飲食店の売上アップには何が必要?伸びない原因・6つの集客ポイントを解説

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新型コロナウイルス流行の影響で外出自粛が呼びかけられ、一部地域では緊急事態宣言が発令される中、多くの飲食店が深刻な打撃を受けています。

シンクロ・フードが行ったアンケートによると、2020年は前年より売り上げが下がったと回答した飲食店の割合はおよそ9割にも及んでいます。

そこで本記事では、いまだ出口が見えない状況の中、飲食店が今、取り組むべき売り上げ向上策のポイントについて解説します。

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飲食店の売上アップのために必要なこととは?

多くの飲食店が売り上げ減少に苦しむ中、アンケートの結果を見ても、わずか1割とはいえどもこのコロナ禍においても売り上げを伸ばしている飲食店が存在します。

そこでまずは、飲食店が売上向上を図るために今の経営状況の中からすぐに見直すべき取り組みについて紹介します。

飲食店の経営にはどのようなコストがかかる?人件費や家賃以外に考えるべき費用とは

経営の立て直しについて考える時、まず把握すべきは現在の経営の実態です。そのためにチェックが必要なのが、経営にかかるコストです。

飲食店の経営にかかるコストには、「変動費」「固定費」の2種類があります。

このうち「変動費」とは売り上げに連動して変化するコストで、食材原価や水道光熱費、販売促進費などが含まれます。

これに対して売り上げの増減に関係なくかかるのが「固定費」で、家賃や光熱費、機材のリース費、正社員の給与などが含まれます。

さらにこれらの比較的金額が大きいコストのほかに、支出に占める割合は小さいながら、毎月コストとしてかかり続ける費用があります。クレジットカードの決済手数料、通信費、備品補充費、クリーニング代などがその例で、こうしたコストも経営を立て直す上で見逃すわけにはいきません。

利益・売上予測を把握する

経営に必要なコストの総額が明確になれば、そこから逆算して最低限そのコストを賄うために必要な売り上げ額がわかります。

この時に認識しておく必要があるのが、「営業利益」と「営業利益率」の違いです。営業利益とは、売上からコストを引いた額のことを指します。つまり営業利益がプラスならば黒字、マイナスならば赤字経営といえます。

これに対し営業利益率は、売上に対して何%の利益が残っているかを示す値で、「営業利益÷売上高×100」の計算式で算出します。

そして開業前や、経営改善のためにビジネスのフレームを変える時には、事前に売上予測をして、どの程度の売上が見込めるのかを予想することも必要です。売り上げ予測は、以下のような計算式で求めることができます。

  • 日別予測客数(席数×回転数)×客単価×営業日数

例えば30席ある店で回転数が3回であれば、日別予測客数は90人になります。そして客単価が3,000円で月の営業日が25日の店舗では、月の売上予測は675万円となります。

飲食店の売上が向上しない原因?開業前に気を付けるポイント

飲食店が開業後に店を成功させるために、開業前に必ずチェックしたい3つのポイントを紹介します。

1. 店舗の立地やターゲットに合っていない

例えば駅前立地でも、飲み屋街に若い女性をターゲットとした「インスタ映え」するメニューが自慢のカフェを開いた場合、そうしたエリアには若い女性はあまり立ち寄らないため、せっかく駅前物件で高い家賃を払っても、集客効果が高いとはいえません。

開業前には、立地が自店のターゲット層に合っているかを必ず検討する必要があります。

2. 新メニューや看板メニューがない

飲食店の集客にとって意外と大きな要素となるのが、実は「看板メニューです。看板メニューがあると、「あの料理ならあの店」と認知度が高まることで集客率の向上が見込めるほか、リピーターの確保や口コミの拡散といった広報面にも効果があります。

3. サービス面が良くない

インターネット上のレビューサイトなどにアップされる口コミでは、料理の味だけではなく、店内の環境や店員のサービスについても詳細に書き込まれているものも少なくありません。

良い紹介文を数多く獲得して集客に結びつけるためには、顧客にとって快適な空間となるようなサービス提供が求められます。

飲食店における集客・売上アップの6つのポイント

ここまで解説した、集客や売り上げアップを考える上でベースとなる点を踏まえ、以下では、飲食店における集客・売上アップのポイントを具体的に紹介していきます。

1. 店舗のコンセプトの明確化

飲食店の経営では、店舗のコンセプトの明確化が求められます。これは言い換えればターゲットとなる客層を絞り込むことともいえ、店舗のインテリアやメニューも、ターゲット層にマッチしたものに作り込んでいくことが求められます。

例えば同じイタリア料理店でも、高級ワインの品揃えも豊富で特別な日に利用したい店と、イタリアンバルに近い形式で、会社帰りのビジネスパーソンなどをターゲットにした店では、インテリアからメニュー、そしてメニューの単価まですべて異なるはずです。

