カナダでLocal SEO(ローカルSEO)関連のサービスを提供する企業「Whitespark」は、2021年のローカル検索における順位決定要因を分析したレポート「The 2021 Local Search Ranking Factors」を公開しました。
<参照>
Whitespark:The 2021 Local Search Ranking Factors
ローカルパックとローカルファインダー、ローカル検索それぞれの順位に影響する要素と、各要素の重要性を時系列で分析したもので、特にローカルパックとローカルファインダーの検索順位においてGoogle ビジネスプロフィールと口コミの重要性が年々増していることなどが示されています。
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ローカル検索のランキング決定要因
Whitesparkでは、ローカル検索のランキング決定要因として以下の7項目を挙げています。
- Google ビジネスプロフィール(距離、カテゴリ、ビジネス名など)
- 口コミ(各サイト上の口コミ、投稿数、投稿率、多様性など)
- Webページの内部対策(NAP=Name,Address,Phone の有無、タイトル中のキーワード、ドメインオーソリティなど)
- 引用(位置情報、NAP、整合性、引用数など)
- パーソナライゼーション(検索履歴、検索位置、検索端末など)
- ユーザー行動(CTR、CTC、滞在時間など)
- 被リンク(リンクからのページ流入、リンク先のドメインオーソリティ、リンク先のドメイン量など)
ローカルパックとローカルファインダーではGBP、ローカル検索ではページ内容が重要に
ローカルパックとローカルファインダー、ローカル検索の2種類に分けて要素ごとの重要性を統計したところ、ローカルパックとローカルファインダーではGoogle ビジネスプロフィール(GBP)や口コミ、Webページの内部対策が、そしてローカル検索のSERPs(資料ではLocal Organicと呼ばれている)ではWebページの内部対策、被リンク、ユーザー行動がそれぞれ最も重要であるとの結果が出たということです。
Googleビジネスプロフィールと口コミの重要性が年々増している
Whitesparkでは、2013年から2021年にかけて専門家の意見をもとに各要素の重要度の変化を追跡しています。
この表からは、Google ビジネスプロフィール(資料上では"GMB")と口コミ(Reviews)の重要性がここ3年間において増加していることがわかります。
リンク(Links)、ユーザーの行動(Behavioral)、引用(Citations)、パーソナライゼーション(Personalization)の重要度は減少傾向にあります。
ただし引用(Citations)の重要性の低下について、WhitesparkのDarren Shaw氏は「誇張された結果になっている可能性がある(実際には大幅に低下している訳ではない)」とも指摘しています。
Google ビジネスプロフィールで最も検索順位に影響する要素はカテゴリ。5分で改善可能
Whitesparkでは、Google ビジネスプロフィールのランキングシグナルとして
- メインカテゴリ
- ビジネス名のキーワード
- 検索者との距離の近さ
- 検索した都市の住所
- 追加カテゴリ
の5つを挙げた上で、ローカルランキングを最適化するための作業としてGoogle ビジネスプロフィールにそれほど大きな重み付けをすべきではないとしています。理由は、カテゴリは5分もあれば改善可能であるためというのと、ビジネス名のキーワードや検索された場所との距離というのは店舗側で改善できないため。
その中で改善可能である「カテゴリ」には、メインカテゴリと追加カテゴリの2種類が存在しますが、特にメインカテゴリが検索順位に与える影響は大きいため、事業を表すのに最もふさわしいカテゴリ名を選びます。
追加カテゴリの影響も無視はできません。追加カテゴリを登録することはより多くのSERP(検索結果ページ)にビジネスプロフィールを表示させることにつながるため、事業に関連した追加カテゴリを登録することでより多くの流入が見込めるとしています。
以上、Whitesparkの「The 2021 Local Search Ranking Factors」を簡単にご紹介しました。詳細はレポートをご確認ください。
- Whitespark:The 2021 Local Search Ranking Factors
※口コミラボ編集部所感
:確かに、Google ビジネスプロフィールのランキングシグナルとして、カテゴリやビジネスの名称内のキーワード、さらに近接性は重視されていそうです。
しかし、Google ビジネスプロフィールの改善にそれほど大きな重み付けをすべきではないというWhitesparkの結論については、店舗の状況によるのではないでしょうか。
地方部などに位置する競合店が少ない店舗であれば、カテゴリとビジネス名、距離さえ合致すれば上位を取れそうですが、競合店が多い場合、その他の施策による小さな差が順位やコンバージョンに影響するといったこともあるでしょう(なお、レポート末尾の専門家のコメント集では、"I’m still spending plenty of time on GMB optimisation〜 [私は今もGMB最適化に多くの時間を費やしている]"というコメントもありました)。
今回のレポートのようなデータを見ながらローカル検索の全体感を把握することも重要ですが、実際に自分の店舗を検索してみたりインサイトを見てみたりして、状況に合わせた施策をとることも重要でしょう。
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