Withコロナ時代 小売店の対策|顧客と従業員を守りながらできる対策事例紹介

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緊急事態宣言が発令されて以降、国民に外出自粛が求められていました。しかし5月25日に1都3県の宣言が解除され、日本全国で緊急事態宣言が解除されました。

また6月19日からは県をまたぐ移動も可能になるなど、新型コロナウイルスがある前提での社会経済活動の活発化が進んでいます。

小売業では緊急事態宣言が発令されている中でも、食料品や生活必需品の購入に備えて開店を維持する店も多くありました。

この記事ではコロナショックに対する主な百貨店・スーパー・コンビニの対策、小売業従業員のコロナショックをきっかけとした労働環境改善に向けての動きをお伝えします。

外出自粛中への対応

2020年4月上旬から新型コロナウイルスに対する緊急事態制限とそれに伴う外出制限が始まりました。全国の小売業各社では、臨時休業や食料品や生活必需品を扱う店のみの営業になるなどの対応を迫られています。

ここでは首都圏を始めとする百貨店や商業施設、スーパー、コンビニ各社の状況をお伝えします。

デパート

百貨店各社では、百貨店店舗並びに全館休業する店舗と食料品売り場のみ営業する店舗に対応が分かれています。

以下に首都圏各店での対応状況をまとめます。(2020年4月21日時点)

【全館臨時休業】

(三越伊勢丹)

  • 三越 日本橋本店、銀座店、恵比寿店
  • 伊勢丹 新宿本店、立川店、浦和店

(大丸松坂屋百貨店

  • 松坂屋上野店
  • 大丸東京店

松屋

  • 松屋銀座本店、浅草店

東急百貨店

  • 本店、日吉東急アベニュー

(京王百貨店

  • 新宿店

(阪急百貨店

  • 阪急メンズ東京

【食品売り場のみ営業】

(西武・そごう)

  • 西武 池袋本店、渋谷店、東戸塚S.C.、所沢S.C.
  • そごう 横浜店、千葉店、大宮店、川口店

高島屋

  • 日本橋高島屋S.C.、タカシマヤタイムズスクエアの一部の専門店を除く店舗、玉川高島屋S.C.、高島屋横浜店、柏高島屋ステーションモール

東急百貨店

  • 吉祥寺店、たまプラーザ店

(小田急百貨店

  • 新宿店、町田店

(京王百貨店

  • 聖蹟桜ヶ丘店

(東武百貨店

  • 池袋本店、船橋店

商業施設

商業施設においても、百貨店同様、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受けて、食品や医薬品、クリニックなど一部のテナントを除き休業する店舗が出ています。4月21日時点での状況をまとめます。

アトレ・ルミネ・ecute)

4月22日時点、JR東日本の駅ビルおよび駅ナカの施設であるアトレ・ルミネ・ecuteについては、食品や医薬品などの店舗などを除いて臨時休業しています。

丸井

4月18日時点、北千住・錦糸町・中野・国分寺・溝口・海老名・戸塚・志木の8店舗の食品を扱う売り場を除き臨時休業しています。

(パルコ)

4月18日より食品売り場や医療品関連の一部店舗を除き全面休業しています。

(SHIBUYA109)

5月上旬まで臨時休館となっています。

スーパー/コンビニ

スーパーやコンビニでは食料品などの生活必需品が売られているため営業を継続している場合が多いですが、多くの店舗で営業時間の短縮などが実施されています。

店舗ごとに営業時間などが異なるため、最新の詳細情報は各店舗のHPなどでチェックする必要があります。

【スーパー】

イオン

4月18日より、イオンモール全国142店舗とオーパ、ビブレ、フォーラス22店舗については、一部モールの食品売り場やスーパー、ドラックストア、ペット用品売り場、クリニック、ATMについては臨時休業を実施しています。

イオンイオンスタイル、ダイエーカスミは通常どおり営業していますが、小型スーパーのまいばすけっと、食品スーパーの「マルエツ」は一部の店舗で営業時間が短縮されています。 詳細については店舗ごとのHPをご参照ください。

(イトーヨーカ堂)

