リードとは、マーケティングにおいて「見込み客」を指します。
店舗の売上をアップさせるには、1人でも多くのリードを獲得することが重要です。
この記事では、リードとは具体的にどのような見込み客を指すのかを解説します。その他にもリードを獲得するためのプロセスと施策を解説します。
リードとは?
まずはリードについて、その定義と種類について整理します。
自社と接点のある見込み客
リードは、英語で「Lead」と書き、主に「指揮する」「導く」という意味があります。その他にも、「手がかり」という意味もあります。
マーケティングでは、リードは見込み客を指します。
見込み客の定義はマーケティングの目標を定める組織によってさまざまです。たとえば自社商品やサービスに関心があり、何かしら接点を持っている存在をリードと表現したり、あるいは自社の提供するツールで解決できる課題を持っている存在をリードと呼ぶ場合もあります。
いずれにせよリードとは、商品やサービスの利用にはいたっていないものの、将来的に顧客になる可能性がある消費者や顧客を指しています。
4つの区分/適切なマーケティングがポイント
リードと呼ばれる自社と接点がある見込み客には、自社のメールマガジンを読んでいる情報収集段階の人、自社の商品やサービスに興味があり問い合わせという具体的な行動をとった人など多岐にわたります。
単一的な属性や需要を前提に捉えてしまうと、続くはたらきかけによりリードの行動を変化させるという、マーケティングの目的が達成できません。
これを解決するために、アメリカのSirius Decisionは顧客の情報収集から利用までを「Demand Waterfall」というモデルでの分類を提案しています。このモデルはリードを4段階に分けます。
1. Inquiry…興味があり情報収集をしている
2. Marketing Qualification Lead(MQL)…マーケティング施策により興味を深めている
3. Sales Qualification Lead(SQL)…営業を行うと提案を聞いてもらえる
4. Close…利用している
リード集客の3つの段階
リードを店舗に集客するには、3つの段階があります。具体的にどのようなプロセスを経て集客できるかを解説します。
1. リードジェネレーション/見込み客の獲得・売上アップへの第一歩
リードジェネレーションとは、自社商品やサービスの顧客となり得る見込み客を集める活動のことを指します。
具体的には、リードにしたい潜在顧客に対して広告を打つなど宣伝を行い、潜在顧客を接点のあるリードへと段階を移行させましょう。
リードジェネレーションは、SNSへの登録を促す、メルマガ会員を募集する、イベントに集客する、ウェブでの問い合わせに対応するなどが活動例です。
2. リードナーチャリング/情報発信で商品やサービス利用を促進
ナーチャリングとは、日本語で「育成」を意味します。リードジェネレーションで獲得した見込み客を有望な見込み客へと育成するプロセスです。
リードナーチャリングの具体的な手法は、SNSでの投稿や動画配信、定期的なメルマガやブログの配信、限定イベントの案内などが挙げられます。
例えリードへと移行して間もない見込み客で、信頼関係が構築できていなくても、リードナーチャリングを行うことは大切です。その理由は、店舗側から情報提供を行うことで、信頼関係構築の一助にできる可能性があるからです。情報発信の結果、効果があれば購入への意欲向上に期待できるようになります。
3. リードクオリフィケーション/リードを絞って適切なアプローチ
リードクオリフィケーションとは、見込み客の中から商品やサービス利用の可能性が高いリードの絞り込みを指します。
全リードを対象に時間やコストをかけてマーケティングを行うのではなく、利用の可能性が高いリードに狙いを定めることで目的である売上増加へ効果的にアプローチします。
リードを獲得するためには?2種類のアプローチ方法
売上増加を目指すために、まずはリードジェネレーションでのリード獲得が重要です。
リードを獲得するには、「アウトバンド型」と「インバウンド型」の2つの手法があります。
リード化を目的にしているターゲット層がどちらの方法がより効果的であるのかを検討しなくてはいけません。
アウトバウンド型/売り手から顧客へのアプローチ
アウトバウンドとは、店舗側から顧客に対してアプローチすることです。
アウトバウントでは、雑誌、ウェブ広告、新聞、イベントや展示会への参加、ダイレクトメールの配信などが挙げられます。これらの方法では、不特定多数の潜在顧客からの認知獲得が期待できます。
またインターネット上での取り組みについては、スマホの普及でいつでもどこでも検索ができるようになったことを前提に、消費者の検索行動を理解しメッセージやコンテンツを展開することで、情報収集段階の潜在顧客に対するはたらきかけが可能になります。
インバウンド型/顧客から売り手へのアプローチ
インバウンドとは、顧客側から企業や店舗に対してコンタクトを図ることです。
インバウンド型の施策にはたとえば、オウンメディア、メールマガジンでの継続的な情報発信があります。インバウンド型のリード獲得は、顧客に有益な情報を発信し、これにより顧客が売り手である企業や店舗に注意を払うようになる状態を指します。
インバウンド型のリード獲得では、顧客から企業や店舗への問い合わせなど、顧客への連絡先を提供してもらう行動に出てもらうことが目的となります。
インバウンドはアウトバウンドと比較するとリードの獲得に時間を要しますが、コストは比較的小さく、継続的な発信によりコンテンツが蓄積し、継続的にリード獲得の資産として活用できることがメリットです。
優良なリードを獲得するための3つのポイント
連絡先など個人情報を提供し店舗との接点を持つことで、潜在顧客はリードへ移行します。
このリードを売上増加に貢献する上質な見込み客にする3つのポイントを解説します。
1. 情報提供に相応する価値を提供する
潜在顧客からリードへの移行時、顧客は、個人情報を提供するためにフォームへの入力、電話での問い合わせなど店舗側と接点を持つために時間を割かなくてはなりません。
そのため、顧客が進んで情報提供を行ってもらえるよう店舗側も相応の価値を提供しなくてはなりません。
顧客に、手間をかける価値があると感じてもらえる具体的な例には、クーポンの配布、無料トライアルなどがあります。
このような施策を行うことで、顧客からの個人情報提供の敷居を低くし、リードの獲得につながります。
2. 信頼性をアピールする
リードは商品やサービスを利用する時に、店舗側の情報だけでなく口コミなどを通して、同じ立場である顧客の声も参考にすることがあります。
そのため、受賞歴、お客様の声、レビューサイトなどの情報を公開することで信頼性を高めることも、リード獲得に有効でしょう。
3. リードにとっての選択肢を絞る
店舗側と接点を持ってからは、リードが次にとるべき行動を明確にすることも上質なリードへと導くのに効果的です。
「電話での問い合わせ」「フォームでの問い合わせ」「資料のダウンロード」などウェブサイト上に様々なメッセージが含まれていると、せっかく商品やサービスの購入・利用に意欲が高まっていても、どの行動を起こすべきか決めかねて結果なにもしないということもあり得ます。
リードが次に取るべき行動の選択肢を端的に提示し、より行動を起こしやすい仕組みを設計することがポイントです。
リード集客の段階や顧客目線を理解し、顧客の行動につながるアプローチを
企業や店舗は、収益増加に向けて、新規顧客の開拓が欠かせません。新規顧客の獲得には、潜在顧客と接点を持ち、リードを獲得し、訪問や購入、利用といった行動を検討してもらうことが重要です。
アウトバウンド、インバウンドの違いや、顧客に行動を起こしてもらうために注意を払わねばならないことを理解すれば、リード獲得の困難も軽減するでしょう。
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