ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素をゲーム以外の分野で活用し、主体者にストレスを感じさせずに行動を促す手法です。
集客や販売促進といったマーケティングの現場でも採用されています。この記事では、ゲーミフィケーションを用いるためことでどのような効果が得られるのか、何を注意すべきか、事例について紹介します。
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ゲーミフィケーションとは?
ゲーミフィケーションは、サービスの中にゲーム的要素を含むことで顧客を引き付けることが目的です。
ゲーミフィケーションを活用することで、集客や販売促進といった効果が得られます。
ゲームの構造をマーケティングに応用
ゲーミフィケーションとしてサービスにゲーム要素を盛り込む例としては、会員に向けて購入頻度に合わせた報酬の付与やレベルアップなどが上がられます。他にも、利用者同士での競争が含まれるような形式もゲーミフィケーションに含まれます。
通常のサービス展開の中ではゲーム要素がない構造であっても、ゲーミフィケーションを実施することで、顧客の意欲を刺激し、継続的に利用してもらうといったサービスへのロイヤリティをより強める効果が期待できます。
身近なサービスで利用されてきたゲーミフィケーション
ゲーミフィケーションは、身近なサービスの中でも見つけられます。ゲーミフィケーションという言葉が注目されるようになる以前にも、ゲーミフィケーションに近い仕組みを基盤とするサービスは存在していました。
会員制サービス内でのポイントやランク設定もゲーミフィケーションの1つです。目標を与えて、そのクリアに向けて顧客が自ら行動するよう促すことがゲーミフィケーションの特徴です。
顧客の行動を引き起こし、満足度の向上へ
ゲーミフィケーションとして顧客の行動を促すことで、顧客は目標達成の楽しさを感じ、サービスに対する満足度が高まります。
また、ゲーミフィケーションを通じて顧客の間で話題がにされ、広く知られるようになることも期待できます。
多くの人が参加して楽しめるゲーミフィケーションにより、新規顧客の流入やサービスの宣伝広告につなげることも可能です。
ゲーミフィケションで考えるべき4つの要素
顧客の関心をひき、サービスや企業へのロイヤリティを高めるためには、適切な構造のゲーミフィケーションを構築する必要があります。
ゲーミフィケーションが成立するためには、4つの要素について理解し、それらを含めながら仕組みを構築していくことが大切です。
1. 目標を明確にする
効果的な構造を作るためには、ゲーミフィケーションの内容を決める前に、ゲーミフィケーションを築く目的や目標を把握しておくことが重要です。
たとえば、競合店ではなく自社への定期的な訪店を顧客にしてほしい場合、顧客の訪店をプロセスに含むことで、目的の達成を見込めます。
来店1回ごとに1つのスタンプが貯まるスタンプカードをつくり、達成時に特典を提供するなどの仕組みは、顧客にとってもメリットがあるため訪店の意欲を生み出せます。
2. 課題と報酬の設定
目標を定めた後には、顧客にどのような行動を促すのか、ゲーミフィケーションの方向性を設定します。
ただ顧客に対して課題を与えるだけでなく、目標を達成した際の特典やサービスを設定しておくことで、顧客のやる気を向上させられます。
ゲーミフィケーションにおける報酬は3種類あり、「マネタリーリワード」「インナーリワード」「ソーシャルリワード」と呼ばれます。
マネタリーリワードは金銭的な報酬、インナーリワードはレベルアップによる達成感、ソーシャルリワードはランキングによる承認が報酬となります。
3. ユーザー間の交流
ゲーミフィケーションを活用した仕組みは個人だけではなく、他の利用者と協力し合って進行していく場合もあります。
顧客同士の交流を促す仕組みのゲーミフィケーションを作ると、顧客間での情報交換が発生します。SNSなどでの発信を促進することで、サービスの盛り上がりにもつながります。
4. 現在のステイタスを可視化させる
顧客がモチベーション高くゲーミフィケーションに参加するためには、現在の取り組み状況をすぐに確認できる状況を作ることが大切です。
顧客が目標に対して現状どの程度の進捗状況にあるのかを明確にし、どのような課題をクリアすれば目標が達成できるのかを理解しやすい基盤を作ることで、継続的な利用率も高まります。
