Googleは5月19日、開発者向けの新機能発表会「Google I/O 2021」を開催しました。
今回はGoogle マップにおける5つの機能をはじめ、Googleの各種サービスの新機能が数多く発表されています。
この記事では、Google マップの新機能を中心に、Google I/Oで発表された内容の見どころを解説します。
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※Googleマイビジネスは、2021.11.5よりGoogle ビジネスプロフィールという名称に変更されました。
これに伴い、2022年にスマートフォン向けGoogleマイビジネスのアプリが終了します。
アプリ終了前に、これまでと同じように快適に使えるよう今から準備しておきましょう!
Googleマップ、5つの新機能発表
今回のGoogle I/Oでは、Google マップに5つの新機能が発表されました。これらは今後数か月の間にグローバルに展開されます。
1. 急ブレーキが必要なルートの回避
Google マップでルート案内を利用する際、Google マップはルート上にある道路の車線数や道路の向きを計算し、最速のルートと急ブレーキを回避できるルートの予想到着時間が同じかほぼ変わらない場合は、急ブレーキを回避できるルートを自動的に選ぶようになります。
この機能はGoogle マップで培われてきた機械学習の技術により実現できたもので、今後は毎年1億回の急ブレーキを削減できるとしています。
2. ライブビューで周囲の情報を確認
ライブビューは、スマートフォンのAR機能を利用し、画面上にさまざまな情報を映す機能です。
これまで、ライブビューはルート案内などの中でしか利用できませんでしたが、今後はマップ上に「ライブビュー」ボタンが追加され、いつでもライブビューを起動できるようになります。
これにより、周りにスマートフォンを向けると場所の名前や営業時間が表示され、場所をタップすると混雑状況や評価などが表示されるようになります。また、通りの名前や宿泊先の宿泊施設までの距離なども表示されます。
なお、Googleは3月に屋内でのルート案内にライブビューを利用できる「屋内ライブビュー」を発表しており、近日中に日本でも利用できるようになる予定です。
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3. 歩道や信号などの位置を詳細に示した地図、50都市に展開
Google マップでは、歩道や信号などの位置を詳細に示した新たな地図を2020年12月頃から各都市に展開しています。
2020年12月頃から東京にも新しい地図が展開されており、編集部でも渋谷や新宿などの地図がより詳細になったことを確認しています。
現在、新しい地図は東京、ロンドン、ニューヨーク、サンフランシスコに展開されていますが、今後2021年末までにベルリン、サンパウロ、シアトル、シンガポールなどの50都市に展開される予定です。
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4. これまで店舗ごとだった混雑状況をエリアでも表示
現在Google マップでは各場所の混雑状況を提供していますが、今後は地図上に混雑している地域が強調表示されるようになります。
店舗単体ではなく、エリア全体で混雑状況を把握できるようになるようです。
混雑している地域には網掛けとアイコンが表示され、「Busier than usual(通常より混雑)」「As busy as it gets(通常通りの混雑)」などの説明が同時に表示されます。
5. 朝はカフェ、夜はレストラン、週末は観光スポットなど時間帯・曜日に合った施設をピックアップ表示
Google マップでは、開いてすぐの状態でも周囲の場所がいくつかピックアップ表示されています。
今後表示される場所は時間帯や曜日で変わるようになり、朝はカフェ、夜はレストラン、週末には周囲の観光スポットがピックアップされるようになります。
また、場所のピンをタップすると、類似した場所がピックアップ表示されるようになります。
<参考>
Google The Keyword:Get around and explore with 5 new Google Maps updates
マップ以外の11の新機能を解説
今回のGoogle I/Oでは、Google マップの新機能以外にも多くの新機能が発表されました。
ここでは、発表された主な新機能を11件ピックアップして紹介します。
1. Android 12が発表
Androidの次期バージョン「Android 12」が発表されました。
Android 12では新たな設計思想として「Material You」が採用され、壁紙に合う色を画面上のアイテムに適用できます。
また、ウィジェットやクイック設定にも変更が加えられているほか、プライバシー管理機能も強化されています。
<参考>
Google The Keyword:Android 12 Beta: Designed for you
2. Androidデバイスと周辺機器の連携強化
Androidデバイスでは、1回のタップで周囲のBluetoothデバイスと接続できるようになります。
