2020年8月、国内で3,300万人ものユーザーを抱えるInstagramに、新機能の「リール(Reels)」が実装されました。
リールとは、15秒、30秒、60秒という短い動画を音楽やARエフェクトとともに投稿できる機能です。検索画面などに表示され、目にとまりやすいことから、企業や店舗・施設のプロモーションにも活用しやすい、注目の機能だといえます。
本記事では、Instagramにすでに存在する動画投稿機能である「ストーリーズ」「Instagram動画(旧IGTV)」との違いや、実際の投稿の仕方、リールを活用している企業の事例を紹介します。
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Instagram「リール」機能とは
2020年8月5日にInstagramでリリースされた「リール(Reels)」は、15秒、30秒、60秒の短い動画を投稿できる機能です。
ショートムービーアプリ・TikTokに酷似しており、「Instagram版のTikTok」とも言われています。
Instagramの動画投稿機能「ストーリーズ」「Instagram動画」との違い
Instagramには、ほかに動画を投稿できる機能として「ストーリーズ」「Instagram動画(旧IGTV)」があります。
今回新しく実装されたリール機能との違いについて、大まかにまとめると以下のようになります。
- 動画の長さ:最長60秒
- 表示場所:プロフィールのリールタブ、発見タブ、フィード
- 閲覧した記録:つかない
- 投稿:スマートフォンのみ
- その他の特徴:キャプションが設定できる
- 動画の長さ:最長15秒
- 表示場所:ホーム画面上部
- 閲覧した記録:つく
- 投稿:スマートフォンのみ
- その他の特徴:24時間で消える
- 動画の長さ:最長60分
- 表示場所:プロフィールのIGTVタブ、発見タブ
- 閲覧した記録:つかない
- 投稿:スマートフォン、PC
- その他の特徴:キャプションが設定できる、専用アプリがある
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リールを導入する2つのメリット
自社のInstagramアカウントで写真を使った投稿を続けていても、なかなかフォロワーが増えなかったり、集客につながらなかったりして悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで、フォロワーや新規ファン獲得などを狙っている方に向けて、リールを導入するメリットについて解説します。
1. リールは「発見タブ」「ハッシュタグ検索」で目にとまりやすい
リールから投稿された動画は発見タブにも表示されます。自身や自社のフォロワーではないInstagramユーザーの目にとまりやすく、動画の再生数アップや、新規のフォロワー獲得も期待できます。
フィードへの投稿と同様、キャプション(投稿に入れるテキストのこと)やハッシュタグも付けられるため、ハッシュタグ検索から表示されたリールの動画再生も見込めます。
2. ストーリーズよりも凝っていて、Instagram動画よりも手軽な"いいとこ取り"の機能
Instagramには既存の動画投稿にストーリーズとInstagram動画があります。ストーリーズは24時間で消える短い動画を気軽に投稿できる機能で、Instagram動画は最大60分の長い動画を投稿しフィードにも表示できる機能です。
リールは、今までストーリーズに動画を投稿していたユーザーの中で「ストーリーズよりもっと凝った動画を投稿したいけどYouTubeやInstagram動画に投稿するような編集が必要な動画は難しい」と感じている層に「ストーリーズよりも凝っていてInstagram動画よりも手軽」な、"いいとこ取り"の機能として位置づけできます。
また、簡単に編集やエフェクトを効かせた動画作成ができるように機能が用意されているので、今まで動画投稿をしてこなかった利用者が動画投稿を始めるのに適した機能だといえます。
リールの作成・投稿方法は?
リールの投稿はスマートフォンから行います。ここでは、実際のリールの編集ツールと動画の投稿方法を解説します。
リール機能 5つの編集ツールを解説
リールの動画撮影画面には5つの編集ツールが用意されていて、そのツールを使用して動画を撮影していきます。
ここではそれぞれの機能の説明をします。
1. 長さ
投稿する動画の長さを15秒、30秒、60秒に設定できます。
2. 音源
Instagramのミュージックライブラリから曲を検索してリール動画に追加できます。オリジナルの音源を使ってリール動画を撮影することもできます。
シェアされたリール動画から、他の人がそのオリジナルの音源を使用することも可能です。
3. 速度
動画の録画スピードを変更でき、速度は0.3倍、0.5倍、等倍、2倍、3倍から選択できます。
4. ARエフェクト
ARエフェクトは、自分の顔や背景などを加工して撮影できる機能です。撮影する動画に対してさまざまなARエフェクトを選択して追加できます。
5. タイマー
タイマー機能では、カウントダウンタイマーを設定し、動画をハンズフリーで録画できます。
番外編:連続で動画を撮影する際に便利な「位置合わせ」機能
動画を撮影した後に表示される機能で、すぐに連続で動画を撮影したい場合に、位置を調整して撮影できます。
直前の動画の終わりの画像が薄く画面に表示されるので、被写体の位置を合わせてから録画します。
リールを使った動画の撮影と投稿
スマートフォンからInstagramを起動し、トップページの左上にある「カメラマーク」をタップして動画撮影画面を立ち上げます。
立ち上がった画面ではストーリーズの撮影となっているので、画面下に表示されている「リール」をタップします。
リールの動画撮影画面が表示されます。
画面左の表示から「長さ」「音源」「速度」「エフェクト」「タイマー」を設定し、画面下中央のボタンを押して撮影を開始します。
すでに撮影してある動画を使用したい場合には、左下の四角窓をタップするとスマートフォンの中に保存されている動画一覧が表示されます。
動画の撮影が終了すると、撮影された動画が再生され、画面下にカメラロールが表示されます。
ここでは画面上部の表示からスタンプやテロップなどを動画に追加できます。
追加が終わったら右下の矢印をタップします。
リールのキャプション追加画面が表示されます。
「カバー」の画像をタップすると動画のカメラロールからカバーに使用する画像を変更できます。
キャプションには動画の説明となる文章や、検索されるようなハッシュタグを設定し「シェア」をタップすると、リールでの動画投稿が完了します。
また、画面上部の「ストーリーズ」をタップし、ストーリーズに撮影したリール動画をシェアすることもできます。
活用事例3選
Instagramを利用している企業アカウントは多数ありますが、その中でもいち早く「リール」機能を活用し、反響を得ている3事例を紹介します。
1. DELISH KITCHEN
料理のレシピなどを投稿している「DELISH KITCHEN」では、「卵の割り方」「ホットチョコレート」などの料理の基本や簡単な季節のレシピなどをリールの短い動画を活用して紹介しています。
オリジナル音源を追加するなどリールの機能を活かした投稿となっており、多いものでは222万回以上もの再生数となっている動画もあります。
Instagram:DELISH KITCHENによる投稿
2. C CHANNEL
女子のためのDIYやメイク・ヘアの動画を投稿している「C CHANNEL」では、簡単に見栄えのする小物のDIYと流行の音楽を合わせた動画をリールで投稿しています。
こちらも音楽を追加しており、音楽と動画の内容が合っていて、見ていて楽しいと思えるコンテンツを提供しているといえます。
Instagram:C CHANNELによる投稿
3. 松屋
飲食店チェーンの松屋が投稿したリールでは、一見するとお洒落な秋色ネイルの動画ですがよく見るとネイルのデザインに「松屋」と牛丼と思われるデザインが施されているのがわかります。
「#デザインネイル」などのネイルに関するハッシュタグなどを付けていたこともあって、フォロワー数2.7万人に対して動画の再生数は4.2万回にも上り、フォロワー以外にもリールが届いた例だといえるでしょう。
Instagram:松屋による投稿
<参照>
Instagram Business:Instagramの新機能「リール」
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