AISAS(アイサス)とは?AIDMAなど購買行動モデルを表す用語との違いを解説

口コミアカデミー 0円すべて無料 口コミサイトの運営やノウハウが学べる、店長限定の無料のオンラインスクール

AISAS消費者の購買行動を分析するモデルのひとつで、企業が消費者に対しどのようなアプローチを採れば良いのかを判断する基準として利用されています。

今回は、AISASの持つ意味や特徴、同じく購買行動モデルとして知られているAIDMAAISCEAS、SIPSとの違い、そしてAISASを実際のマーケティングにおいて活用する方法を解説します。

AISAS(アイサス)とは?

まず、AISASという概念について紹介します。AISASは、インターネット上の情報や口コミが消費者の購買行動に影響することを示すものです。

インターネット時代の購買行動を説明するモデル

AISASは、「Attention」「Interest」「Search」「Action」「Share」の頭文字をつなげたものです。これらの単語は全て、消費者が商品サービスを知ってから購入するまでの過程を説明しています。

AISASにおいて消費者は、まず商品サービスの存在を認知し(Attention)、商品サービスに関心を持ち(Interest)、商品サービスの情報をインターネットで検索し(Search)、実際に商品サービスを購入し(Action)、得られた感想をインターネットで共有する(Share)という過程を経ています。

このような購買行動は、特にeコマースにおいて顕著に見られます。また、実店舗において販売されている商品を購入する消費者も近年はAISAS的な購買行動を採る傾向にあるため、オンラインとオフラインのどちらでも活用できる概念だと言えます。

「インターネット上の情報」や「クチコミ」の大切さを示している

消費者の購買行動にはインターネットが密接に関連しており、消費者は購入に至るまでの過程でインターネットの情報を調査し、購入後は更に自身の持つ情報を発信する、というのがAISASで説明されている原理です。

AISASは、インターネットの普及が始まった2000年頃に提唱されはじめました。AISASが登場する前はインターネットを扱わないAIDMAという購買行動モデルが用いられていましたが、現在ではAISASの方がより現実的な購買行動モデルとして知られています。

モデルを表す用語「AIDMA」「AISCEAS」「SIPS」との違いは?

AISASのように商品を認知して購入するまでの消費者の動きを説明したものは、一般的に購買行動モデルと呼ばれています。

購買行動モデルには、他にも代表的なものとして「AIDMA」「AISCEAS」「SIPS」の3種類が存在します。ここでは、これら3種類の購買行動モデルについて詳しく紹介します。

AIDMA:消費者の商品やサービスの購入までのプロセスを5段階に分けたモデル

AIDMAは、1920年代に提唱された最も基本的な購買行動モデルです。「Attention」「Interest」「Demand」「Memory」「Action」の頭文字を用いています。

AIDMAにおいて消費者は、まず商品サービスの存在を認知し(Attention)、商品サービスに関心を持ち(Interest)、購入したいという思いが生まれ(Demand)、購入することを記憶し(Memory)、実際に購入する(Action)という過程を経ています。

AIDMAAISASに取って代わられたのかというと完全にそうではなく、現在でも店舗における商品の販売はAIDMAで説明できる部分が多く存在します。

また、AIDMAは消費者の心理的な動きを主に追いかけているのに対し、AISASは消費者の行動を主に追いかけていることも特徴です。

関連記事
AIDMA(アイドマ)とは?AISAS(アイサス)、SIPS(シップス)との違い・実践例を解説

AISCEAS:AISASを細かくしたモデル

AISCEASは、2005年頃に提唱されたAISASを拡張した購買行動モデルです。「Attention」「Interest」「Search」「Comparison」「Examination」「Action」「Share」の頭文字を用いています。

AISCEASにおいて消費者は、まず商品サービスの存在を認知し(Attention)、商品サービスに関心を持ち(Interest)、商品サービスの情報をインターネットで検索し(Search)、他の競合商品サービスと比較し(Comparison)、購入すべきかどうかを検討します(Examination)。

さらに実際に商品サービスを購入し(Action)、得られた感想をインターネットで共有する(Share)という過程を経ています。

AISASよりも購入前の調査を詳しく説明していることがAISCEASの特徴です。インターネットの普及により競合商品サービスの情報も簡単に手に入るようになったことをAISCEASでは反映しています。

SIPS:よりSNSに沿ったモデル

SIPSは、SNSにおいて情報が広まる過程を説明した消費者行動モデルです。「Sympathize」「Identify」「Participate」「Share & Spread」の頭文字を用いています。