ゲーミフィケションのカギ「バートルテスト」で参加者のタイプを分類
ゲーミフィケーションの展開において、どのような層をターゲットに設定するかも重要なポイントです。
楽しみながら意欲的にゲーミフィケーションに参加してもらうためには、ターゲットのタイプに合わせた仕組みを設計することが大切です。
ゲーマーのタイプを分析する際には、「バートルテスト」という、人がゲームに夢中になる心理を4つに分類したものを用いたターゲティングが有効です。ここでは4つのタイプを紹介します。
1. アチーバー
アチーバーという言葉は、「達成」と意味する「Achieve」が由来です。
与えられた目標を達成することで満足感を得るタイプを指し、条件クリアで称号を得たり、難易度の高い課題のクリアに楽しみを見出す傾向があります。
課題クリアに応じてランクが上がったり、目標達成で特典を獲得できたりするようなゲーミフィケーションが適しています。
2. エクスプローラー
「探検者」という意味にあたる言葉の通り、エクスプローラーは新しい「探検」を通じて満足感を得るユーザーを指します。
ゲーム形式にエクスプローラー要素を含む場合、エクスプローラーはレベルアップなどのすでにわかっている獲得要素よりは、予想外の報酬などの隠された事柄の発見に満足感を得るタイプです。
3. ソーシャライザー
ソーシャライザーは、提供されたゲームを通じて発生する他のユーザーとの交流に楽しさを感じるタイプを指します。
他のユーザーとの協力の中で目標を達成したり、ゲームを通じて人に頼られたりすることが満足感につながります。
ユーザーとの交流や、企業との連携のあるビジネスを好む傾向があります。
4. キラー
キラーは、ゲームを通して自分の優位性を発信し、他のユーザーの上に立つことで満足感を感じるタイプです。
ゲーミフィケーションの中におけるランキング発表など、レベルの可視化にこだわるなどの特徴があります。
さらに、他の顧客にはない特典や、希少価値の高いものの獲得などに関心を示す傾向が高いタイプです。
ゲーミフィケーションの事例2選
様々なサービスに取り入れられているゲーミフィケーションの中でも、多くの顧客の取り込み、活性化につながっている事例を2つ紹介します。
1. Ponta Friends
Ponta Friendsは、共有ポイントのPontaポイントを集めることのできるサービスです。スマートフォン向けのゲームを通じ、Pontaポイントを獲得できます。
現実世界との連動や、パズルゲームなどを含んでおり、ユーザーは楽しみながらPontaポイントを貯められます。
SNSを通じた企画開催やポイント付与もあるため、ユーザーにとっては利便性が高く、魅力的なゲーミフィケーションです。
2. NikeRunClubアプリ
NIKEによって展開されているNike Run Club アプリでは、スポーツブランドならではのゲーミフィケーションが取り入れられています。
ユーザーがランニングを行った際に、アプリを通じて位置情報、距離、ペースなどを記録できます。
ランニングの記録をSNS上でシェアしたり、ハッシュタグを活用して同じチャレンジしている人と交流できます。
他のユーザーとの交流や競争ができる機能もあることで、アプリを活用による運動へのモチベーションが維持できます。
ゲーミフィケーションを活かしたマーケティングで集客・売上アップへ
ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素をサービスを提供する場面に含めることで、ゲームとは異なる領域で人々に行動を促すことを指します。
課題クリアや他のユーザーとの競争を通じて、達成感や満足感を感じながら進められるため、商品やサービスに対するロイヤリティを自然と強化できます。
ユーザーにとって魅力的なゲーミフィケーションを展開するためには、どのような目的をもってゲーミフィケーションをするかを定め、ユーザーのタイプを把握し、それに合わせた仕組みを構築することが大切です。
ゲーミフィケーションを通じて魅力的な仕組みが構築できれば、口コミが広がり、それをきっかけにブランドや商品を認知してもらえるでしょう。
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