GoToクーポン、利用率の低さ浮き彫りに…予約前に確認すべき3つのポイント

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観光庁は11月13日、公式サイト上でGo To Travelキャンペーンにおける最新の利用実績を発表しました。

それによると、Go To Travelキャンペーンが始まった7月22日から10月31日までの利用人泊数は約3,976万人泊、割引による支援額は約2,087億円にのぼるということです。

割引による支援額のうち、宿泊・旅行代金の割引で支援された額は10月31日までで約1,886億円でした。地域共通クーポンの付与で支援された額は、クーポン付与が開始された10月1日から11月9日までで約201億円となっています。

宿泊・旅行代金の割引と地域共通クーポンそれぞれの支援額を計算してみると、クーポンによる支援額の割合が、宿泊・旅行代金割引による支援額と比較してかなり低いことがわかりました。以下で詳しくみていきます。

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地域共通クーポンの利用率、旅行代金割引と比較して低いことが判明

赤羽国土交通相の会見によれば、Go To Travelキャンペーンは、7月22日から9月末までで約1,099億円が支援されています。

7月22日から10月31日までで、宿泊・旅行代金の割引で支援された額は約1,886億円であるため、10月1日から10月31日までで約787億円だということがわかります。

一方、11月9日までに地域共通クーポンの付与で支援された額は、その4分の1にとどまる約201億円です。

宿泊・旅行代金の割引と地域共通クーポンは、それぞれ代金の35%、15%を支援するものであるため、支援額は7:3の割合になると考えられます。

しかし、実際の割合はおよそ7:1.8となっており、クーポン利用の割合がかなり低いことがわかりました。

地域共通クーポン 利用率 低い
▲[地域共通クーポン利用の割合、旅行代金割引と比較して低いことが判明]:口コミラボ編集部作成

クーポン配布・利用条件の複雑さが原因か

地域共通クーポン利用の割合が低い理由として考えられるのは、クーポンの配布条件や利用条件が複雑だということでしょう。

クーポンが配布される条件は、旅行業者や宿泊施設によって異なります。施設を予約したタイミングによって、クーポンを受け取れるのが翌日になったり、受け取れなかったりすることもあります。

また、クーポンを利用できる店舗が少ないことも挙げられます。

10月2日時点のデータではありますが、電子クーポンの対応店舗が紙クーポン対応店舗の半数程度にとどまっていたようで、特に地方での利用が難しいことが問題となっています。

ではここから、地域共通クーポンを利用し損ねることがないよう、利用者・事業者目線でそれぞれやっておくべきことをまとめます。

クーポン取得・利用前に確認すべき3つのポイント

ここでは、利用者が確認すべきことをまとめます。

これから地域共通クーポンを利用しようと考えている方は、以下の3点をクーポン対象施設の予約・利用前によく確認しておきましょう。

1. 予約時の条件を確認

事業者によっては、「◯時以降の予約は対象外」など、クーポン配布の条件が設定されていることがあるようです。

たとえばExpediaでは、予約時の時間帯によって以下のように条件が決まっています。

  1. チェックイン当日の16時以降に予約し、かつ1泊だった場合
    →クーポンを受け取れない
  2. 前日の16時までに予約
    →チェックイン当日の15時以降に受け取れる
  3. 前日16時以降、当日16時までに予約
    →チェックインの翌日に受け取れる
  4. 当日16時以降に予約したが、2泊以上の場合
    →チェックインの翌々日に受け取れる

