視聴行動分析サービスを提供するニールセンが、自社の発表した広告信頼度調査をもとにアジア市場における広告信頼度の分析を行いました。
同社の分析によると、日本国内とアジア市場では広告、情報に対する信頼度に違いがあること、アジア市場では特にアーンドメディア(第三者による宣伝。口コミなど)に注力することの重要性が示されています。
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ニールセン「広告信頼度調査2021」日本・韓国・香港を比較
図表1は、「ニールセン 広告信頼度調査2021」で明らかになった、市場別の広告、情報の信頼度上位5件を整理したものです。
対象地域は日本、韓国、香港です。日本では、「ブランドサイト」が75%となり、ブランドサイトの情報にもっとも信頼を置くことがわかりました。次点は「友だちや家族からの勧め」で、首位と1ポイント差の74%でした。
一方、韓国・香港では「友だちや家族からの勧め」をもっとも信用する傾向が見られました。韓国市場では83%、香港市場では88%に上り、それぞれ次点の「テレビ広告」「ブランドサイト」を引き離しています。
ニールセンは、国内で成功したマーケティング施策がほかの市場では通用するとは限らないこと、成功する施策を選択するには広告信頼度の把握が重要であることを説いています。
図表2は、日本・韓国・香港におけるアーンドメディア(第三者による宣伝)の影響力を整理したものです。
3市場とも「友達や家族からの勧め」が最も高いという結果になりましたが、日本は66%、韓国は89%、香港は89%とその比率には差が見られました。
韓国と香港での「行動を起こすきっかけ」としては「インフルエンサーマーケティング」が日本よりも2倍程度高くなっています。
「インターネット上の消費者の口コミ」も日本と韓国では2番目に、香港では3番目にランクインしていますが、日本が49%であるのに対し、韓国と香港では60%を超えています。口コミの影響力の大きさがデータとして確認できます。
なお、日本においてブランドサイトの信頼性がもっとも高かったのは、新型コロナウイルス関連のフェイクニュースが国内で横行したことで口コミの信頼性が下がったことが原因と分析されています。
世代や、消費する商品のカテゴリによって違いも
同レポートでは、アジア市場での口コミの重要性を示すとともに、インフルエンサーマーケティングを信用しやすい世代や、相性のいいブランドカテゴリについても述べています。
特にインフルエンサーマーケティングにおいては、ミレニアル世代やZ世代からの支持が高いことがわかっています。
また、自動車関連の広告以上にファッション関連の広告の方が高い信頼度を得ており、インフルエンサーマーケティングにおいて効果を発揮しやすいかどうかも重要な点であることが判明しました。
アジア市場においては、日本国内以上にアーンドメディアを使いこなすことが重要になりそうです。
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<参照>
PR TIMES:日本ブランドがアジア市場で成功するためにはアーンドメディアの活用が重要~ニールセン 海外市場における広告信頼度調査データの分析結果を発表~