新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大手コンビニエンスストア各社では加盟店に感染防止用の備品を配布するほか、手を使わない金銭のやりとりを推奨するといった対策方針を固めています。
中には、会計を待つ顧客に1m〜2mの距離をとって並ぶよう促す「ソーシャルディスタンス」を啓発するポスターの配布や、従業員に感染者が出た場合は該当者の出勤日時や経路を公開している企業もあります。
本記事ではコンビニエンスストアにおけるコロナ対策の概要や、大手コンビニエンスストア各社が掲げる対策方針のほか、新型コロナウイルスの影響により売り上げが伸びたコンビニエンスストアの商品を紹介します。
コンビニのコロナ対策
コンビニエンスストアでは、店内の設備や内装を変更したり、感染防止のための従業員教育を取り入れるなどしてウイルスの感染拡大を防止しています。
この項目では、コンビニエンスストアにおけるコロナウイルス対策の具体例を紹介します。
ソーシャルディスタンスを念頭においた接触対策
多くのコンビニエンスストアでは、レジカウンターの顧客と店員のあいだにビニールで作られた仕切りを設置したり、会計を待つ顧客が並ぶ場所に1m単位で立ち位置を示す印をつけるなどして人と人の接触を防いでいます。
また、店内で飲食ができるイートインスペースがある店舗でも、座席の間隔を空けたり、イートインスペースの利用を制限するなどの工夫により、新型コロナウイルスの感染防止を試みています。
従業員は感染防止を念頭にした接客を行う
コンビニエンスストアの従業員が新型コロナウイルスに感染していることが分かると、オーナーや他の従業員も「濃厚接触者」として経過をみる必要があります。
そのためコンビニエンスストアの運営を継続させるためにも、従業員に対する感染防止を念入りに行うことが求められます。
多くのコンビニエンスストアでは従業員に対してマスクの着用を義務付けたり、手渡しでの現金やクレジットカードのやりとりの代わりにトレーを利用させるなど、新型コロナウイルスの感染拡大防止にあわせた従業員指導にあたっています。
新しい生活様式に向けた店舗運営
これまでコンビニエンスストアでは24時間営業が一般的でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて営業時間を7時から23時までに短縮したり、休業に踏み切る店舗も見られます。
営業を継続するコンビニエンスストアでは顧客に対しても大人数での来店を避けたり、店舗の滞在時間を短くするよう呼びかけを行うなど、密閉・密集・密接の状態を避ける試みがなされています。
さらに、ローソンでは従業員が感染した店舗に見舞金を配布する、セブン-イレブン・ジャパンは国内すべての店舗に対し10万円の補助金を配布するなど、フランチャイズ本部で店舗運営を支援する動きも見られます。
コンビニ大手が掲げるコロナ対策方針
この項目では、コンビニエンスストア大手の「セブン-イレブン・ジャパン」「ファミリーマート」「ローソン」が掲げる新型コロナウイルス対策の方針を紹介します。
セブン-イレブン
セブン-イレブン・ジャパンは、前項に挙げたフランチャイズ加盟店に対する補助金配布のほか、新型コロナウイルスの感染拡大で経営状況に影響を受けた店舗に対して最大500万円の補助金を配布する方針です。
一方、営業を継続する店舗に向けた対策としては、感染防止のために顔全体を覆う「フェースシールド」と使い捨て用のビニール手袋を無償で配布しています。
また、セブン-イレブン・ジャパン本部に勤める社員に対しては、店舗で発生する業務をのぞいて在宅勤務に移行する方針を示しました。
ファミリーマート
新型コロナウイルスの影響を受け、ファミリーマートでは使い捨てマスクや飛沫感染防止シートの配布のほか、消毒の実施を徹底させるといった感染防止策を講じています。
また、新型コロナウイルスの感染者が出たことにより休業した店舗の経営者に対しては、見舞金として10万円を支給するほか、店舗消毒にかかる費用をファミリーマート本部が負担する方針です。
店舗の従業員や経営者に向けた支援のほか、ファミリーマート全体の取り組みとしては新型コロナウイルス対策支援募金を受け付けたり、医療関係者などに向けた支援物資の提供を実施しています。
ローソン
ローソンでは、人と人のあいだの間隔を1m以上取ることを推奨する「ソーシャルディスタンス」の啓発ポスターを店内に掲示するほか、顧客用の消毒スプレーの設置、飛沫感染防止用のビニールシートの設置を推進するなどの感染防止策を取り入れています。
また、加盟店の従業員に感染者が出た場合には、従業員の通勤ルートや勤務シフトの日時を公表するなどの方針を取っています。
コロナ禍で人気が急上昇したコンビニ商品3選
この項目では、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて需要が急上昇したコンビニエンスストアの商品を紹介します。
自宅にいる時間が長くなり「巣ごもり消費」の影響が大きく見られます。
食品、低価格の惣菜
セブン-イレブンでは、2月末から3月にかけての1週間で惣菜類の売り上げが前年に比べて30%伸びました。
ファミリーマートにおいても同様の動きがみられ、惣菜類・カップ麺類など売り上げが前年比で10%上昇しています。
小中高で休校がはじまったため手軽に用意できる食事の需要が急増したという要因のほか、長期化する新型コロナウイルスの自粛生活に対応するため、少しでも食費を抑えようという消費者心理が働いたものと伺えます。
アナログゲーム
東洋経済オンラインによると、ローソンでは2月末から3月にかけての1週間で、トランプやUNO(ウノ)、シャボン玉といったアナログゲームの売り上げが前年に比べて35%伸びたとのことです。
通常では、親族が集まる正月などに売り上げが上がるとされていますが、この時期にアナログゲームの売り上げが伸びた要因として、3月から始まった小中学校の休校が影響しているのではないかと考えられます。
ローソン広報によると、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため室内で過ごす時間が増えたため、子供が飽きないように親がアナログゲームを購入する様子が見られています。
申請作成に用いるコピー機
コンビニエンスストアでは、コピー機を利用する人が増加しています。
多くのコンビニエンスストアに設置されているマルチコピー機では、特別定額給付金の申請用書類をコピーする人の姿が見られます。
マイナンバーカードを使うことで住民票をはじめとする公文書を発行できるため、特別定額給付金の申請受付により混雑している役所の利用を避ける目的でコンビニエンスストアに訪れる人が増加しています。
社会的インフラの要、感染対策を徹底した運営が求められる
大手コンビニエンスストアでは、レジカウンターに飛沫感染防止用のシートの設置や手渡しでの金銭のやりとりを避けたり、従業員へのマスク着用を徹底させるなどの感染対策を行っています。
緊急事態宣言の解除後も新型コロナウイルスの新規感染者はいったん落ち着いたものの、東京都内で7月2日に107人新規感染者が確認され、7月10日には243人と継続して多くの新規感染者が確認されています。
さらに7月15日には小池都知事が緊急記者会見を開き、東京都内での感染状況がコロナ警戒最高レベル「感染拡大警報」であると公表しました。
いまだ余談を許さない中、コンビニエンスストアをはじめ飲食店や商業施設には再度、ガイドラインの徹底が求められています。
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