全国の158店舗にて時間短縮営業を実施し、商業施設の「アリオ」・「グランツリー」、「プライムツリー」内の専門店については食料品を扱うスーパーなどの店舗を除き休業しています。

成城石井

店舗により一部で臨時休業するところや営業時間を短縮する店舗が出ています。

ライフ

営業時間が短縮となっています。

サミット

4月22日時点、中野区の江原町店と渋谷区の渋谷本町店の2店舗が休業となっている他、各店舗の営業時間が短縮となっています。

西友

通常営業しており、24時間営業の店舗でも営業時間短縮は行われていません。

いなげや

4月6日より各店舗にて20時以降が閉店になるなどの営業時間短縮が行われています。詳細については各店舗のHPをご確認ください。

コープみらい

4月9日より千葉県・東京都・埼玉県の100店舗について営業時間を短縮しています。

【コンビニ】

コンビニのセブン‐イレブン、ファミリーマートローソンの大手コンビニ3社は、原則として通常営業しています。

しかし、各オーナーとそれぞれの店舗状況に合わせて営業時間短縮・休業などの可能性も検討することになっており、今後の状況は各店舗ごとで分かれる可能性もあります。

緊急事態宣言解除後の対応

2020年5月14日には、全国39県で緊急事態宣言が解除されるなど、少しずつ新たな日常を取り戻す動きが見受けられるようになりました。

こうした動きにあわせた小売業界の対応について紹介します。

小売業店舗における新型コロナウイルス対策のガイドラインの公開

2020年5月22日には、全国スーパーマーケット協会をはじめとする小売業関連の12団体によって、5月14日に公表された小売業店舗における新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドラインが改訂されました。

これによって、3密の回避といった「新しい生活様式」の実践例も盛り込まれることとなりました。

新型コロナウイルス対策を考慮した今後の小売店経営の方針として、有効に活用していくとよいでしょう。

オンラインでの接客の拡大

小売業界ではデパートを中心に、在宅中の顧客に向けて、商品の紹介などの接客をオンラインで行う動きが広がっています。

三越伊勢丹ホールディングスは、2020年6月9日からオンライン会議システムである「Zoom」などを活用し、自宅待機中の顧客へのオンラインでの接客を開始しました。

伊勢丹新宿店の一部のショップでは、LINEのチャット機能を活用したサービスも行われています。

家具販売を手掛ける大手「大塚家具」は、ネット上で商品を見ながらチャットで商談をするという形態の接客を、2020年4月から始めました。

このように、オンラインでの接客を拡大することによって、新型コロナウイルスの影響で客足が遠のいた状況の改善を図る小売業界の戦略が見られます。

従業員の労働環境

新型コロナウイルスの流行とそれに伴う営業時間自粛に伴い、営業継続・短縮営業・休業など各小売店で対応が別れる中、小売業の従業員の間にも不安が広がっています。

こうしたなか、各企業の労働組合の中にも、従業員の安全を守るための動きが出始めました。その取り組みの一部をお伝えいたします。

都知事への要請

繊維・アパレル・流通・食品などの業種の従業員が加盟する日本最大規模の労働組合であるUAゼンセンは、食料品や医薬品などを扱う従業員が新型コロナウイルス感染症に感染することを防ぐため、小池百合子東京都知事に対し以下のような要請を行なっています。

1. 緊急事態宣言やそれに伴う外出自粛要請の際は、東京都から営業が必要な生活必需品などを扱う事業者に対し、適正な営業時間を高齢者・障がい者の買い物時間の確保等のガイドラインも含めて説明する。またトイレットペーパーなど特定の商品の買い占めを防止するため、商品供給情報の発信を強化する。

2.従業員を感染や混乱から守るため以下のような取り組み、支援を行うこと。

  1. 一定時間内の入店人数制限など、顧客と従業員の感染防止の対策案策定
  2. 従業員へのマスク・消毒液の安定供給
  3. 営業時間の規制
  4. 店舗への警察巡回の強化
  5. 警備員増員
  6. 周知広告のための助成
  7. 新型コロナウイルス感染検査の確保 参考

小売業界に「組合加入」の波は来るのか?