SIPSにおいてSNSユーザーは、まず流れてくる情報に共感し(Sympathize)、情報を詳しく確認し(Identify)、情報を拡散する流れに参加し(Participate)、実際に情報を共有・拡散する(Share & Spread)という過程を経ています。

SNSでは、自分の興味があること以外の情報もフォロー中のアカウントから流れてくることがあります。この時、発信元のアカウントが信頼性の高いものだと、同じ情報でも共感される確率が高くなり、新たな需要が生まれやすくなります。

AISASの活用方法

ここまで、AISASをはじめとする各種の購買行動モデルについて紹介しました。最後に、実際にAISASマーケティング戦略で活用するコツを説明します。

AISASで分けた行動段階それぞれに適した効果的な手法を適用する

AISASでは、消費者が商品サービスを購入するまでの行動が5段階に分けて説明されています。そのため、ターゲットとする顧客が現時点で5段階のうちどの段階にいるのかにより、適切なアプローチは変わってきます。

まず、Attention(認知)Interest(関心)の段階では、商品サービスの詳しい情報など、一般的なプロモーションとは別に興味を持っている消費者向けのより深いプロモーションが実施できると良いでしょう。

次に、Search(検索)の段階では、顧客は商品サービスの情報をインターネットで検索します。この段階では、自社WebページのSEO対策や店舗情報のMEO対策が重要となります。顧客が商品サービスの情報を検索した際、一番上に自社の情報が出てくるような検索結果を目指しましょう。

そして、Action(購買)では、商品サービスを提供できるチャンネルを増やしたり、決済手段を増やすことでスムーズな購入に繋げられるよう環境を整えることが大切です。また、購入後のShare(共有)では、顧客の良い体験を周囲に共有してもらうため、紹介特典やSNS上でキャンペーンを実施するなどの戦略が考えられます。

SEOやMEO対策

AISASでは、Search(検索)の段階におけるマーケティング戦略として、SEO対策やMEO対策が重要なものとなります。

SEO対策とは、Googleなどの検索エンジンにおける検索結果画面で自社のWebページが上位に表示されるようにするもので、MEO対策は、Googleマップなどの地図上で自社の情報が詳しく表示されるようにするものです。

店舗商品を販売しており、消費者に店舗へと足を運んでもらう必要がある場合、MEO対策に取り組むことも大切な要素となります。

関連記事
【初心者】MEOの意味とは?SEOとの違いやメリットについて紹介
Google検索でウェブサイトを上位表示させるには?SEOのメリットとデメリット・順位の確認方法を解説

SNSでの宣伝

SNSにおけるプロモーションは、比較的手軽かつ安価に始められるマーケティング戦略のひとつです。

Facebook、InstagramTwitterなどのSNSでは独自のプロモーションツールを提供しており、アクセス解析などの機能も備えているためプロモーションの効果を測定することも可能です。

SNSでプロモーションを実施する場合、人為的に口コミを発生させるバズマーケティングや、口コミを自然発生させるバイラルマーケティングなどの手法も活用できます。

関連記事
SNSで集客するには?個人でもできる?気をつけたい3つのポイント
口コミマーケティング用語「バズマーケティング」「バイラルマーケティング」とは?口コミを活用した広告手法について解説

購買行動を表す「AISAS」を用いた分析で戦略に合った戦術を

AISASは、インターネットが普及した現在において消費者が商品サービスを購入する過程を詳細に説明したものです。

AISASは、「Attention」「Interest」「Search」「Action」「Share」の頭文字をつなげたもので、顧客が商品サービスを購入するまでに下記の過程を通ると定義されています。

  • 商品やサービスの存在を認知(Attention)
  • 商品やサービスに関心を持つ(Interest)
  • 商品やサービスの情報をインターネットで検索する(Search)
  • 実際に商品やサービスを購入する(Action)
  • 得られた感想をインターネットで共有する(Share)

マーケティング戦略を展開する際は、ターゲットとなる顧客がAISASのどの段階にあるのかを分析し、それぞれの段階に合ったプロモーションを実施すると高い効果が期待できるでしょう。

口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】


MEOに関わるサービス「Googleマップ」「Googleビジネスプロフィール」や、各種地図アプリ・口コミサイトは日々更新を続けており、その全容を把握するのは難しくなっています。

そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。

本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。

※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。

詳しくはこちらをご覧ください。
「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】

口コミアカデミー 0円すべて無料 口コミサイトの運営やノウハウが学べる、店長限定の無料のオンラインスクール

関連するオススメ記事

    この記事の筆者

    口コミラボ編集部

    口コミラボ編集部

    口コミラボ編集部ではMEO対策、ローカルSEO対策、販売促進店舗の口コミデータをもとにしたコンテンツなどを配信しています。