遅れる美容室の「DX」、何から始めるべき?具体例から考える3つのポイント

アマゾンジャパンは19日、理美容室向けの専用商品を扱う通販サイトを始めると発表しました。

理美容室は個人経営が9割のため、仕入れなどの業務取引を含めたDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいないといい、同社はシャンプーやヘアカラー剤、パーマ剤などの商品を通販サイトで購入できるようにし、業務取引のオンライン化につなげるとしています。

実際、こうしたデジタルシステムの導入に対して抵抗を感じている理美容室経営者の方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、理美容室における「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の可能性について考察します。

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そもそも「DX(デジタルトランスフォーメーション)」とは?

「DX(デジタルトランスフォーメーション)」はここ数年で広まった新しい概念のため、「デジタル化」や「IT化」と混同され、曖昧に使われているのが現状です。

経済産業省の「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX 推進ガイドライン)」では、DXは以下のように定義づけられています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

これを簡潔にまとめると、DXとは「競争上の優位性を確立するために、データとデジタル技術を活用して製品やサービス、業務、組織などを変革すること」です。

単なる「IT化」「デジタル化」とは異なり、最終的に「変革」が起き、競合と比較して「優位」となっているかが重要だといえます。

そのため、DXを可能とするには、競合と比較して優位となるための課題を考え、かつ変革を起こしPDCAを回していくための体制を整えた上で取り組む必要があります。

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?導入のメリット・デメリットを紹介

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具体例から考える、理美容室の「DX」3つのポイント

とはいえ、「競合と比較して優位となるための課題を考える」「PDCAを回していくための体制を整える」といった取り組みは時間や労力、費用がかかるものであり、今すぐに必要なデジタル化の導入が進まない可能性があります。

理美容室に多い個人経営の店舗であれば、まずすぐにできるデジタル化から進め、そこから成果が出たかどうかでPDCAを回すことが、現実的な「DX」といえるのではないかと考えます。

そこで今回は、架空の美容室を例に、理美容室が進めるべき「DX」の具体的な手法を3つ解説します。

1. 仕入れに時間がかかっている→業務取引の「DX」

美容室Aでは、店舗備品のシャンプーやトリートメントなどを、仕入れ先に電話をかけて届けてもらう、もしくは直接出向いて購入するという方法で仕入れています。

これまでずっとやってきた方法のため疑問を感じていませんでしたが、もう少し効率化できるのではないかと考えはじめました。

→業務取引の「DX」

冒頭で紹介したAmazonの通販サイトのように、オンラインで備品を仕入れると時間を短縮できます。

仕入れの時間を短縮することで、その時間を使ってより多くの客を受け入れることができ、売上が増加する可能性もあります。

2. 「PayPay使えないの?」と言われた→決済の「DX」

美容室Bでは、初めて来店した客から「PayPay使えないの?」と言われましたが、コード決済や交通系ICカードを用いた決済には対応していないため、「使えません」と答えざるを得ませんでした。

その場では現金で払ってもらったものの、もしも「PayPay以外に利用できる決済手段を持ち合わせていない客が来たら」店舗側も客側も困ってしまうのではないか、と考えるようになりました。

→決済の「DX」

キャッシュレス決済はクレジットカード以外に、QRコードやバーコードで決済する「コード決済」、Suicaなどの「交通系ICカード」、スマートフォンをかざして決済する「モバイル決済」などがあります。

新型コロナウイルス感染防止の観点から小銭の受け渡しに抵抗を感じる人もおり、キャッシュレス決済がこれまで以上に利用されるようになっています。

決済手数料やシステム手数料を無料とするキャンペーンを実施しているサービスもあるため、これを機に導入を検討すると良いでしょう。

※以下の記事では、PayPayなどの「コード決済」サービスの特長を、ひと目でわかるマップにまとめています。

「〇〇Pay」どれがお得?主要6社コード決済を"ひと目でわかるマップ"で徹底比較!

「〇〇Pay」「〇〇ペイ」といった名称の決済方法が多数存在します。これらはQRコードやバーコードを用いて決済するため、「コード決済」と呼ばれます。コード決済のシェア率はPayPayが圧倒的であるものの、他はさまざまなサービスが乱立している状態であり、どれを導入すればいいのか迷っている人も多いでしょう。本記事では、主要6社のコード決済サービスの特長をユーザー目線・店舗目線に分けてマッピングするとともに、各サービスが実施しているキャンペーンについても解説します。関連記事PayPay、シェア率5...


3. 新規客を増やしたい→予約・口コミ管理の「DX」

去年開店した美容室Cは、カットやカラーに自信のあるスタイリストを集めているものの、それを上手く宣伝できず集客に悩んでいます。

宣伝費を多くはかけられないため、効率よく新規客を獲得する方法はないかと思案している状態です。

→予約・口コミ管理の「DX」

ホットペッパービューティーなど美容室の予約を受け付けられる予約・口コミサイトや、Googleマップへの店舗掲載・管理を実施し、オンライン経由での新規客を増やしましょう。

店舗自慢のスタイリングや店内の雰囲気を画像で伝えたり、お得なクーポンを配信したりといったことが簡単にできます。

さらに、高評価な口コミを集めることで、店側が宣伝するよりも効果的に店舗の魅力を伝えられます。

また、営業時間や住所、電話番号といった基本的な情報が間違っていると客側を混乱させてしまう可能性があるため、定期的に情報を更新しましょう。こうした情報を簡単に更新できるのも、オンラインの利点であるといえます。

特に近年ではGoogle検索で「地域名+美容室」などと検索して店舗を見つけ、予約・来店する人が増えているため、Googleマップの管理ツールである「Google マイビジネス」の導入・管理は必要不可欠だといえます。

「Google マイビジネス」自体の導入は無料なため、コストをできるだけかけずに宣伝することにもつながります。

オンラインの予約・口コミを管理し、効果的な集客を実現しましょう。

口コミコム - Googleマップからの来店を約2倍に

<参照>

日本経済新聞:アマゾン、理美容室専用の通販サイトを開設

経済産業省:デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)を取りまとめました

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この記事の筆者

口コミラボ編集部

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