コロナ禍の現在、飲食店や小売店などの店舗・施設にとって、感染対策として店内の混雑を緩和させることが重要な課題です。
そのための対策の一つとして、店内の混雑状況を来店しようとする人々に周知し、来店するタイミングをずらしてもらうことが挙げられます。
そこで本記事では、Googleマップの「混雑する時間帯」機能について、店舗がユーザーに混雑度を知らせる5つの方法を解説します。
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Googleマップに「混雑する時間帯」を表示する機能
Google マップの店舗情報には、「混雑する時間帯」「待ち時間」「平均滞在時間」が表示される場合があります。
これらは、Google ロケーション機能を有効にしているユーザーから集計した匿名データから分析されています。
特定の場所の混雑度が前もって把握できるため、店舗を訪れようとしている人にとっては役立つ情報だといえます。
しかし、この情報はユーザーからの訪問データが十分に集められている場合のみ表示されるもので、店舗側が手動でビジネス情報に追加することはできません。
そこで以下では、店舗側がユーザーに自店舗の混雑状況を知らせる5つのツールを解説します。
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混雑状況を知らせる方法5選
店舗側がユーザーに混雑状況を伝えられる、5つのツールを紹介します。
- Google マイビジネスの「投稿」機能
- トクバイ
- VACAN(バカン)
- 3密モニター
- お買い物混雑マップ
それぞれ以下で解説していきます。
1. Google マイビジネスの「投稿」機能を活用
Google マイビジネスの「投稿」は、文章で自由な内容を投稿できる機能です。
この機能を用いて、混雑する曜日・時間帯などの情報を発信するというのは一つの方法としてあります。
ただし投稿から1週間経つと、ビジネス プロフィールに表示される「これまでの更新情報を表示する」をクリックしないと見られなくなってしまいます。
また、店内が混雑しているときに投稿しているような時間はないのではないかという問題もあります。事前に混雑しやすい時間帯がわかっているのであれば、予約投稿ができるツールを導入して投稿するのも良いでしょう。
「投稿」機能の詳しい使い方は、以下の記事で紹介しています。
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2. トクバイ:「混雑ランプ」でお得情報と合わせて混雑状況を発信
チラシやクーポンなどを配信するサービス「トクバイ」を手がける株式会社ロコガイドは、全国のスーパーやドラッグストアなどの混雑状況がわかる「混雑ランプ」サービスを2020年5月から提供しています。
食品や日用品を取り扱う店舗では日常的に混雑が生じやすく、「3密」対策が難しいことが課題となっています。
「混雑ランプ」では、「トクバイ」のWebサイトとスマートフォンアプリ内で、各店舗の混雑状況を「空き」「やや混み」「混み」の3段階で表示します。
「トクバイ」のスマートフォンアプリから取得したデータから、過去4週間の曜日・時間帯別の混雑状況を自動で掲載するほか、各店舗の担当者が手動で更新することも可能です。「今店舗が混雑していて来店を控えてほしい」「今比較的空いているから来てほしい」と感じたタイミングで、手軽に情報発信できるのが魅力です。
公式サイトから資料ダウンロード・無料相談ができます。申し込んだ場合は審査があり、最短5営業日で掲載が開始されるということです。
3. VACAN:混雑状況や待ち人数を近くにいる人に発信
株式会社バカンは、新型コロナウイルス感染症拡大による3密回避への社会的要請を受けて、スーパーやドラッグストアなどの小売業向けに、店舗の混雑状況や待ち人数をリアルタイムに確認できるサービス「VACAN(バカン)」を提供開始し、加盟店の一般募集を実施しています。
スマートフォンのブラウザで「VACAN」を開くと、現在地近くの店舗がリアルタイム混雑情報とともに表示されます。店舗のピンが混雑状況(赤:満、黄:やや混雑、青:空きあり)によって色分けされていて、ピンをタップすると店舗の詳細情報が表示され、直接予約をすることも可能です。
店内の混雑状況はカメラやセンサーによる自動検知やボタン型デバイスでの管理など、それぞれの店舗の状況に合わせた方法で管理されます。リアルタイムの混雑情報を配信できるのが魅力となっています。
公式サイトの問い合わせフォームから、資料請求や見積もりの申し込みができます。
4. 3密モニター:POSレジと連動、自動で混雑状況反映
クラウド型サービスの企画・開発を手掛けるブレイン株式会社は、店舗や施設に設置したレジと連動し、混雑状況を表示するサービスを提供しています。
飲食店の場合、POSレジや専用端末から注文をすると、店舗のテーブル稼働状況が端末に随時記録・表示され、同情報がクラウドサーバーにリアルタイムで反映されることで、店舗は特別な操作をせずにオンライン上で現在の混雑状況が公開できます。利用客は、スマートフォンで情報を確認できます。
公式サイトの問い合わせフォームから、導入の相談ができます。申し込んだ場合、掲載までは1週間程度かかるということです。
5. お買い物混雑マップ:位置情報を取得、データ集計も可能
リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」を運営する株式会社unerryの「お買い物混雑マップ」は、スーパーやドラッグストアなどの店舗の混雑具合がチェックできるサービスで、現在Web版とスマートフォンアプリ版が利用できます。
過去1週間の1時間ごとの混雑具合が「いつもより空いている」、「通常程度」、「通常より混雑」の3段階で表示され、東京を中心に、全国約2万8,000店舗の情報が参照できるようになっています。マップ上で店舗を選択すると、曜日と時間ごとの混雑状況が把握でき、更に詳しい情報がわかります。
同社ではクーポン配信や地図などのアプリを利用する約6,000万人のユーザーから承諾を得た上でスマートフォンの位置情報を取得していて、それらを利用した店舗を運営する事業者向けの来店分析に活用できる有料サービスも提供しています。
有料サービスでは、提携した商業施設にBeacon(位置情報などを取得するデバイス)を設置し、来店者の性別、職業、来店時の交通手段、利用した周辺店舗などのデータを集計できます。
公式サイトから導入の問い合わせが可能です。
<参照>
PRTIMES(株式会社ロコガイド):今現在の店舗の混雑状況が一目でわかる「混雑ランプ」サービスの無料提供を開始
PRTIMES(株式会社バカン):お店の混雑状況をリアルタイム配信し、ソーシャルディスタンスを確保スーパー等の混雑に対応した「VACAN」提供開始
blayn:3密モニター
PRTIMES(株式会社unerry):全国約2.8万店のスーパーやドラッグストア等のお店近辺について、曜日・時間帯別混雑傾向がわかる「お買物混雑マップ Powered by Beacon Bank」を公開。「3密」を避けた行動をサポート。