SMOTとは|消費者が決断する瞬間・マーケティング施策への応用

口コミアカデミー 0円すべて無料 口コミサイトの運営やノウハウが学べる、店長限定の無料のオンラインスクール

顧客が商品を選び、使用し、その結果リピーターとして定着させるためにはさまざまな観点から分析をする必要があります。

本記事では、いくつかのマーケティングに役立つ理論のうち、SMOTについて解説します。

SMOTの意味や特徴、重要性、そしてSMOTを踏まえ採用すべきマーケティング施策について紹介します。

商品を選ぶ消費者の一連の行動理解に役立つ、ZMOTFMOTについても整理します。

SMOT(Second Moment of Truth)とは

SMOTは、Second Moment of Truthの略称です。消費者が商品を使用し、リピートを決める瞬間を意味しています。

リピーター獲得に向けた施策を行ううえでポイントとなる重要な瞬間を表します。

消費者がリピートを決断する瞬間

SMOTとはP&G社のCEOであったアラン・ラフリー氏が提唱したメンタルモデルで、消費者が購買行動を決める瞬間に関する理論のひとつです。

SMOTは、商品の購入者が実際に製品を利用し、その体験を通して商品評価し、リピートを決める瞬間を意味します。

消費者を満足させる商品であることが重要なポイントとなり、その満足感が高ければ再び同製品や同メーカーの製品を利用することにつながります。

ブランドや製品に対して高い信頼感をもつ優良顧客を、リピーターとして獲得するためには、SMOTで得られる経験価値を高め、消費者を満足させることに注力することが大切です。

SMOTリピーター、ファンを増やせる重要なタイミング

より多くの利用者を自社ブランドのファンとして定着させるためには、SMOTの瞬間を大切にし効果的な施策を行うことが必要になります。

SMOTの瞬間に顧客に好印象を与えたうえで、次回購入時の選択肢を提示することはリピーターやファンを増やす上で重要なポイントになります。

一度自社製品を利用した顧客を逃さないようにするためには、同一の製品を再び購入させるための働きかけだけでなく、同一メーカーの他の商品にも目を向けさせる工夫をすることが大切です。

他の商品のパンフレットや試供品、クーポンを同封するといったアプローチを行うことで別の製品にも興味・関心をもたせ、次回購入する際の選択肢として強く印象に残すことが期待できます。

アンカリング効果とは?意味やマーケティングへの活用事例を業種別に紹介

たとえば2万円の予算で掃除機の購入を考えていたときに、元値が4万円の掃除機が在庫処分のため2万8,000円で売られていたら予算をオーバーしているのにもかかわらず購入を検討してしまうことなどが挙げられます。 この場合、元値の4万円が基準となるため顧客にお得感を感じさせます。

SMOTだけでない、消費者心理をとらえた用語

SMOTとは商品の購入者が実施に使用する瞬間を意味するものでした。

続いては、SMOTとは異なる消費行動における意思決定の瞬間を表す言葉として用いられるZMOTFMOTについて紹介します。

ZMOT

ZMOTとは Zero Moment of Truthの略称で、顧客が実店舗を訪れる前にインターネット上の情報をもとに購入したい商品を決める瞬間のことを意味します。

こちらはGoogleが提唱しているマーケティング理論で、後述するFMOTよりも早い段階において、既に消費者が製品やブランドに対するイメージを確立しているとする考え方です。

SMOTやFMOTが提唱された2000年代前半とは異なり、現在はインターネットのさらなる普及やSNSの浸透により顧客との密接かつリアルタイムな情報のやり取りができる時代に突入しています。また、企業の発信する情報だけでなく、ユーザー間での情報共有も意思決定における大きなウエイトを占めるようになっています。

魅力的な売り場をつくることも大切ですが、ZMOTで選ばれる製品やブランドになるためには、自社サイト、SNSなどさまざまな媒体が顧客目線でどのように評価されているかを調査、検討することが大切です。

FMOT

FMOTとは、First Moment of Truthの略称で、顧客が実店舗やECサイト上など、商品を実際に購入する場で製品を初めて目にする瞬間を意味します。

P&G社では、テレビCMや広告などの大規模な宣伝よりも、店頭の売り場展開を重視した施策の方がより大きな効果を発揮することを発見し、FMOTの重要性を提唱しました。

売り場をひと目見た顧客に好印象をもたらし、購入につなげるためには、売り場で自社製品が目立つために工夫をする必要があります。

店内の目立つ箇所に商品展開をしたり、店舗利用者の目線の高さにあわせて陳列するなど売り場展開の工夫ができます。また、パッケージデザインの目立つものへの変更や、他社と異なる機能を追求するなどの製品自体の差別化も効果が期待できます。