特に旅行前日・当日に宿泊施設を予約する場合は、クーポンを受け取れるのかをよく確認する必要がありそうです。

また、クーポンが紙でもらえるのか、電子クーポンなのかによって利用できる店舗が変わってくるので、確認しておきましょう。

2. 利用時の条件を確認

地域共通クーポンの有効期限はかなり短いものとなっています。

旅行期間中(宿泊旅行の場合は、宿泊した日の翌日まで。日帰りの場合は当日まで)に、最初に泊まった都道府県に隣接する都道府県で使わなければなりません。

Twitter上では、クーポンの有効期限が切れてしまい、使えなかったという声が上がっています。

地域共通クーポン 有効期限 短い
▲地域共通クーポンの有効期限が切れてしまい、使えなかったという声:Twitterより、口コミラボ編集部スクリーンショット

Twitter:カフェ&ケーキ好き@こころ さん@coco_life_22_ による投稿

またごく稀ですが、旅行1日目にクーポンをもらい、2日目に隣接しない都道府県を訪問したため、もらったクーポンを使えなかったという事例があるようです。

クーポンを使い損ねることのないよう、事前に利用計画を立てておくと良いでしょう。

3. 対象店舗・使い方を確認

特に地方を訪れる場合は、クーポンを使える店舗が少ないことも多いようです。事前に宿泊施設の周辺や訪問地でクーポンの対象店舗があるかどうか確認しておきましょう。

Go To トラベル 旅行者向け公式サイトでは、地域共通クーポン取扱店舗を検索できます。

GoTo地域クーポンが使えるお店をサクッと検索!エリア・カテゴリでしぼりこめる便利なマップが登場

Go To トラベルの旅行者向け公式サイトで、地域共通クーポンの取り扱い店舗をマップから検索できる機能が登場しました。地域共通クーポンが使える店舗を現在地、エリア、カテゴリなどで絞り込んで探せるなど、便利なツールとなっています。店舗にとっても、地域共通クーポンの対象店舗となることで当該マップに掲載でき、来店のきっかけを増やせるというメリットがあります。関連記事【GoToトラベル】最大限"お得"に予約する情報まとめマップの検索方法・見方を解説地域共通クーポンの取り扱い店舗を検索できるマップに...


また、紙のクーポンは宿泊先で受け取り、使用するだけですが、電子クーポンの場合はサイトにアクセスして必要な情報を入力し、取得しなければなりません。

こちらもGo To トラベル 旅行者向け公式サイトの説明をよく確認しておきましょう。

事業者は、クーポン利用者へわかりやすく説明を

ここまで利用者目線で確認すべきことをまとめました。ここからは、事業者がやっておくべきことをまとめます。

地域共通クーポンの利用率が低いからといって、事業者側が困ることはないと思うかもしれません。

しかし、「クーポンをもらおう・利用しよう」と考えていた宿泊者が「クーポンがもらえなかった・使えなかった」という不満を持ってしまった場合、それが「旅行会社/ホテルが説明してくれれば良かったのに」という不満に変わります。

Go To Travelキャンペーンをきっかけとして集客するどころか、旅行会社・宿泊施設に対する満足度が低下し、低評価な口コミを書かれてしまうといった悪影響が生じるかもしれません。

そこで、地域共通クーポンを取り扱う事業者には、利用者に対するわかりやすい説明が求められます。

宿泊施設であれば、プロモーションする時、宿泊予約を受け付ける時、そしてチェックインの時(クーポンの配布時)それぞれのフェーズで説明すべきことを明確にしましょう。特にチェックイン時に説明することについては、マニュアルを作成するなど、スタッフへの周知徹底ができると良いでしょう。

以下では、宿泊施設が説明すべきことをフェーズごとにまとめます。

1. プロモーションする時

Go To Travelキャンペーン対象の宿泊商品を宣伝する際は、施設の説明だけでなく、キャンペーンの内容についても説明を入れましょう。

キャンペーンを使おうという気持ちを起こさせる効果があることに加え、余計なトラブルを防ぐことにもつながります。

「GoTo効果ナシ」宿泊施設はどうすべき?"強み"を見つけ、宣伝し、リピーターへつなげよう

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2. 宿泊予約を受け付ける時

このフェーズでは、「今回の予約がクーポン配布の対象となるのか」「クーポン配布はいつなのか」「紙なのか、電子なのか」といった説明は最低限必要でしょう。

クーポンの受け取り方、使い方といった説明があるとより親切です。

3. チェックインの時

チェックインのタイミングでクーポンを配布するのであれば、特に電子クーポンの取得方法、使い方について説明が必要です。

配布が翌日になる場合は、チェックインの時にひとこと告知しておくと良いでしょう。

また、クーポンを利用できるのは旅行中のみであること、宿泊した都道府県に隣接する都道府県でしか使えないことも説明しましょう。

<参考>

観光庁:Go To トラベル事業における利用実績等について

読売新聞:GoToトラベル、東京解禁前に2518万人利用…1泊1万5千円未満が8割

共同通信:電子クーポン、半数「使えない」

We Love Expedia:「Go To トラベル キャンペーン」に関するFAQ

口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】


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