Twitterは2017年の時点でアクティブユーザー数が4,500万人にも上っており、幅広い世代に利用されているSNSです。
ターゲットを絞った広告を展開できるだけでなく、リツイート機能による拡散もねらえるため、多くの企業でTwitter広告が導入されています。
しかし、Twitter広告特有の用語も多くあり、仕組みや使い方を理解するのに苦労されている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、Twitter広告の種類、投稿方法、費用、ターゲティングなど、基礎的な使い方について詳しく解説していきます。
- Twitter広告のメリットは?
- 広告の種類を選ぼう:Twitter広告は3種類
- ターゲットに刺さる広告を作ろう:プロモツイートのクリエイティブは4種類
- 広告を打つ目的は?8種類から選択
- 1. 認知度向上
- 2. 動画の再生数
- 3. 動画本編の前の「プレロール」再生数
- 4. アプリのインストール数
- 5. ウェブサイトのクリック数
- 6. エンゲージメント数:リツイート、いいねなどの反応数
- 7. フォロワー数
- 8. アプリのエンゲージメント数:アプリの利用、更新、アプリ内操作など
- ターゲットを絞って配信し、費用対効果を高めよう:ターゲティングは4種類
- 費用はどうやって決まる?入札方法は3種類
- 実際に投稿してみよう:Twitter広告 投稿の流れを解説
目次
Twitter広告のメリットは?
Twitter広告はユーザーのタイムラインやトレンド、検索結果などに広告を表示・掲載できます。ここではTwitter広告のメリットを2つ紹介します。
1. ターゲットを細かく設定できる
日本でのアクティブユーザー数が4,500万人という、アプローチできる人数の多さも魅力ですが、Twitter広告の特徴として、広告を投稿する際、どういったユーザーをターゲットとして広告を表示させるかを、細かく設定して投稿できる点があります。
特定のアカウントをフォローしているユーザーだったり、特定のキーワードについてツイートしたユーザだったりと、過去のツイートなどから分析を行なって詳細なターゲティングを行い、広告の目的に合わせて効果的で角度の高いプロモーションが目指せます。
2. リツイート機能による拡散をねらえる
Twitterには「リツイート」「引用リツイート」と呼ばれる拡散機能があり、ユーザーのタイムラインに表示された他者のツイートは、リツイートされることによって拡散されていきます。
Twitter広告も一般のツイートと同様にリツイート・引用リツートが可能で、Twitter広告を見たユーザーがその投稿をリツイートすることによって、そのTwitter広告が拡散され、「バズ」ることも期待できます。
広告の種類を選ぼう:Twitter広告は3種類
ここからは、Twitter広告の基本的な使い方について解説します。
Twitter広告の種類はプロモツイート、プロモアカウント、プロモトレンドの3種類があります。
それぞれの広告の表示内容や表示場所とともに、どの形式のTwitter広告が目的にとって効果的かなどを解説します。
1. プロモツイート:ツイートの内容を広告として表示
プロモツイートは、ツイートの内容を広告として表示するTwitter広告で、最もスタンダードな形のTwitter広告です。テキスト、画像、動画などの広告をTwitterのタイムラインや検索結果に表示できます。「プロモーション」という表示がつく以外は普通のツイートとの違いはないため、ターゲットがリツイートや引用リツイートなどのアクションによって拡散すれば高い広告効果を生む可能性もあります。
2. プロモアカウント:アカウントを広告として表示
プロモアカウントは、広告利用者のアカウントを広告として表示し、アカウントの認知度を高めてフォロワーを獲得するのに効果的なTwitter広告です。Twitterのタイムラインやおすすめユーザーの上部に表示されます。新設したアカウントの告知や、まだ認知が低いターゲット層のフォロワーを獲得するためにも、表示されるアカウントのアイコン画像やプロフィール、固定ツイートを整えて魅力的なアカウントであると見せるのが大切です。
3. プロモトレンド:トレンド上部に広告を表示
プロモトレンドは、Twitterホーム画面の「話題を検索」から表示されるトレンド上部へ広告を24時間独占して表示するTwitter広告です。トレンドにはその日その時間に話題となっているキーワードやハッシュタグが表示されていて、ユーザーがその話題となっているキーワードに対して情報収集したり、話題のハッシュタグを見つけたりします。