しかし、現在ではZMOTの影響が消費者の意思決定に大きな影響を与えるようになったため、実店舗での施策が十分な効果を発揮しない可能性もあります。購入頻度が高く、消費者が事前に情報収集をあまり行わない傾向にある製品群であれば、店頭での施策効果が期待できます。

FMOT(エフモット)とは

マーケティングとは、言い換えれば消費者に購買意欲を喚起させるための仕掛けです。なるべく効果的に、より多くの消費者の購買意欲を喚起するために販売者サイドが気になるポイントの1つに「消費者はどんな瞬間に購買を決定するのか」という点があります。その購買を決定する瞬間のことを、マーケティング用語では「FMOT(エフモット)」と呼びます。FMOTの概念は2000年代に入ってから提唱され始めたものですが、マーケティング戦略に取り込んで成果をあげた企業があります。本記事では、FMOTにについて詳しく紹介...

SMOTを意識したマーケティング施策

SMOTを意識した施策では、製品を利用する瞬間に好印象を持った顧客に対して次の消費行動を促すための工夫を盛り込むことが大切です。

集客とマーケティングの違いは?売上アップに繋がる効果的な3つの方法

「集客」と「マーケティング」は似ているワードのため、違いを理解していない方も多いでしょう。正確に言うと、集客はマーケティングの一部の手法です。この記事では、集客とマーケティングの知識を身に付け、売上アップにつながる集客方法を解説します。※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今か...

1. 商品やサービス購入後のアフターサービス

リピーター獲得のためには、SMOTで好印象を与えることはもちろん、好印象を持ったユーザーによる再購入と周囲への拡散効果をうまく活用することが大切です。

SMOTで好印象を与えるためには、わかりやすいマニュアルを同梱したり、製品の最大の特徴が最初に感じられるような手順を案内することが効果的であり、文字だけでなく絵や図、動画やアプリの活用などを用い、最適な方法で案内することが大切です。

また、ユーザー登録をすることで、メルマガ配信や延長保証を受けることができるサービスを提供することで、自社ブランドにふれる機会を増やすとともに安心感を与えることができます。

さらに、SMOTで好印象をもった利用者にSNSへの写真やレビュー投稿を促すキャンペーンを実施することで、その投稿が別の顧客の目に入ることによりZMOTの観点からも新規顧客獲得への効果が期待できます。

2. クーポン券やカタログの配布による宣伝

新規顧客をリピーターとして定着させるためには、再購入時の価格を下げることや、自社の販売する別の商品への関心を高める工夫などが効果的です。

次回利用可能なクーポンやカタログ、試供品などを購入時に手渡すことで、自社ブランドに触れる機会を増やし、自社の幅広い製品を利用する優良顧客を育て上げることが期待できます。

おとり効果とは?消費者心理とマーケティング施策・注意すべき5つのポイント

顧客の心理を活用した商品やサービスのマーケティング方法は多岐にわたります。その中でも、おとり効果とは、一番売れてほしい商品を選択してもらうために別の選択肢を紛れ込ませ、顧客の意思決定に影響を与える効果です。おとり効果を取り入れるためには、提示する選択肢の内容や価格を工夫する必要があります。「松・竹・梅」の価格設定がよいとされており、おとり効果を理解することで有効なマーケティングの一つとして活用できます。本記事では、おとり効果を取り入れた事例や上手く活用するための5つのポイントを解説していま...

SMOTを意識したマーケティングで、リピーターの獲得を

SMOTやFMOT、ZMOTは一連の消費者の購買行動における意思決定のさまざまな瞬間を取り上げた言葉です。特に、SMOTは消費者が同じ製品を再び購入するかどうかに大きな影響を与える要因として、リピーター獲得に向けた取り組みで重要視されています。

SMOTで消費者が感じる満足度向上を目指すだけでなく、購入者本人による再購入や周囲の人々への拡散を促す施策を実施することが大切です。

さまざまな手法を駆使し、SMOTZMOTFMOTの好循環を形成することで既存顧客定着と新規顧客開拓への効果が期待できます。

口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】


MEOに関わるサービス「Googleマップ」「Googleビジネスプロフィール」や、各種地図アプリ・口コミサイトは日々更新を続けており、その全容を把握するのは難しくなっています。

そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。

本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。

※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】

口コミアカデミー 0円すべて無料 口コミサイトの運営やノウハウが学べる、店長限定の無料のオンラインスクール

関連するオススメ記事

    この記事の筆者

    口コミラボ編集部

    口コミラボ編集部

    口コミラボ編集部ではMEO対策、ローカルSEO対策、販売促進店舗の口コミデータをもとにしたコンテンツなどを配信しています。