幅広い客層を取り込もうとコンセプトが中途半端になってしまうと、結局どの客層からも振り向かれない店舗になってしまう可能性があります。

2. メニューの改善・開発

いざ店を開店させてみると、店側としては魚料理がメインと考えていたのに、実際には肉料理のオーダーの割合がはるかに高いといったことが起こる場合もあります。

そこでメニューの中でどんな料理の人気があり、どんな料理はオーダーが少ないのかといった分析を正しく行うことが、看板メニュー作りの役に立つほか、食品ロスを減らして効率的な仕入れにもつながります。

また、期間限定のメニューや常連向けの裏メニューの提供なども、リピート率の向上や顧客確保のために有効な手段です。

3. リピート客の獲得

寂れたショッピングモールの中で、それでも潰れない店が存在します。こうした店が潰れない大きな理由は、常連客を獲得しているからです。

飲食店が長く、安定的に経営していくためには、リピート客の獲得は必須です。

リピート客を獲得するためにはさまざまなアプローチがありますが、その中のひとつに「ポイント・スタンプカードの発行」があります。これは来店や、支払額に応じてポイントが貯まり、貯まったポイントは割引や特典などと交換できるというもので常連客の獲得に有効な手段ですが、導入にはコストもかかります。

そこで上手く活用したいのが、TポイントカードやPontaカードに代表される「共通ポイントカード」です。共有ポイントカードも月々の利用料はかかりますが、ポイントカードの利用を通じて顧客に関するデータ分析ができる点や、他店の顧客を取り込むチャンスにもつながります。

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4. SNSやWebサイトの活用

近年、マスメディアでの広報と同等に集客に力を発揮するのが、SNSやWebサイトといったオンラインでの情報発信です。

特に飲食店と相性がいいのがInstagramで、写真メインの媒体だけに、メニュー店舗の写真を投稿して店の様子を伝えることで、顧客は安心して来店できるようになります。

さらに、ここ何年かは若年層を中心に「インスタ映え」するメニューのある店を探して訪問する傾向も顕著で、こうしたトレンドも積極的に取り入れることで、集客力のアップが狙えます。

集客に効果的なSNSは、費用面でプラットフォームの利用に対するコストがかからない点も魅力です。店の営業で忙しい中、定期的に更新をするのはそれなりに負担がありますが、Twitterではリツイート機能が、そしてInstagramには「#(ハッシュタグ)」機能などがあり、投稿に拡散力がある点もマーケティングの視点からは見逃せない点です。

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5. テイクアウトや宅配サービスにチャレンジ

新型コロナウイルスの影響で営業時間の短縮などが求められる中、多くの店が取り組み始めたのがテイクアウトや宅配サービスです。

テイクアウトや宅配サービスは、味に満足してもらえれば店内での利用につながるため、これまで店に足を運んでくれていた顧客とは異なる客層を取り込める可能性があり、売り上げ補填以外のメリットもあります。

テイクアウトや宅配サービスを始めるにあたり、店内で調理をしたものであれば新たにライセンス等を取得する必要はありません。

新たにかかる経費としては、テイクアウト用に包装するための備品の購入、そして宅配に関しては外部の宅配サービスを利用する場合には専用の導入キット(タブレット端末など)の費用や登録手数料があります。

また、宅配サービス経由の注文については利用料がかかる一方、自前で配達要因を確保しても人件費もかかるなど一長一短であるため、導入に際しては一度コストを比較、検討してみることが必要です。

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6. グルメサイトへの登録

インターネットを介して飲食店探しをする場合、多くのユーザーが活用しているのが「グルメサイト」です。

特に忘年会など大人数で利用する場合は、多くの場合事前予約を行いますが、グルメサイトを活用すれば店の雰囲気やメニュー、そしてコースの料金などが確認できるだけではなく、サイトから直接予約ができます。また、サイトによっては割引クーポンなども利用できるため、ユーザーにとって利用価値が高いといえます。

各サイトにより違いがありますが、グルメサイトの登録には無料プラン有料プランが用意されている場合が多く、無料プランの場合には掲載内容が限定されるなど一定の制約があります。

グルメサイトごとにメインとするユーザー層が異なるため、グルメサイトに登録する際は自店のターゲットユーザーにマッチしたサイトを選択するのがポイントです。

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飲食店は料理の品質にプラスして魅力的な店舗環境が売上向上に

飲食店の成否のカギは、オープン前にあるといっても過言ではないでしょう。まずは店のコンセプトやメインターゲットを定め、そのコンセプトに合わせた立地を選び、内装やメニューを決めることが成功のベースになるためです。

すでにオープンしている店でも、売り上げや集客を向上させるためのテコ入れ策は必ずあります。まずは上記であげたようなポイントについて今一度見つめ直したり、SNSやテイクアウトグルメサイトなどの活用にまだ取り組んでいない場合には、そうした新たな手段にチャレンジすることも効果的です。

ただし、集客改善策の中にはある程度のコストがかかったり、効果が出るまでに時間がかかるものもあるため、現在の経営状況などを考慮して最適な方法を選択することが大切です。

口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】


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「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】

<参照>
株式会社シンクロ・フード プレスリリース:飲食店の9割が売上の減少に苦悩。新型コロナに翻弄された2020年を振り返る

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    この記事の筆者

    口コミラボ編集部

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