小売業界では非正規労働者も多い関係で組合に加盟していない従業員も多いですが、新型コロナウイルスの流行により、自らの安全を守るためこうした労働者でも雇用主に労働条件の改善を訴える動きが見られるようになりました。

実際に海外では、薬局や食料雑貨店などの「必要不可欠」と分類されている小売店の従業員の間では、出勤することで感染のリスクを高めていないかという懸念が広がっており、マスクや手袋などの防具支給や危険手当を求める声が挙がっています。

また、外出自粛の状況でも営業可能な「必要不可欠」の解釈をめぐり、労働者と企業経営者側が対立する動きも出ています。

このように、これまで労働組合への加盟率が低かった小売業でも、自分たちの訴えをより反映させるために、既存の組合に加盟する動きが広まるだろうと考える関係者も出ています。

米国の小売業大手・ターゲット社の労働組合では、同社従業員からの相談が殺到しているようです。日本においても、このような組合加入の動きは今後増すかもしれません。

店側に求められる人々への呼びかけ

緊急事態宣言が出されたことで外出自粛の動きが強まり、多くの商業施設が休業・営業時間短縮となりました。

これに伴い営業を継続している店舗の混雑や商品の買い占めが目立つようになりました。

ただこれでは人の接触が増えることになり、新型コロナウイルス感染リスクを高めることにもなります。

そのため店側から消費者側それぞれに対し対策を求められています。

買いだめ注意の喚起

新型コロナウイルス感染拡大に伴い増えてきたのが、外出自粛に備えた商品の買いだめです。特にテレビの報道やSNS、店舗の棚の状況を見て、パニックに陥った結果買いだめをする人が続出し社会問題となりました。

しかし新型コロナウイルスは、災害時とは異なり物流に大きな影響はないため、コンビニやスーパー、ドラッグストアにはこれまで通り商品が入荷します。

こうした動きに対しては店側では供給が行われているという張り紙を出す、消費者側では正しい情報の把握と備蓄整理などにより無闇にものを買わないようにするなど双方で対策を進める必要があります。

これ以上のパニックを起こさないためにも、冷静な行動を心がけるのが無難です。

買い物時における感染予防の案内

買い物に行く際には、従業員の方や他の買い物客の感染防止のため、消費者一人一人が新型コロナウイルス感染予防策をとることが求められます。

例えば以下のような行動を心が得ることが重要です。

  • 買い物の前後には手洗い・うがい・殺菌を行い、菌を持ち込まないようにする。
  • 混雑を避けるため、最小人数で買い物に行くようにする。
  • 開店直後や夕方などの買い物客が多い時間を外す。

このような心がけ1つで店舗の混乱の解消や混雑緩和につながり、感染リスクの減退につながります。

従業員への思いやり

営業を継続している店舗に買い物に行く際には、感染リスクを背負って働く従業員を思いやること、私たち消費者が対策することも重要です。

例えば不足しているものの情報を知りたい場合は、はじめから従業員に尋ねるのではなく、張り紙やボードなどで案内されているか確認することをお勧めします。

不用意な質問で従業員の仕事の手を止めないことが、店の混乱を防ぎ新型コロナウイルス感染リスクを抑制することにつながります。

またキャッシュレス決済も、硬貨や紙幣を介した感染リスクの軽減、時間短縮によるレジの混雑防止につながることから、新型コロナウイルス予防として有効です。

人々の正しい判断と行動が顧客と従業員を守る

現在は新型コロナウイルスの感染拡大当初よりも落ち着きが見られますが、緊急事態制限による外出自粛要請などが行われた際、私たちが経験したことのない事態に混乱が広まりました。

実際に小売業でも店舗の休業や営業時間短縮などの対応を迫られ、営業を継続する店舗でも買い占めや混雑などの影響が出ています。

今後も引き続き新型コロナウイルスの影響は続くと考えられており、小売店にはWithコロナ時代の対策が求められています。

小売業店舗における新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドライン」にのっとり営業することは、消費者だけでなく顧客をまもることにもつながります。

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