コロナ禍でも好調のダイソー「非100均」店舗を渋谷にオープン/広がるSDGs対応 セブンイレブン・ユニクロなど【小売業界動向まとめ 2021年3月】

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3月は、緊急事態宣言が全国的に解除されました。医療従事者へのワクチン摂取も始まり、ウィズコロナからアフターコロナへと少しずつ変化しつつあります。

本記事では、3月の小売業に関する動向についてまとめます。

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3月の小売業界動向

ここでは、3月の小売業界の主な動向について解説します。

飲食・小売業など事業者向け支援「一時支援金」はじまる

3月は緊急事態宣言が解除となりましたが、コロナ禍の影響はまだ根強く残っており、苦境に立たされる小売業者が目立っています。

そこで3月8日、売上が50%以上減少(前年比もしくは前々年比)した事業者などを支援する「一時支援金」の申請受付が始まりました。

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2020年、小売業全体の倒産は政府など公的機関による資金繰り支援策の効果で減少しており、小売事業者に対する支援は一定程度の効果を発揮したといえます。今後も事業者に対する支援が検討・実施されていくでしょう。

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小売業の中でも好調を維持する企業

小売業の中でも、新型コロナウイルスによって増加した巣ごもり需要の増加や節約志向の高まりによって、100円均一ショップを手がけるダイソー、セリアなどが好調な売上を維持しています。

なかでもダイソーは3月26日、ラインナップを300円〜1,000円に限定した「100円商品を置かない」新業態の店舗となる「Standard Products」を渋谷にオープンしました。

300円均一ショップ・ミカヅキモモコがインバウンド減少などを理由に破産するなど、ワンプライス業界の競争が高まる中、高価格帯の商品による客単価向上をねらいます。

▲Standard Products by DAISO 店舗イメージ:株式会社大創産業ニュースリリースより
▲Standard Products by DAISO 店舗イメージ:株式会社大創産業ニュースリリースより

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その他にも郊外に大型店舗を持つドンキホーテなどのディスカウントストア、コスモス薬局などのドラッグストアなど、長期間にわたって続く外出自粛下でのニーズにマッチした業態のなかに、売上を伸ばしている企業が多く見られます。

全国的な緊急事態宣言の解除後も各都道府県では感染者抑制に向けた施策が続くとみられ、巣ごもり需要に対応する業種や、郊外型店舗の好調はしばらく続くものと考えられます。

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小売業でも広がるSDGs対応

SDGs(持続可能な開発目標)に向けた国際的な要請が高まる中、小売業の中からもこれに対応するための動きが数多く出ています。

たとえばコンビニ大手のセブン&アイ・ホールディングスは、NTTグループ内のNTTアノードエナジーと提携し、セブンイレブン40店舗とアリオ亀有内のイトーヨーカドー100%再生可能エネルギーによる電力供給を行う取り組みを開始することを発表しました。

また、女性支援として、国際女性デーに合わせた取り組みを行う企業もありました。

ユニクロジーユーなどを擁するファーストリテイリングは、全国のシェルター(婦人保護施設や自立支援ホームなど)に入居する若い女性に向け、衣料品約6,300点を寄贈しました。ファミリーマートは、3月8日から生理用品の価格を通常より2%割引するキャンペーンを開始しています。

さらに、これまでも盲導犬に関する取り組みを続けてきたスーパーマーケットのいなげやでは、盲導犬ユーザーへの声かけパンフレットを本社・店舗に設置する取り組みを始めています。

3月に発表された小売業関連のデータ紹介

3月も、小売業に関するデータがさまざまな企業、団体から発表されています。業種により浮き沈みもありましたが、4月に向けては明るい見通しも見られます。

ここでは2021年3月に発表された小売業関連のデータを紹介します。

JCB、ナウキャストが「JCB消費NOW」による2021年2月の消費動向を発表

JCBとナウキャストがクレジットカードの利用情報をもとに作成している消費動向指数「JCB消費NOW」によると、2021年2月の小売業では百貨店、スーパー、コンビニエンスストア3つの業界での消費が前年同期比ですべてマイナスとなりました。