そのため、プロモトレンドにはアカウントやサービス自体の広告よりも、季節や「○○の日」などに合わせたキャンペーンを広告投稿することでトレンドとの相乗効果が得られます。
ターゲットに刺さる広告を作ろう:プロモツイートのクリエイティブは4種類
ここでは、Twitter広告で最も目にするプロモツイートの形式について解説します。普段Twitterを利用していてタイムラインに表示されるプロモツイートには、4つの形式があります。それぞれの違いや表示できる内容について解説します。
1. テキストのみ
「プロモテキスト」という形式で、画像や動画などがない文字情報だけのプロモツイートです。日本語では最大140文字のテキストが投稿できますが、プロモーションしたい内容によっては文字情報だけで広告ターゲットへ訴求するのは難しいため、画像や動画をつけたプロモツイートでの広告投稿が望ましいでしょう。
2. 画像付き
「プロモイメージ」という形式で、テキストと画像が一緒になったプロモツイートです。日本語の投稿では、リンクで使われる文字数を除いた最大128文字のテキストと最大4枚の画像を投稿できます。
GIF画像を使用する「プロモGIF」という形式もありますが、GIF画像の場合は1枚だけの表示となりますので、4枚の画像と動きをつけた1枚のGIF画像と、広告の内容ではどちらが効果的かを考えて選択してください。
Twitter:星見SK さん @Hoshimi1616 による投稿
3. 動画付き
「プロモビデオ」という形式で、テキストと動画が一緒になったプロモツイートです。日本語の投稿では、リンクで使われる文字数を除いた最大128文字のテキストと最大2分20秒の動画を投稿できます。
ターゲットのタイムラインで自動再生され、動画の長さが60秒未満の場合ループ再生されます。
Twitter社は15秒以下の動画を推奨していますが、申請によっては最長10分までの延長もできるとしています。
Twitter:マクドナルドによる投稿
4. Twitterカード:リンククリック、アプリインストールなどのアクションを起こさせる
Twitterカードはプロモツイートに用意された掲載フォーマットで、広告に対してターゲットからのアクションを誘引します。Twitterカードには「ウェブサイトカード」「アプリカード」「カンバセーショナルカード」などがあり、それぞれカードのフォーマットとともにテキストと画像または動画を投稿できます。
・ウェブサイトカード
テキスト下に表示されているカードをクリックすることで、特定のサイトへ移動させます。
Twitter:TVerによる投稿
モバイル端末からTwitterを利用しているユーザーを対象にしたフォーマットで、テキスト下に表示されているカードの「インストール」をタップすることで、アプリのインストールページへ移動させます。
Twitter:Quartzによる投稿
テキスト下に表示されているカードに独自のハッシュタグを含んだ複数の選択肢(CTAボタン:コールトゥアクションツイートボタン)が表示されます。
その選択肢をクリックすることで、独自のハッシュタグとテキストが既に入力されたツイート作成画面が立ち上がります。広告を打つ目的は?8種類から選択
Twitter広告によってどういった成果を得たいのか、その「目的」によって利用する広告キャンペーンも違ってきます。ここではTwitter広告での具体的な8つの「目的」と、その目的に応じた広告キャンペーンについて解説します。
1. 認知度向上
できるだけ多くの人に広告を届けて認知度向上を目的としているのが「リーチキャンペーン」です。広告ターゲットのタイムラインに広告を表示し、その表示回数によって費用が発生します。リツイートやフォロー、クリックなどへは費用が発生しません。
2. 動画の再生数
広告ターゲットのタイムラインに広告を表示し、動画の再生・視聴を目的とした広告キャンペーンです。「プロモビデオ」や「ビデオウェブサイトカード」のフォーマットを使用して、ターゲットのタイムラインに広告が表示された際に動画を自動再生させ、動画の再生数に対して費用が発生します。
3. 動画本編の前の「プレロール」再生数
広告ターゲットが視聴している動画本編の前に、プレロールを広告動画として表示させるキャンペーンで、広告キャンペーンによって増加した動画の再生数に対してのみ費用が発生します。この広告にはツイート本文は表示されず、再生から6秒経過するとスキップボタンが表示されるので、それまでの6秒に広告メッセージを込める必要があります。また、プレロールを表示させる動画を絞り込んで設定できます。
