政府の「月次支援金」宿泊・旅行業も対象/観光庁、「城泊・寺泊」800万円まで補助【宿泊業界動向まとめ 2021年5月】

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5月は緊急事態宣言が延長され、宿泊業界にとって厳しい状況が続いていますが、宿泊業に対する自治体からの支援策も引き続き発表されています。

本記事では、5月の宿泊業界の動向についてまとめます。

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5月の宿泊業界動向

新型コロナにともなう宿泊業の苦境は続いており、事業支援やコロナ禍以降を見越した動きが見られるようになってきています。

ここでは、5月の宿泊業界に関わるニュース等について紹介します。

緊急事態宣言に伴う政府・自治体からの支援策

5月は各自治体から新型コロナへの支援策が数多く発表されました。その対象に宿泊業が含まれるケースが多数あります。

政府が発表した「月次支援金」は6月中旬以降に申請受付となり、要件を満たせば宿泊業旅行業なども対象となります。

また、和歌山県の仁坂知事は5月25日、飲食・宿泊・旅行業者への給付金を拡充し、申請期間も延長すると発表しました。

さらに沖縄県では、観光事業者にも県独自の給付金の支給を検討しています。

関連記事
緊急事態宣言発令の沖縄、観光業者にも独自補助金を給付する方針

<参照>
観光経済新聞:月次支援金、宿泊業も対象 政府、6月中旬に受付開始
日本経済新聞:飲食・宿泊・旅行業へのコロナ採択支援を拡充 和歌山県
沖縄タイムスプラス:沖縄県、観光業者にもコロナ給付金を支給へ 感染拡大で打撃 県議会を招集へ

観光庁、「城泊・寺泊」800万円まで補助

観光庁は5月24日、観光新興事業費補助金(城泊寺泊による歴史的資源の活用事業)の公募を開始しました。

これは城や寺などにおける、訪日外国人向けの体験・滞在型コンテンツの整備・魅力向上に向けた取り組みを対象とした補助金で、経費の半額が最大で800万円まで補助されるものです。

客室の改修や多言語対応などのハード面に関するもの、およびコンテンツの企画やコンシェルジュの育成などソフト面に関わるものが含まれます。

城泊寺泊は観光コンテンツとして注目され始めており、コロナ収束後の観光資源育成としての意味合いが強い補助金といえます。

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「城泊・寺泊」800万円まで補助金 インバウンド対応の一環として、観光庁

<参照>
観光庁:城・社寺を見る文化財から「使う文化財」へ! ~城泊・寺泊を核とした地域の歴史的資源を保全・活用する補助金~

5月に発表された宿泊業関連のデータ紹介

ここでは、宿泊業に関連した各社から発表されたデータについて紹介します。

トリップアドバイザー、口コミ評価から人気の宿泊施設を発表

トリップアドバイザーは5月13日、「2021 トラベラーズチョイス ベスト・オブ・ザ・ベスト ホテル」を発表しました。これは2020年の1年間でトリップアアドバイザーに投稿された口コミと評価をもとにしたランキングです。

ホテル部門の1位はブラジルの「Hotel colline de France」、日本では京都府の「BnA Alter Museum」がトップとなりました。

そのほか日本からは旅館(B&B、イン)部門に熊本県の「秘境 白川源泉 山荘 竹ふえ」や京都府の「FUJITAYA B&B」が、ロマンティック部門に京都府の「料理旅館 白梅」などがランクインしました。

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トリップアドバイザー、口コミ評価から人気の宿泊施設を発表。日本の一位は京都のホテルがランクイン

<参照>
トリップアドバイザー:次の旅行で泊まりたい!トリップアドバイザー、 「2021 トラベラーズチョイス ベスト・オブ・ザ・ベスト ホテル」を発表

観光庁「宿泊旅行統計調査」「旅行・観光消費動向調査」発表

観光庁は4月28日、5月19日にそれぞれ「宿泊旅行統計調査」「旅行・観光消費動向調査」をの速報値を発表しました。

2021年2月における全体の延べ宿泊者数は1,763万人、3月には2,726万人でした。

3月の宿泊者数は前年同月比13.9%プラスですが、これは前年3月の時点ですでに新型コロナウイルスの影響で訪日外国人観光客が激減していたことによる影響です。

旅行・観光消費動向調査では2021年1-3月期の国内旅行消費額は1兆6,458億円で、前年同期比では50.1%のマイナスであることが発表されました。宿泊旅行、日帰り旅行ともに大幅なマイナスとなっています。

関連記事
観光庁「宿泊旅行統計調査」発表 3月の延べ宿泊者数は前年同月比プラス13.9%

<参照>
観光庁:宿泊旅行統計調査旅行・観光消費動向調査

観光庁がGoToトラベル事業参加事業者に調査

観光庁は5月28日、GoToトラベル事業の参加事業者(宿泊事業者および旅行事業者)を対象に2021年のゴールデンウィーク期間の実績についての調査結果を発表しました。

回答が得られた宿泊事業者のうち、「対2019年比で利用実績が70%以上減少した」と回答した事業者が30%以上おり、なかでも緊急事態宣言の対象地域では90%以上の減少が見られたケースも30%以上存在しています。

旅行業者についても、約80%の事業者が2019年日で利用実績に70%以上の減少があると回答しています。

関連記事
2021年GW、旅行業者の8割が利用実績70%減 観光庁がGoToトラベル事業参加事業者に調査

<参照>
観光庁:Go To トラベル事業参加事業者に対するウェブアンケート調査について【追加】

JCB、ナウキャストが「JCB消費NOW」による2021年4月の消費動向を発表

株式会社JCBと株式会社ナウキャストは、クレジットカードの利用実績などをもとにした国内消費動向指数である「JCB消費NOW」の2021年4月の数値を発表しました。

それによると2021年4月はサービス消費のうち「旅行」が前々年比66.8%のマイナスで、前月から27ポイント減と大幅に落ち込んでいます。「宿泊」は前々年比29.2%のマイナスで、前月から3.7ポイント改善しました。

<参照>
PRTIMES:3回目の緊急事態宣言が発出された2021年4月の国内消費動向指数、「旅行」は大幅減も「交通」は増加

博報堂が「来月の消費予報・6月」を発表

博報堂のシンクタンクである博報堂生活総合研究所は5月26日、20〜69歳の男女1,500名を対象にした消費意欲の調査である「来月の消費予報・2021年6月」を発表しました。

それによると6月の消費意欲指数は45.2点で、前月比2.4ポイント減、前年比2.6ポイント減となりました。

6月は例年、大型連休と夏休みの間の時期であり消費意欲指数が低下する傾向がありますが、今回は過去10年で最低値となりました。

買いたいモノ・利用したいサービスとして「旅行」を挙げた人の割合は特に大きく低下しており、男女ともに前月比、前年比でマイナスとなっています。

<参照>
博報堂:[来月の消費予報・2021年6月](消費意欲指数)

依然として新型コロナウイルスの影響は大きく、緊急事態宣言も含め旅行業界にとっては厳しい状況が続きます。

しかし、高齢者のワクチンの接種が開始するなどポジティブなニュースも出てきています。需要回復を見越して、旅行者獲得のための取り組みを今から始めておくべきだといえるでしょう。

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