新型コロナウイルスの影響が拡大している中でも、小売店は生活必需品を扱うことから営業を行っています。
小売店では感染拡大を防ぐためにマスク着用のほかにも消毒液を店舗の入り口や店内に設置したり、買い物カゴの消毒など新型コロナウイルスの感染予防を行っています。
そんな中、需要の高まりから消毒液の不足も起こっており、店舗で行う消毒対策に頭を悩ます事業者も多いでしょう。
この記事では、こうした小売店の現状や対策と課題、そして品薄である消毒液の代替品について紹介します。
小売店の現状
新型コロナウイルスの影響が拡大している中でも、小売店は変わらず営業を続け、人手不足や重労働、消毒液不足や消毒液が窃盗されるといった深刻な課題が発生するようになりました。働き続ける従業員
生活必需品を扱うスーパーやコンビニ、ドラッグストアは新型コロナウイルスの影響により緊急事態宣言が発令されている中でも、生活に欠かせないため営業を続けています。
こうした小売店では、人手不足や過重労働に加えて感染のリスクも高いことから従業員の心理的な負担は大きくなっています。
今の状況が続いてしまうと、小売店が営業できなくなってしまい地域の住民の生活に大きな影響を与えてしまうため、従業員を守ることが重要です。
深刻な人手不足
全国スーパーマーケット協会によると、新型コロナウイルスの影響が拡大してから3月以降の小売店は、求人を出してもなかなか集まらず、小売店で働くパートやアルバイトの数が減少しています。休講措置が発表されてからは学童保育や保育所が閉鎖していることから、こうした傾向に拍車をかけています。
また、マスクや食品の品薄により問い合わせや苦情が殺到しており、従業員は通常の業務に加えて、1日数千件の電話応対も余儀なくされているのです。
小売店業界は、まさに過重労働と深刻な人手不足が起こっている状況と言えます。
消毒液の確保と盗難問題
新型コロナウイルスの影響を受けて、多くの店舗で入り口や店内にアルコール消毒液が置かれるようになりました。
アルコール消毒液は、需要の高まりからすぐに売り切れてしまい、マスクと同様に品薄状態が続いています。
消毒液を求める顧客が非常に多いことから、ドラッグストアで販売してもすぐに売り切れてしまい、インターネットでは定価よりも高額で売られるケースも増えています。
消毒液を手に入れづらいという状況から、全国で盗難事件も発生しています。
三重県津市にある商業施設「アスト津」では新型コロナウイルスの感染防止のために、アルコール消毒液の設置をしていましたが、施設内にある計5本のボトルのうち2本が盗まれるという被害が発生しました。施設では、盗難防止のために新しいボトルをワイヤで固定することや、「防犯カメラ作動中」とパネルで掲示を行うなどの対策をしています。
また、高知県室戸市のスーパーでは、出入り口に設置されていた消毒用スプレー1本が盗まれ、1人が窃盗の容疑の疑いで逮捕されました。店内では盗難防止策などをとっていなかったものの、防犯カメラの映像から犯人の特定につながりました。
これらはあくまでも氷山の一角であり他の店舗での盗難被害も考えられます。今後は消毒液の確保だけでなく盗難対策が店舗を守るために必要だと考えられます。
小売店が行っているコロナ対策
小売店では、感染防止のために消毒液を使っての対策はもちろんのこと、顧客と従業員間、顧客同士の接触を避けるためにもいくつかの取り組みを行っています。
小売店の実態
全国スーパーマーケット協会は2020年3月24日に新型コロナウイルスの影響に関する実態調査を発表しました。
調査によると、感染拡大防止のために試食販売や惣菜などのバラ売りやイベントを中止することや、消毒液の設置や従業員の健康チェックに取り組んでいるとしています。
また営業面では、一般社団法人全国スーパーマーケット協会によると、マスクや輸入食品など商品の欠品の問い合わせ、開店前の行列対応や過度な買い占め客への対応などの業務の時間が以前よりも増加しています。[参考:http://www.super.or.jp/wp-content/uploads/2020/03/nsaj20200324covid19.pdf]
ソーシャルディスタンス(社会的距離)を取る
疾病の感染拡大を防ぐためには、人と人との物理的距離を確保する「ソーシャルディスタンス」が重要とされています。