4. アプリのインストール数
広告ターゲットのタイムラインに広告を表示し、アプリのインストールを目的とした広告キャンペーンです。「イメージアプリカード」または「ビデオアプリカード」のフォーマットを使用して、ターゲットのタイムラインに広告を表示します。ターゲットがアプリのインストールページへのリンクをクリックした数に対して費用が発生します。
5. ウェブサイトのクリック数
広告ターゲットに対して特定のウェブサイトへの誘導を目的とした広告キャンペーンです。「ウェブサイトカード」のフォーマットを使用してターゲットのタイムラインに広告を表示したり、プロフィールや検索結果など複数の場所にも表示され、「プロモーション」という表示がつきます。
ターゲットが表示された広告のリンクをクリックした数に対して費用が発生します。
6. エンゲージメント数:リツイート、いいねなどの反応数
広告ターゲットのタイムラインに広告を表示し、ターゲットからの広告ツイートに対するアクションを目的とした広告キャンペーンです。ターゲットが広告に対して最初に行ったアクション(リプライ、いいね、引用リツイート、リツイートなど)の数に対して費用が発生します。
7. フォロワー数
広告ターゲットのタイムラインやおすすめユーザーにアカウントの広告を表示し、ターゲットからフォローされることを目的とした広告キャンペーンです。フォローを獲得できれば今後アプローチできるフォロワーが増えるので、シンプルで効果的な広告キャンペーンといえます。表示された広告からの新規フォロワー数に対して費用が発生します。
8. アプリのエンゲージメント数:アプリの利用、更新、アプリ内操作など
広告ターゲットへアプリの利用や更新、アプリ内操作などへの誘導を目的とした広告キャンペーンです。「イメージアプリカード」または「ビデオアプリカード」のフォーマットを使用して、ターゲットのタイムラインに広告を表示したり、プロフィールや検索結果などの複数の場所にも表示され、「プロモーション」という表示がつきます。
ターゲットがアプリを開くためにクリックした数に対して費用が発生します。
ターゲットを絞って配信し、費用対効果を高めよう:ターゲティングは4種類
Twitter広告に限らず、広告を打つ場合は商品やサービスの内容から具体的なターゲットを想定し、そこに向けて費用対効果を考えて効果的な広告を打つことが重要です。Twitterではユーザーの過去のツイート内容やリツイート、フォローしているアカウントなどから分析された詳細なターゲティング機能があります。
1. 性別・年齢・地域・言語でターゲティング
Twitterを利用しているユーザー自体の特性に基づいたターゲティング機能が「オーディエンスの特性」です。「性別」「年齢」「場所(国、町、都市、郵便番号)」「言語」があり、ユーザーがプロフィールに登録している誕生日や地域の設定、IPアドレスやGPSの位置情報などから情報を収集し、ターゲティングに利用しています。
たとえば、地域限定で販売される商品やサービスなどの広告には詳細な場所のターゲティングが有効となり、学生限定のキャンペーン広告などには年齢範囲を限定したターゲティングが必須となります。
2. 端末でターゲティング
ユーザーのプロフィールで設定されている携帯電話会社やモバイル端末の種類、端末のオペレーティングシステムなどに基づいたターゲティング機能です。Wi-Fiに接続しているユーザーをターゲティングすることもでき、アプリのダウンロードや動画視聴などの広告を、インターネットに高速接続しているユーザーへ表示できます。
3. Webサイトにアクセスした人などへのリマーケティング
既存のフォロワーや顧客など、特定のアカウントグループを対象にリマーケティングを想定したターゲティングが「カスタムオーディエンス」です。カスタムオーディエンスには3つの種類があります。
1. リストTwitterアカウントの「リスト」機能をやメールアドレスのリストをアップロードしてターゲティングに利用します。
2. ウェブサイトアクティビティ
商品やサービスなど自社のウェブサイトへ最近アクセスした人たちをターゲティングします。
3. アプリアクティビティ
自社のアプリをインストールや登録など、特定のアクションを行ったアカウントをターゲティングします。
4. 興味関心の傾向によるターゲティング
