コスモス薬品、驚異の「営業利益52.9%増」そのワケは:客への声かけ・セールを行わずコスト削減。「毎日安い」を実現

九州地方を中心として全国に1,000店以上展開するドラッグストアチェーン「ディスカウント ドラッグコスモス」を運営するコスモス薬品は、2020年6月~11月の決算において、営業利益が前年同期比52.9%増となったことを発表しました。

本記事では、コスモス薬品の好調の理由について解説します。

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コロナ禍でドラッグストア業界好調:なかでもコスモス薬品は大きな伸び

コスモス薬品が発表した2021年5月期 第2四半期(2020年6月1日〜同年11月30日)の決算資料によると、前年同期比で売上高が12%増、営業利益が52.9%増と、大幅な伸びを記録したことがわかりました。コロナ禍で多くの実店舗型ビジネスが売り上げの減少に苦しむ中、むしろ売り上げを伸ばしたということになります。

これは他のドラッグストアチェーンにも見られる傾向で、マスクなどの衛生用の需要増や、外出自粛に伴う日用品の駆け込み需要により売り上げが後押しされたことが大きな理由となっているようです。

営業利益でいえば、「ウエルシア薬局」を展開するウエルシアホールディングスは前年同期比34.1%増、「スギ薬局」のスギホールディングスも前年同期比25.8%増を記録しています(両社とも2020年3月1日〜同年11月30日の決算)。

ただしこれらの中でも、コスモス薬品の営業利益の伸びは前年同期比1.5倍以上と、突出しているといえます。

コスモス薬品好調、4つの理由

コスモス薬品が好調を維持し続けている理由は、他のドラッグストアとの差別化戦略が、コロナ禍においてプラスに働いたことだといえます。

では以下に、コスモス薬品の好調の背景を、4つに分けて解説します。

1. 「郊外型」店舗が好調

好調の理由としてまず挙げられるのは、同社が掲げる「小商圏型メガドラックストア」という方針に基づいた郊外向けの店舗展開によるものです。

「小商圏型メガドラックストア」とは、あえて1万人程度を想定した小さな商圏に可能な限り大型の店舗を構え、その商圏におけるさまざまなニーズに同時に応えることを目指したものです。そのためコスモス薬品の店舗には、郊外の幹線道路沿いにある大型店舗が多くなっています。

このような郊外型の店舗は、コロナ禍で強みを発揮しました。マスクやトイレットペーパーのような日用品のまとめ買い需要が急増した際、ローカルな小商圏、特に遠方に出られない郊外在住者のニーズを一気に取り込んだことで売り上げを伸ばしました。

都心型の店舗が外出制限などで顧客の呼び込みに苦労する中、ミニマムな商圏をターゲットにしていたことが活きた形となったのです。

2. 食品が売り上げ構成の大部分を占める

同じく「小商圏型メガドラックストア」に基づく戦略として、食品の販売が挙げられます。コスモス薬品の店舗では、小商圏における顧客の利便性を考え、医薬品や化粧品など以外にも、食品などの販売に力を入れています。

同社の決算資料(2020年6月1日〜11月30日)によると、コスモス薬品の商品売り上げ構成のうち「一般食品」の比率が57.9%を占めました。これはコロナ禍以前からみられた傾向で、競合のドラッグストアよりも高い割合です。

コロナ禍でインバウンド需要が減少したことや外出自粛の影響などで化粧品の売り上げが下がる中、もともと食品の売り上げが多かったコスモス薬品は、相対的にその影響が小さかったのではないかと考えられます。

3. ローコストオペレーション戦略

コスモス薬品の大きな強みとして、店舗オペレーションをシンプル化し、恒常的に運営コストを下げる戦略を取っていることが挙げられます。

日替わりセールや時間帯別値下げ、ポイントカードなどの販促施策は顧客への訴求にはなりますが、値札の張り替えや陳列の入れ替え、発注業務の複雑化など店舗にとって負担となるオペレーションが増えてしまうというデメリットもあります。

コスモス薬品はそういった販促策にあえて頼らず、オペレーションを簡素化することで店舗の運営コストを下げ、それを価格に還元することで「毎日安い」状態を実現することを目指しているといいます。

4. 積極的な売り込みを行わない、ライトカウンセリングが基本

同社は、豊富な品揃えの中で消費者自身がじっくりと商品を選ぶ「セルフセレクション」を基本としながら、必要があれば専門知識を持つスタッフが的確なアドバイスを行う「ライトカウンセリング」をサービスの基本としています。

顧客に積極的な声かけや売り込みなどを行わない一方、助けを必要とする顧客に対してはアドバイスができるような体制づくりをしています。これもローコストオペレーションの一環であり、かつ顧客のニーズを的確に押さえて運営するためのものです。

これらの取り組みにより、コスモス薬品は日本生産性本部のサービス生産性競技会が調査したJCSI(日本版顧客満足度指数)において、ドラッグストア部門での顧客満足度第1位を獲得しています。低価格と接客サービスの両立を高いレベルで実現しているからこその結果だといえるでしょう。

こうした店舗スタッフのサービスを、コロナ禍においても可能な限り普段と変わらないレベルで継続したことが、コロナ禍でも売り上げを伸ばした一因となったのです。

コロナ禍のニーズを掴んだコスモス薬品、店舗数も拡大

コスモス薬品は大型店舗の展開を軸に、ターゲッティングにおいては郊外顧客の囲い込み、販売戦略においては店舗の効率化によりオペレーションコストを抑えて価格に反映するなど、小型店での展開を中心とする他社にはない特徴が多く見られます。今回のコロナ禍での好調は、それらの取り組みがプラスに働いたものといえるでしょう。

同社は福岡市に本拠を構えつつ、全国に店舗を展開しており、2021年1月には群馬県・高知県・大分県・宮崎県に立て続けに出店しています。これからも独自の戦略で競合と渡り合い、店舗を拡大していくことが予想されます。

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<参考>
コスモス薬品:財務情報
ーー企業戦略
ウエルシアホールディングス:2021年2月期 第3四半期決算短信
スギホールディングス:2021年2月期 第3四半期決算短信
ソフトブレーン・フィールド株式会社:コスモス薬品、食品販売と郊外型運営で好調(コロナ感染拡大前後のドラッグストアレシート分析)

日本生産性本部:顧客満足度調査
流通ニュース:コスモス薬品/生活必需品の需要増で6~11月増収増益
ーー経産省/1月の大規模小売店32件、コスモス薬品が群馬など4県に出店

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この記事の筆者

口コミラボ編集部

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