また、AndroidデバイスをAndroid TVのリモコンとして利用できるようになるほか、ChromebookからAndroidデバイスのメッセージを送受信したり、ChromebookにAndroidデバイスで開いていたGoogle Chromeのタブが表示されるようになります。
ほかにも、一部のAndroidデバイスには自動車の鍵として使える機能が追加される予定です。
<参考>
Google The Keyword:Helping all your devices work better together
3. WearOSとTizenが統合
Googleのスマートウォッチ向けOS「Wear OS」と、SAMSUNGのスマートウォッチ向けOS「Tizen」が統合されます。
統合後の新OSにはFitbitの健康管理機能も搭載される予定で、SAMSUNGでは次期発売予定のGalaxy Watchに新OSを搭載する予定としています。
<参考>
Google The Keyword:What’s new for Wear
4. Google検索の強化
検索したアスリートの動きをARで投影できる「AR Athletes Search」が発表されたほか、検索結果に表示されるWebページに関する情報をWikipediaなどから取得できる「About This Result」が強化されました。
<参考>
Google The Keyword:Search, explore and shop the world’s information, powered by AI
5. AIを利用した言語モデルや検索アルゴリズムの改善
さまざまな話題について自然な会話ができる言語モデル「LaMDA」と複雑な検索ワードに答えられる検索アルゴリズム「MUM」が発表されました。
<参考>
Google The Keyword:11 ways we're innovating with AI
6. ショッピング機能の強化
スクリーンショットに写っている商品を「Google Lens」を用いて探せる機能、Google Chromeでショッピングサイトを離れた際にカートに入れた商品の情報を保存する機能、会員価格により安く購入できる商品を知らせる機能などが追加されました。
<参考>
Google The Keyword:Working with merchants to give you more ways to shop
7. パスワードマネージャーの強化
新しいパスワードマネージャーには、ほかのパスワードマネージャーからパスワードをインポートする機能、Google ChromeとAndroidでパスワードの自動入力を共通化する機能、流出したパスワードを検知する機能、流出したパスワードを用いているWebサイトのパスワードを安全なものに変更する機能などが搭載されています。
<参考>
Google The Keyword:More ways we're making every day safer with Google
8. Google Workspaceの強化
ドキュメント内に別のファイルやミーティングを埋め込む機能や、Google MeetとGoogle Chatでドキュメントを同時に編集する機能など、12の新機能が追加されました。
<参考>
Google The Keyword:12 Google Workspace updates for better collaboration
9. 3D映像の相手と会話できる「Project Starline」
相手の3D映像が専用のディスプレイに表示され、まるで相手がそこにいるかのような感覚で会話できる「Project Starline」が発表されました。
「Project Starline」には、専用のスキャナーとディスプレイが必要です。
既にGoogleでは試験を終えており、年内に一部の企業に提供される予定です。
<参考>
Google The Keyword:Project Starline: Feel like you're there, together
10. Google フォトの更新
Google フォトでは、「思い出」機能がアップデートされ、似た写真を集めてまとめる「Little Patterns」、月ごとの写真をまとめた「Best of Month Memories」、旅行の写真をまとめた「Trip Highlights」などが追加されました。
また、写真を組み合わせて動く写真を作成する「Cinematic Moments」、特定の期間の写真や「思い出」を削除する機能、写真をパスワードで保護する「Locked Folder」などが追加されています。
<参考>
Google The Keyword:Your photos, your memories, your way
11. AIで皮膚の状態を診断
皮膚の状態に異常が生じたとき、スマートフォンのカメラで皮膚の状態を撮影し、発症時期や症状を記入すると、AIが当てはまる可能性の高い病名を推測するツールが発表されました。
<参考>
Google The Keyword:Using AI to help find answers to common skin conditions
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