Twitterを利用しているユーザーのこれまでのアクションなどに基づいたターゲティングを行うのが「ターゲティング機能」です。「キーワード」「フォロワーが似ているアカウント」「興味関心」「映画とテレビ番組」「イベント」「会話トピック」など、それぞれを詳細に設定することで具体的なターゲティングが可能になります。
これまでユーザーがツイートした内容やリツイート、いいね、フォローしている人などから興味関心の傾向などを判断しターゲティングに利用しています。
費用はどうやって決まる?入札方法は3種類
Twitter広告の費用は、投稿したTwitter広告に対してのユーザーからのアクションに応じて課金されます。事前に設定した目的(リプライやリツイート、広告のクリック、フォロー獲得など)に応じて、ユーザーのアクションが発生したときにのみ費用が発生し、ユーザーがリツイートした先でさらにリツイートされるなどの二次拡散以降のアクションに費用は発生しません。
1つのアクションに対していくら支払いをするかは、Twitter広告の利用者側で設定します。
費用の最低金額はなく、設定した金額・予算で同じターゲティングをしている他の利用者とTwitter広告の掲載をオークション入札で競い合います。
Twitter広告には3つの入札方法があります。広告の目的や予算などに応じてそれぞれに合う入札方法を選択しましょう。
1. 自動入札:はじめての方にオススメ
「自動入札」は、はじめてTwitter広告を導入する利用者にオススメの入札方法です。
予算が決まっていれば、自動的に最適な入札金額が選択されるので、入札金額をいくらに設定するべきか迷うことがありません。
2. 上限入札単価:費用対効果をコントロールしたい人にオススメ
「上限入札単価」はある程度広告入札に慣れていて、入札の費用対効果をコントロールしたい利用者に向いた入札方法です。課金対象となるアクションごとに入札する上限の金額を設定し、その上限金額までオークションで競い合います。
3. 目標入札単価:アクションごとに入札額を設定
「目標入札単価」は、広告の目的が「フォロワーの獲得」「誘導サイトのクリック」「アプリのインストール」などのキャンペーン時に選択できるオプションの入札設定です。
課金対象となるアクションごとに入札額を設定すると、1日の平均が目標金額内に収まるように入札額が最適化されます。
上限入札単価とは違って、ターゲティングによっては入札額が高くなるため、競争率が高いオークションで競り勝つ場合もあります。
実際に投稿してみよう:Twitter広告 投稿の流れを解説
Twitterへアクセスし、広告投稿に使用するTwitterのアカウントを作成、またはログインします。
アカウントを新規作成した場合は、アカウントのプロフィールやアイコン、ヘッダーなども整えます。アカウント作成後、Twitter広告を利用できるようになるまで2~3週間の承認期間がかかります。
過去のTwitter使用実績も審査の対象となるため、その間も通常のTwitterとしての運用を続けた方が良いでしょう。
また、初回の広告投稿は、過去にツイートした投稿から使用することになるので、事前に広告として投稿したい文章や画像・動画などを整えてツイートしておきます。
広告用アカウントと投稿用ツイートの準備ができたら、パソコンのTwitterホーム画面のメニュー「もっと見る」から「Twitter広告」をクリックすると、Twitter広告の作成が開始されます。
まず、「Twitter広告を設定する」「オートプロモートを設定する」のどちらかを選択します。
条件を細かく設定して広告を打ちたい場合は、「Twitter広告を設定する」を選択しましょう。
Twitter広告に掲載するキャンペーンの目的を設定し「次へ」をクリックします。
キャンペーンの詳細を設定する画面が表示されたら、「キャンペーン名」「支払い方法」「日別予算」「キャンペーンの開始日時」を設定して「次」をクリックします。
「広告グループの詳細」が表示されたら、投稿する広告のグループ名を設定し「入札タイプ」を設定します。
ページをスクロールすると、「オーディエンスの特性」「端末」「キーワード」などのターゲティングや、広告の配信先「プレースメント」などを設定できます。
設定が終わったら一番下までページをスクロールし、「クリエイティブ」で投稿する広告を選択・作成します。
初回の広告投稿は過去のツイートから選択し「次」をクリックします。
キャンペーンの詳細を確認する画面が表示されたら「キャンペーンを開始」をクリックすると、広告キャンペーンが開始されます。
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