観光庁の観光DX推進の取り組みとは?観光業界における革新的な開発事業の公募内容を解説

観光庁が推進する観光DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、企業がデータとデジタル技術を活用したビジネスモデルへと変革し、新しい観光価値を創出する事業のことです。

観光庁は新型コロナウイルスの影響によって訪日客が減少した状況を打開すべく、観光DXの取り組みで盛り返そうとしています。

また、観光DXは観光業界の盛り上げだけでなく、地域の社会課題的解決や生産性の向上、新しいビジネスモデルによって激しく変化していく社会に対応しようとしています。

本記事では、観光庁が観光DXを推進する背景と目的、得られる効果、公募する事業の詳細を紹介します。

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観光庁「これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業」公募

2021年度(令和3年度)の観光庁予算概要では、「国内外の観光客を惹きつける滞在コンテンツの造成」の一つとして「DXの推進による観光サービスの変革と観光需要の創出」を新たに設けています。

国内外の観光客を惹きつける滞在コンテンツの造成
▲国内外の観光客を惹きつける滞在コンテンツの造成:観光庁予算概要資料

2020年12月25日には、「これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業」の公募が開始されています。

<参照>「これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業」の公募

観光庁が観光DXを進める背景と目的/訪日客減少も追い風に

この取り組みの背景には、国内旅行市場回復という目的に加え、2030年に訪日外国人旅行者数6,000万人達成という目標があります。海外市場についても、国や地域ごとの感染症の流行収束を見極め、誘客が可能となった国や地域に対し、観光市場の回復を図る方針が示されています。

新型コロナウイルスによって人々の外出が制限され、海外からの観光客も途絶えたことで観光業界は大打撃を受けています。このような時代に対応すべく、観光庁は観光DXによる地域観光モデルの新構築を推進しています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、企業がデータとデジタル技術を活用したビジネスモデルへと変革をし、競争上の優位性を確立することです。日本が目指す未来社会Society5.0時代に向け、観光業界は技術と観光資源を掛け合わせた新たな体験価値を生み出す必要があります。

観光庁の来年度予算は8億円

観光庁の2021年(令和3年)度当初予算には、「DXの推進による観光サービスの変革と観光需要の創出」の項目が新たに設けられました。これに対しする予算は8億円です。

DXは主に3つの事業イメージで計画されています。「観光空間の変革」ではオンラインでのコンテンツ配信や消費の機会を提供し、来訪意欲の増進を狙います。オンラインでの観光体験の提供を通じて、観光サービスの変革と、市場での観光需要創出が期待できます。

またオンラインコンテンツ以外にも「観光体験の変革」「地域観光の変革」として観光コンテンツや価値の創出、観光地経営やエリアマネジメントの発展を目指しています。

これらの観光DXの取り組みに対して、事業を実行する担い手として、観光庁ではイノベーションに積極的な企業、地方公共団体、DMOからなるコンソーシアムや企業等を募集しています。

観光庁も注目する「観光DX」とは

ここでは観光DXについてさらに詳しく紹介します。観光DXは市場にどのような効果を生み出すのかについて、またDXが事業者にもたらすメリットについて解説します。

そもそもDXとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)という概念は、2004年にスウェーデンで提唱されました。

DXという言葉が当初指したものは、ITの浸透によって社会を変化させ、人々の生活をより良くしていくものという定義でした。

日本では、経済産業省の「DX推進ガイドライン」によって「企業が激しいビジネス環境の変化に対応し、データとデジタル技術を活用してあらゆるニーズに応える製品やサービスの開発、ビジネスモデルの変革、企業文化や風土の変革、競争上の優位性を確立すること」と再定義されています。

