セブン-イレブン・ジャパンは、一部地域で実施してきた「ネットコンビニ」を2025年度末までに全国展開する方針を発表しました。約2,800品目の商品を取り扱い、最短30分で届けるサービスは、コロナ禍で変化した人々の生活にマッチするものと言えます。
この記事では、「ネットコンビニ」の特徴や導入の背景、全国展開に向けた今後の課題を解説します。
関連記事
マルエツ「体験型スーパーマーケットモデル」
ニトリ店頭でオンラインに集まった「商品レビュー」紹介
書店で「セルフレジ」導入続々
セブン-イレブン「ネットコンビニ」
「ネットコンビニ」は、スマホの専用アプリで注文すると、近くの店舗から商品を配達してくれるサービスです。配達可能時間は10~23時ですが、注文は24時間受け付けています。
税込1,000円以上から注文でき、配達料は税込110~550円です。
最短30分で届けるスピード感
「ネットコンビニ」では、約2,800品目の商品(雑誌・非課税商品は除く)を取り扱い、注文から最短30分で商品を届けます。
育児や仕事で忙しい人にとって、スマホで注文しすぐ商品が届くのは、大きな魅力と言えます。
25年度末までに全国展開
2021年度2月末時点では、北海道・広島・東京の約350店舗で導入されており、一部エリアに限定し実験的にサービスが提供されている状況です。
今後は、銀座エリア(オフィス立地)でもサービスを開始し、21年度末までに合計1,000店での導入、収益化を目指しています。
また、25年度までにサービスを全国展開し、営業利益額を21年度比で5%押し上げる事業に成長させる見込みです。
コロナ禍で変化した生活に対応
セブン-イレブンが「ネットコンビニ」を全国展開するのは、コロナ禍による生活の変化が影響しています。
外出自粛、デリバリー需要の増加
新型コロナウイルス流行により、多くの人が外出自粛やリモートワークを行い、特に都心部やオフィス街にあるコンビニは厳しい状況に立たされました。
このような生活の変化を受け、食品小売業界では宅配サービスを強化し、フードデリバリー市場は急速に拡大しています。
セブン-イレブンでもこれまで積み上げてきた2万店以上の店舗網を活かし、「ネットコンビニ」という新たなサービスを提供する狙いです。
全国展開に向けた今後の課題
これまでにないコンビニのサービスを全国で実施するには、様々な課題があります。
物流会社との連携
セブン-イレブンは、できるだけ自社の食品宅配サービスを構築することを目指していますが、商品の配送は2017年に業務提携したセイノーホールディングスの子会社(岐阜)、GENie(東京)が担当します。
セブン-イレブンが今後「ネットコンビニ」を全国に拡大するにあたり、他の物流会社と連携することでよりスピーディーな配達が期待できます。そのため、セブン-イレブンが今後、物流会社との連携をどのように行うかが、「ネットコンビニ」成功のポイントとなるでしょう。
取扱商品の拡大
また、現在はプライベート商品を含め約2,800品目を扱っていますが、今後はセブン&アイグループの他の企業の商品も取り扱う予定です。
品揃えを増やすことで、スピード感以外にも他社と差別化を図ることができ、利用者拡大につながると予想されます。
コンビニのあり方を変える「ネットコンビニ」
セブン-イレブンの「ネットコンビニ」は、近くの店舗が商品を届けてくれるという新たな概念を生み出すサービスです。スピード感や品揃えを武器に、「ネットコンビニ」がどこまで成長していくかに注目です。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
<参照>
食品宅配のスタンダードが変わる!? セブン-イレブンが全国展開を進める 「ネットコンビニ」の威力 _小売・物流業界 ニュースサイト【ダイヤモンド・チェーンストアオンライン】