3月は小売消費回復、4月は百貨店休業要請で厳しく/総額表示義務化、各社値下げなど対応に追われる【小売業界動向まとめ 2021年4月】

4月は新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、4都府県で3度目の緊急事態宣言発出となりました。

そのため4月の小売業界では百貨店など商業施設で休業要請が行われたほか、消費税込みの総額表示が始まるなどの動きがありました。

この記事では、4月の小売業界の動向についてまとめます。

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4月の小売業界動向

4月の消費は3月に続けて回復基調にありましたが、4月後半は新型コロナウイルスの感染再拡大を受け緊急事態宣言が再発出されるなど、小売業界にとってはネガティブな影響が広がりました。

ここでは、4月の小売業界の動向についてまとめます。

4月の各社報道からわかる小売店の現状

3月には、新型コロナウイルスへの見通しが楽観的になったことから好調が見られるなど、小売業については「持ち直し」に向けた動きが見られるようになっていました。コンビニエンスストアや百貨店などの業態で、前年同期比を上回りました。

小売業は織物・衣服・身の回り品や自動車が増加し、同1.2%増だった。

しかし4月は感染拡大傾向が続いたことから3度目の緊急事態宣言が発出され、百貨店など大型商業施設に対しては休業要請が行われています。小売業にとっては再び厳しい状況に巻き戻っているようです。

個人消費は2期連続の下方修正で、「巣ごもり」や在宅時間の増加で堅調な部分もあるものの、新型コロナウイルス感染再拡大で百貨店や繁華街の小売店の客足が低迷していることを反映した。

緊急事態宣言は当初5月11日までとされていましたが、陽性者数の減少がみられないことから延長の見通しとなっています。百貨店などに対する休業要請は緩和が検討されるようですが、5月も宣言の影響を受けて厳しい状況が続きそうです。

総額表示義務化、値下げなど対応に追われる小売企業

4月1日から、商品やサービスの価格を原則として消費税込みの総額表示にすることが義務付けられ、各社は対応に追われました。

基本的な対応として、税抜き価格と税込価格を併記する企業が増えています。

イオンやライフコーポレーションなどスーパー大手では、以前より税抜き価格と税込み価格を併記する企業もありましたが、今回の義務化を受け、同じくスーパー大手である西友も価格併記を開始しました。

その他家電量販店であるヤマダ電機なども、税抜きと税込みの両価格の併記を始めています。

一方ダイソーなど、税込み後の価格に表記を統一した企業もあります。

なお、見かけ上の値上げに対して予想される購買の落ち込みへの対応として、価格調整を行った企業もあります。

たとえばユニクロやジーユーなどのアパレルチェーンを運営するファーストリテイリングは、それまでの本体価格をそのまま税込価格にスライドすることで、実質的な値下げを行いました。

4月に発表された小売業関連のデータ紹介

今月も小売業に関するデータがさまざまな企業、団体から発表されました。前年比ベースで見た場合は回復傾向が見られますが、業界によってはいまだ厳しい部分もあります。

ここでは2021年4月に発表された小売業関連のデータを紹介します。

JCB、ナウキャストが「JCB消費NOW」による2021年3月の消費動向を発表

JCBとナウキャストがクレジットカードの利用情報をもとに作成する消費動向指数「JCB消費NOW」によると、2021年3月の小売業は前々年同期比で2.2%プラスでした。

2020年3月は既に新型コロナウイルス拡大の影響が強くなっていたため前々年との比較ですが、プラス圏を維持しています。

業態別に見ると、「百貨店」は前々年同期比で19.8%マイナス、「コンビニエンスストア」は12.9%プラスとなっており、ほぼ前月から変わっていません。「スーパー」は緊急事態宣言による買いだめ需要が落ち着いた影響からか、前々年同期比6.0%プラスと、前月の12.6%からプラス幅を減少させました。

▲小売の「JCB消費NOW」推移:JCB・ナウキャスト
▲小売の「JCB消費NOW」推移:JCB・ナウキャスト

各業態3月の売上動向

ここでは、各業態における売上動向をまとめます。

<全体>

1月のチェーンストア販売概況(日本チェーンストア協会)

  • チェーンストアでの総販売額は1兆906億円、前年同月比1.3%増

<コンビニエンスストア>

3月度のコンビニエンスストア統計調査月報(日本フランチャイズチェーン協会)

  • コンビニエンスストアにおける既存店ベースの売上高は8,617億2,000万円、前年同月比1.9%減

<スーパーマーケット>

スーパーマーケット販売統計調査資料 2021年3月実績(オール日本スーパーマーケット協会)

  • スーパーマーケットにおける総売上高は9,520億777万円、既存店前年同期比4.1%減

<ショッピングセンター>

3月のショッピングセンター販売状況(日本ショッピングセンター協会)

  • ショッピングセンターの売上高は前年同月比12.5%増

<百貨店>

3月の全国百貨店売上高概況(日本百貨店協会)

  • 全国の百貨店の売り上げ総額は約4076億円、前年同月比21.8%増

<ホームセンター、ドラッグストア、家電量販店>

3月分の商業動態統計速報(経済産業省)

  • ホームセンターの3月の売上高は2,733億円で前年同月比0.3%増
  • ドラッグストアの売上高は5,877億円で前年同月比3.1%増
  • 家電大型専門店では4,413億円で前年同月比13.6%増

博報堂が「来月の消費予報・5月」を発表

博報堂のシンクタンクである博報堂生活総合研究所は4月26日、「来月の消費予報・2021年5月」を発表しました。

それによると、5月の消費意欲指数は47.6点で、前月比-0.1ポイント減の横ばいです。前年比は5.1ポイント増ですが、これは前年3月はすでに新型コロナウイルスの影響が出始めていたため、相対的に高い数字となっています。

▲来月の消費予報・2021年4月:博報堂生活総研
▲来月の消費予報・2021年4月:博報堂生活総研
カテゴリー別では、外食やファッションなど外出にかかる項目への消費意欲が微減しましたが、全体としては4月の高い消費意欲が継続していくことがみてとれます。

しかし、消費に関するアンケートへの回答としてネガティブなもの(怖いので出かけたくない、自粛のため外出できない)の件数は4月に比べて増加しており、コロナ禍への不安も消えてはいません。今後は緊急事態宣言延長により、消費動向がどう変化していくかに着目する必要があります。

感染拡大に歯止めはかかっておらず、一般へのワクチン接種の見通しも経っていない現在の状況から見て、小売消費の完全な回復は遠い状況となってしまっているといえるでしょう。

デジタル店舗などコロナ禍における「ニューノーマル」への対応、そして政府や自治体による小売業に対する適切な支援が引き続き求められます。

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<参考>
FNNプライムオンライン:緊急事態「延長」の方向で調整 百貨店 休業要請は緩和検討
PRTIMES:注目される消費関連企業の『総額表示』への対応
ITmediaビジネスオンライン:「総額表示」義務化で買い控えはあるのか?
PRTIMES:緊急事態宣言が解除された2021年3月の国内消費動向指数、「旅行」「宿泊」「娯楽」「交通」といった外出型消費が回復
日本チェーンストア協会:チェーンストア販売統計
日本フランチャイズチェーン協会:コンビニエンスストア統計データ
オール日本スーパーマーケット協会:スーパーマーケット販売統計
日本ショッピングセンター協会:SC販売統計調査報告 2021年03月
日本百貨店協会:百貨店売上高
経済産業省:商業動態統計
博報堂:博報堂生活総研[来月の消費予報・2021年5月](消費意欲指数)

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この記事の筆者

口コミラボ編集部

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