近年、ECサイトやSNSなどの普及でSNS上での評価や口コミ、インフルエンサーによる商品やサービスの紹介が、集客に大きく影響するようになりました。
今回は、口コミ集客を成功させるコツとして、口コミ評価を上げるために効果的な方法を解説します。
なお、2024年6月には、消費者庁がインセンティブを用いてGoogleの口コミを集めた医療法人に対し、景品表示法(ステルスマーケティング告示)違反に該当するとして措置命令を行ったことがわかりました。
詳しくは「【専門家解説】Google口コミの「ステマ」に措置命令 "★5投稿で割引"が景品表示法違反に、事業者やユーザーの責任は?」の記事で紹介しています。あわせてご確認ください。
口コミが重要な理由
まずは集客促進方法の1つとして、口コミが重要な理由を3つ解説します。口コミを重要視することのメリットを、改めて確認していきます。
販促コストをかけずに集客できる
顧客がお店や商品、サービスの良さなどの口コミを直接広めてくれるため、少ない宣伝費用で来店や購買促進に繋げやすいのが特徴的です。
通常効果的に宣伝をする場合は、宣伝媒体の枠を抑えるために広告のコンテンツ作成をする制作会社への依頼を経て、広告設計を行う必要があります。
しかし、数百万や数千万といった多額の宣伝費を費やしたとしても、実際の効果は宣伝してみなければ正確にはわからず、ほとんど効果が出ないというケースも十分ありえます。
一方で口コミは、ユーザーからユーザーへ情報が広がるという特徴があることから広告は必要としません。
特に、友人や家族からの情報は信頼を得やすいため、より高い宣伝効果が期待できるのがメリットです。
こうしたことから、口コミは広告費用を抑えることができるだけでなく、効果が高いことから売上アップに大きく貢献します。
新規顧客がリピーターになりやすい
新規顧客は口コミで既にお店や商品、サービスの良さを知っているため、良いところを意識しやすく、リピーターになりやすいのが特徴です。
口コミを広めてくれるお客様は既存客と似た趣向の顧客が多い点も、リピーター化が期待できる要因の1つです。
これにより口コミが口コミを呼ぶといったサイクルが確立でき、新規顧客をリピーターとして獲得しやすくなります。
口コミの情報はユーザーの消費行動に大きく影響する
口コミは第三者が発信した事実であるため、多くの人が新しいサービスを利用する前に口コミを確認しています。
なかでも、友人や家族などによる口コミはより信頼度が高いため、消費行動に大きな影響力を持ちます。
インターネットで買い物をする際は、口コミサイトでのレビューを参考にする傾向が顕著です。
株式会社サウスポーが2017年4月に実施した、消費者の商品購入までのマーケティング調査によると、スマホやPCで購入者や商品ユーザーの意見を見るために、約8割の人が口コミサイトを参考にするとしています。
口コミを増やす具体的な方法例
集客に効果的とされる口コミを増やす具体的な方法について、3つの事例を紹介します。
口コミの投稿を直接依頼する
会計時などの待ち時間に「口コミの投稿をお願いします」と直接一言添えるのが最も効果的です。
また、美容室や飲食店などで待ち時間が発生する場合は、その時間を利用して書いてもらうこともできます。
スマートフォンやタブレットを使い、その場で投稿方法を説明すると、顧客はイメージがわきやすいでしょう。操作ステップが多かったりわかりづらかったりした場合、投稿への意欲が下がってしまいます。
口コミを書いてもらう際は「例文を提示する」ことも効果的です。何を書けば良いか分からないユーザーもいるため、商品の使用感やメニューの感想、店舗の雰囲気など、投稿して欲しい内容を具体的に伝えると、投稿の煩わしさが軽減できます。
ストーリーを伝える
商品やサービスのなかでこだわっているポイントや生い立ち、なぜ今の商売を始めようかと思ったのかといったことを的確に伝えることが重要です。
単に商品の特徴を説明するだけよりも、現在の商品を開発し販売に至るまでのストーリーを伝えることで、ユーザーがその商品や開発者に対する愛着が増し、ブランドイメージにつなげることができます。
大量生産・大量消費の現在では、お客様は物がいいというだけではなかなか買ってくれません。
その商品やサービスにどんな「想い」があるのか、という機能以外の部分が重要となっているのです。
体験会の実施
商品やサービス、お店の良さを知ってもらうためには、お客様に体験してもらことが何よりも効果的です。実際に体験することで得られた情報は能動的に入って来やすく、記憶に残りやすいといった特徴があるためです。
体験会の例として、試食会や工場見学、ワークショップなどが挙げられます。
体験会の実施は定期的に行うのではなく、あくまでも特別な機会であることが重要です。
体験会の口コミを広げるためにはSNSの利用は非常に効果的であることから、体験会への参加条件として「SNSでシェアしていただける方」と入れている企業が多く見受けられます。
口コミを営業戦略に活かすために必要な土台とは
口コミを営業戦略として効果的に活用する上で、必要とされる3つの準備を解説します。
口コミが発生する商品・サービスか
商品やサービスは、消費者の感情を動かすものであることが大前提になります。
そのため、良い口コミを発生させるためには、消費者の期待値を上回る「感動」や「驚き」が必要です。
ですので、いわゆるどこにでもあるような普通のサービスや商品である場合、口コミを発生させることが難しくなります。
提供しているものが「つい他の人に話したくなる商品やサービスであるか」といった観点でチェックしてみましょう。
具体的には、一目見れば良さがわかるものや、感情的な反応を掻き立てるものなどが挙げられます。
口コミが発生する環境があるか
そもそも口コミが発生する環境がなければ口コミを生み出すことはできません。
そのため、たとえば口コミサイトを作ったり、食べログやアットコスメのようなサイトに登録するなど、レビューを書ける場を用意し、口コミが発生する環境を作る必要があります。
口コミが広まる環境を整備する上で重要なのが、ターゲットの設定です。
ターゲットの性別や年齢層によって、選ぶべき口コミサイトが変わってきますので、提供しているサービスがどのようなターゲット層を狙っているのかを明確にしなければなりません。
ターゲットとなるお客様が口コミをするプラットフォームを作る上では、どういったシチュエーションで口コミをしたくなるのかを徹底的に分析することが大切です。
口コミが発生しやすい期待値調整ができているか
商品やサービスが持つ、本来の状態以上によく魅せるような宣伝をすることは、期待が高くなりすぎることで実際に体験したらがっかりしてしまうことにつながり、悪い口コミの原因になる可能性があるため、注意が必要です。
悪い口コミは良い口コミ以上に拡散されやすいため、消費者に期待はずれと思われないように期待値をうまく調整する必要があります。
期待値を調整するためには、最初から全ての良い面を出すのではなく、時には商品やサービスの良さをわざと隠しておくことも、1つの手段として効果的です。
口コミを有効活用し購買促進へ
口コミは費用対効果が高い集客方法として、新規顧客を集客するだけでなくリピーター化にもつながります。
口コミを増やす上では、紹介制度や体験会の実施に加え、商品やサービスの魅力を改めて確認し、口コミサイトへの登録などの事前準備も重要です。
消費者の期待値を上げすぎないようにうまく調整することで悪い口コミの拡散を抑制していくことも、良い口コミを増やす上では効果的といえます。
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