新型コロナウイルスは、飛沫感染と接触感染によって他人に移ってしまうため、できる限り距離を空けることが感染拡大防止のためにも大切です。
特に小売店では、今まで以上に買い物客が増えていることから大手のコンビニやスーパーを中心に、レジ待ちのスペースの床に距離を空けてもらう目安を設置する取り組みが広がっています。
消毒や除菌に関して
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、店内の接触箇所の消毒・除菌をこれまで以上に徹底して行っています。
特に来店客が多いイオンなどの大手スーパーでは、店内で使う買い物かごやカート、さらに手すりといった他の顧客と間接的に接触する部分を中心に、毎日アルコールで拭くなどの処理などを行っています。
接触防止対応
こうした取り組みのほかにも、感染防止の観点から他者との接触を防止するためのさまざまな対応を行っています。
大手の小売店を中心に、レジの前「透明の間仕切り」の設置をすることで感染を防止する取り組みを進めています。レジで清算する際には、顧客と従業員との距離が近づくかたちになり感染のリスクが高まります。レジ前に透明の間仕切りを吊り下げることで、飛沫の飛散を防ぐ効果があります。
上記のような対策が進められている一方、小規模な店舗が対応するのは負荷が大きいという問題があります。こうした中、小規模な店舗でも独自で対策できるよう、ホームセンターのグッディは店内に使えるツール素材を提供するほか、作成のためのノウハウを共有しています。レジ待ち時の間隔確保のお願いを呼びかけるポスターや整列用の床の目安サインの素材や、レジでの透明の間仕切り設置のための作成設計図などが公式サイト上で無料でダウンロードできるようになっています。
また、「コイントレー」を用いた現金の受け渡しも行われています。レジ清算時には、顧客と店舗の従業員が現金を受け渡す場面が生じるためどうしても接触の機会が増えてしまいます。ファミリーマートでは、コイントレーを活用することで手渡しによる接触の機会を減らしています。
消毒液の代替品
アルコール消毒液が入手困難であることから、最近は殺菌の効果があると言われている製品への注目度が高まっています。実際に代替品としての活用が始まったお酒と次亜塩素酸について紹介します。
お酒の使用
最近、新型コロナウイルスの感染拡大の背景から、老舗の日本酒メーカーが高濃度アルコール製品の製造を次々と乗り出すようになりました。
酒造メーカーが作る高濃度アルコールは、いずれの製品も一般的な消毒液と同程度のアルコール度数と変わらないと言われています。しかし、消毒や除菌目的で製造された商品ではなく、あくまでも「飲用」として販売されており、効果を証明することはできていません。
それでも消毒用アルコールが不足して法規制により増産が進んでいない状況の中では、「消毒用」製品の代替品としての酒造メーカーが作るアルコール製品の注目度は高く、問い合わせや注文が殺到しています。
次亜塩素酸の使用
新型コロナウイルスの感染拡大でアルコール消毒液が品薄となる中では、除菌効果がある次亜塩素酸水も注目を浴びるようになりました。
次亜塩素酸水は、市販で手に入り、インフルエンザウイルスやノロウイルスで除菌効果が確認されていることから、福祉施設や飲食店でも多く活用されています。
また生成機があれば水と食塩、少量の塩酸で作ることもできるため、仮に次亜塩素酸水を手に入れることが難しくなった場合でも生成機を購入することで自作することが可能となります。
小売店の消毒液を用いたコロナ対策
新型コロナウイルスの感染予防のため、小売店では消毒液を利用した対策を中心にさまざまな取り組みを行っています。
消毒液の需要が大きく増加したことから、消毒液が品薄になり入手することが困難となり、設置している消毒液が盗まれてしまう被害なども発生するなど、消毒液の不足は深刻な問題となっています。
こうした中で、最近は、酒造メーカーが作るアルコール製品や次亜塩素酸などが消毒液の代替品として有効ではないかと注目を浴びるようになりました。
今後、小売店は、代替品を活用しながら新型コロナウイルスの感染拡大を防止する取り組みを検討していくことも重要となるでしょう。
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