スーパーの消費は2021年1月までは前年比プラスでしたが、2月はマイナスとなりました。これは昨年2月の時点ですでにコロナ禍での買いだめなどの需要が増え始めており、相対的に低い数字となったものと考えられます。

なお、百貨店は2021年1月に大きく消費が落ち込んでいましたが、2月には2020年12月までの水準に戻りました。

▲小売の「JCB消費NOW」推移:JCB・ナウキャスト
▲小売の「JCB消費NOW」推移:JCB・ナウキャスト

各業態2月の売上動向

ここでは、各業態の売上高動向をまとめます。

<全体>

  • 2月のチェーンストア販売概況(日本チェーンストア協会)
    チェーンストアでの総販売額は9577億円、同年前月比2.1%減

<コンビニエンスストア>

  • 2月度のコンビニエンスストア統計調査月報(日本フランチャイズチェーン協会)
    コンビニエンスストアでの既存店ベースの売上高は7,633億6,900万円で、前年同月比5.3%減

<スーパーマーケット>

  • スーパーマーケット販売統計調査資料 2021年2月実績(オール日本スーパーマーケット協会)
    スーパーマーケットにおける総売上高は8,632億6,433万円で、既存店前年同期比1.1%減

<ショッピングセンター>

  • 2月のショッピングセンター販売状況(日本ショッピングセンター協会)
    ショッピングセンターの売上高は前年同月比13.4%減

百貨店

  • 2月の全国百貨店売上高概況(日本百貨店協会)
    全国の百貨店の売上総額は約3,223億円で、前年同月比10.7%減

ホームセンタードラッグストア家電量販店

  • 2月分の商業動態統計速報(経済産業省)
    ホームセンターの2月の売上高は2,346億円で前年同月比0.1%減
    ドラッグストアの売上高は5,561億円で前年同月比8.3%減
    家電大型専門店では3,492億円で前年同月比7.2%増

博報堂が「来月の消費予報・4月」を発表

博報堂のシンクタンクである博報堂生活総合研究所は3月26日、「来月の消費予報・2021年4月」を発表しました。

それによると、4月の消費意欲指数は47.7点で、前月比1.2ポイント増、前年比も1.4ポイント増となり、ともに増加しています。

▲来月の消費予報・2021年4月:博報堂生活総研
▲来月の消費予報・2021年4月:博報堂生活総研

カテゴリー別に見ても消費意欲が下がった項目がなく、全体的に消費欲が向上していることが見てとれます。

緊急事態宣言の解除やワクチン接種が一部で開始したことなどからコロナ禍の不安材料が少しずつ緩和されてきていることに加えて、4月は新生活や新年度への準備が進む時期でもあることから、消費意欲が高まっていることが予想されます。

なかでも「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」と回答した人のうち、ファッションや外食、旅行など、外出に関わる項目についての消費意欲が高まっており小売業でも4月は一定の回復が見込めるでしょう。

口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】


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本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。

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「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】


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<参考>
日本経済新聞:NTT、セブンに再生エネ電力 脱炭素へ20年の長期契約
PRTIMES:国際女性デーに、ファーストリテイリンググループ各ブランドが女性を応援する取り組みを展開
ファミリーマート:ファミリーマート創立40周年にちなんだ「40のいいこと!?」3月8日国際女性デー翌日から始まる応援価格、対象の生理用品が年内全品ずっと2%割引に。
株式会社いなげや:盲導犬ユーザーへの声かけパンフレット設置のお知らせ ― はじめのことば!「お手伝いしましょうか?」 ―
PRTIMES:2021年2月の国内消費動向指数、「旅行」「娯楽」「外食」「百貨店」といった外出型消費が改善
日本チェーンストア協会:チェーンストア販売統計
日本フランチャイズチェーン協会:コンビニエンスストア統計データ
オール日本スーパーマーケット協会:スーパーマーケット販売統計
日本ショッピングセンター協会:SC販売統計調査報告 2021年02月
日本百貨店協会:百貨店売上高
経済産業省:商業動態統計
博報堂:博報堂生活総研[来月の消費予報・2021年4月](消費意欲指数)

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    口コミラボ編集部

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