持続化給付金は、新型コロナウイルスの感染拡大による大きな打撃を受けた中小企業や個人事業者に対し、事業の継続を支援する給付金です。
飲食店.COMが会員(飲食店経営者・運営者)562名を対象に行った調査によれば、「政府・地方自治体・企業などが実施している支援策のうち利用したものがあるか」という問いに対し、「持続化給付金」と答えた人が最多の74.9%でした。多くの店舗がこの支援を利用していることがわかります。
ただし申請方法が複雑なため、あらかじめ申請方法をしっかり確認しておくことが重要です。
本記事では、持続化給付金の申請方法について、不備なくスムーズに申請が進むようわかりやすく解説します。
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持続化給付金とは
持続化給付金とは、新型コロナウイルスの感染流行で事業の継続に大きな打撃を受けた中小企業や個人事業者に対し、事業の継続を支援するための給付金です。通常、このような給付金は用途が具体的に定められていますが、持続化給付金は、事業全般に幅広く使用できます。
給付額は最大で法人は200万円、個人事業者は100万円までとなっています。
対象
給付対象者になるために必要な要件としては、3つ定められています。
- 2020年4月1日時点で、資本金の額または出資総額が10億円未満(資本金の額または出資総額が定められていない場合、常時使用する従業員が2,000人以下)
- 2019年以前から事業による収入を得ており、今後も事業の継続意思があること
- 2020年1月以降、新型コロナの影響から前年同月比で事業収入が50%以上減少した月があること
法人では医療法人、農業法人、NPO法人なども対象となるほか、個人事業者のうち業務委託を主な収入としている場合も含まれるなど、幅広く設定されています。
ただし会社等に雇用されている人や被扶養者の人、事業所得で確定申告をした人は、給付対象外のため注意が必要です。
給付額
給付金の給付額は、「200万円を超えない範囲で対象月の属する事業年度の直前の事業年度の年間事業収入から、対象月の月間事業収入に12を乗じて得た金額を差し引いたもの」とされています。
例えば2020年4月の収入が20万円、2019年4月の収入が50万円、2019年の年間収入が300万円の場合、
- 前年同月比50%以上の減少であるため給付対象
- 300万円-20万円×12=60万円
となり、給付額は60万円となります。
期間
持続化給付金の申請期間は、給付対象によって異なります。- 中小法人等と個人事業者:2020年5月1日〜2021年1月15日
- 主たる収入を雑所得または給与所得で確定申告した個人事業者:2020年6月29日〜2021年1月15日
電子申請の送信完了の締め切りは、それぞれ申請最終日の24時までです。
持続化給付金 申請の流れ
持続化給付金の申請の流れや必要書類について、中小法人・個人事業者・主たる収入を雑所得または給与所得で確定申告した個人事業者の3つのケースに分けて、解説します。必要な書類
中小法人の場合、以下3点が必要です。
- 確定申告書類
- 対象月の売上台帳等
- 通帳の写し
個人事業者の場合、以下4点が必要です。
- 確定申告書類(青色申告または白色申告)
- 対象月の売上台帳等
- 通帳の写し
- 本人確認書の写し
主たる収入を雑所得または給与所得で確定申告した個人事業の場合、売上と口座情報・本人確認の書類として以下6点と、業務委託契約等収入があることを示す書類として3点のうち2点が必要です。
- 確定申告書類
- 対象月の売上台帳等
- 国民健康保険証の写し
- 通帳の写し
- 本人確認書の写し
- 業務委託契約等収入があることを示す書類
<業務委託契約等収入があることを示す書類>
- 業務委託契約書等、持続化給付金業務委託契約等契約申立書
- 支払調書の写し又は源泉徴収票の写し、支払明細書の写し
- 通帳の写し
オンラインで申請
持続化給付金申請用ホームページよりオンラインで申請する場合は、事前に「マイページ作成」と「スキャンまたはカメラで撮影した提出書類の画像データの準備」をしておきましょう。
その後、マイページから申請情報の入力や、提出書類の画像データのアップロードを行い、申請を進めていきます。
また、自身で電子申請をおこなうことが難しい場合、補助員が入力サポートをおこなう「申請サポート会場」を利用できます。
申請の流れ
申請の主な流れは、中小法人・個人事業者・主たる収入を雑所得または給与所得で確定申告した個人事業者の全てに共通しています。
- 申請要件を確認し、提出書類を準備する:書類は全てスキャンまたはカメラでの撮影でデータ化し、パソコンに保存しておきましょう。
- 持続化給付金申請用ホームページより「申請する」からメールアドレスなどを入力し、仮登録を行う
- 入力したメールアドレスに届いたメールから、本登録をする
- IDとパスワードを入力し、マイページを作成する
- マイページより基本情報と口座情報を入力後、提出書類をアップロードし申請する
- 持続化給付金事務局が、申請内容を確認する:不備がある場合は、登録したアドレスに連絡が来るため、こまめにチェックしましょう。
- 約2週間で給付通知書が発送され、登録した銀行口座に入金される
提出書類の不備に注意
持続化給付金の申請にあたっての注意点として、提出書類に関するものが挙げられます。
具体的には、「添付ファイルにパスワードが設定されている」「画像が鮮明でなく情報が判読できない」といった不備が散見されます。特に、提出書類をカメラやスマートフォンで撮影した画像をアップロードする場合は、細かい文字が読み取れるような画像を添付するよう注意が必要です。
個人事業者が「青色申告の確定申告書類」を提出する際、注意すべき点2つ
e-Taxで青色申告を行っている人は、控えに申告の受付日時が印刷されていない場合、受信通知のメール詳細を提出する必要があります。メール詳細には、受付日時をはじめ、申告者の氏名または名称・受付番号・提出先の税務署・申告した税の種類などが記載されており、申請データを税務署が受領したことが示されています。
税務署で直接申告した人は、税務署が受領した日時が入った「収受印」が押印してある、確定申告書B第一表の控えが必要です。収受印は、第一表のみの押印となっていることが多いため、控えにも押印があるかを事前に確認します。控えに押印がなかった場合は、税務署で納税証明書を発行してもらい、提出書類に加えましょう。
申請先の変更も
また9月1日分から申請の受付先が変更となっています。「9月1日以降に新規申請される方へ」とトップに表示されているページを利用しましょう。
持続化給付金の申請では、提出書類が多くそれぞれの要件も複雑なため、不備が発生しやすく給付の対象外となってしまうケースも少なくありません。申請前に正しく情報を把握し、慎重に手続きを進めることが大切です。
<参照>
Foodist Media: 【新型コロナ】飲食店の金融支援、約75%の店舗が「持続化給付金」を利用
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