日本ではデジタル庁の設立によって政府全体でDXに注力していく姿勢を持ちはじめました。

観光DXは地域の社会課題的解決を推進

観光DXに取り組むと、地域住民や行政に対して社会的課題の解決という形で恩恵をもたらせます。

DXが導入されれば対象地域にカメラやセンサー、GPSなどの位置情報によって観光地の混み具合をリアルタイムで計測できるようになります。

混み具合を把握できると感染症対策やオーバーツーリズムの課題解決につながります。

たとえば、一番混雑する曜日と時間帯を把握することで交通整備をする人員を増加したり、観光バスのタイミングが被らないように調整したりできます。

観光面での解決が期待できるだけでなく、地域住民の生活も阻害されずに済みます。

顧客満足度向上も

DXは製品やサービスの開発、プロモーションなどに活用でき、さらに顧客のニーズにあったコンテンツの提供と業務効率化を図れるので、生産性の向上を期待できます。

データによって顧客のデータが管理されるため、どのようなサービスが求められ、どのようなサービスが不要なのかが可視化できるので、顧客に寄り添ったサービス展開が可能になります。

また、新型コロナウイルスによるニューノーマルな現代社会や非接触サービの需要増加など、さらに新しいビジネスモデルの誕生が求めらるので、顧客のニーズを把握することは重要です。

観光庁の公募する事業の詳細を紹介

ここでは、2021年から観光庁が公募をはじめた事業の詳細、応募条件と対象者、観光庁が求める事業の具体的なイメージを紹介します。

観光庁がどのような観光DXを望んでいるのかを把握し、自身に応募資格があるのかを確認してから応募する必要があります。

事業1. 観光サービスの変革による顧客体験価値の向上

観光庁は観光サービスの変革を目的にDXを活用した事業を、2020年12月25日~2021年2月15日の公募期間で募集しています。

公募した事業によって顧客体験の価値向上を期待できるものを求めています。

事業2. オンラインを活用した観光需要や来訪意欲の創出

観光庁はオンラインを活用した観光需要や来訪意欲の創出を期待できる事業を、2021年1月下旬から公募しています。

観光客がどのコンテンツを、どのタイミングで利用し、どのように行動したのたのかをデータで把握し、それらの数値を分析してマーケティングに活用することが掲げられています。

これらのデータはパーソナライズ化を可能にし、観光客の求める情報を届けられるようになります。

同事業は観光客の理解だけでなく、観光地としての地域の魅力への理解もベースに両者をつなぎ合わせることのできる存在として、観光需要や来訪意欲の創出、加速の役割を担います。

応募条件や対象となる事業

応募を検討する際は、13つの応募者条件が明記されている公募要領をしっかりと確認し、応募資格があるのかを確認します。

たとえば、企業や大学、地方公共団体、観光地域づくり法人などの複数企業から構成されるコンソーシアム(大企業等のみは不可)での応募を基本としています。

デジタル技術の開発を担う企業の場合は、開発基盤の保持と開発実績の提示が必要であり、基本的にデジタル技術の開発は国内で行わなければなりません。

また、対象となる事業はデジタル技術を活用して地域の文化や芸術、自然などの環境資源を磨き上げ、快適な観光体験を提供できる事業とします。

さらに、事業を通して地域の体験価値が向上し、観光消費額の増加を期待できるものを求めています。

公募する事業の具体的なイメージ

募集する事業のイメージは公募要領に明記されています。

観光庁が持つ事業のイメージは高精度位置認識技術やモビリティによる美術館や博物館鑑賞の変革を狙う事業です。

高精度位置認識技術や自律走行技術、指向性音声技術などの最新技術を活用した事業であり、新しいビジネスモデルを創造しようとしています。

他にも、顔認証技術などの生体認証と決済を融合させたシステムを構築することで、エリア一帯を手ぶら観光できる事業や、5GとXR技術による仮想空間を活用した観光疑似体験の変革などをイメージしています。

上記で紹介した事業のように、最新技術と既存の環境資源を組み合わせることで新しいビジネスモデルを創出し、新たな観光価値を生み出す事業を観光庁は求めています。

観光庁は観光DXを推進、ニューノーマルな旅や顧客の利便性向上に向けた取り組みを

新型コロナウイルスによるニューノーマルな社会やSociety5.0時代に向け、観光庁は観光DXの必要性を強く感じ、推進しています。

観光DXは観光業界を盛り上げるだけでなく、地域の社会課題的解決や顧客満足度の向上、生産性の向上を期待できます。

数年先でさえ想像ができない現在ですが、観光業界は技術と観光資源を掛け合わせた新たな体験価値を生み出すことで、激しく変化していく社会に対応しようとしています。

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<参照>
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