SNSを活用したマーケティングをするにあたって、アップデートされる情報を適宜得ることは重要です。
今回はMetaとInstagram、ともに大きなアップデートがあり、Twitterでも新たな機能がテストされています。
本記事では7月に発表されたSNSに関する情報や最新機能の動向についてまとめています。
先月記事:SNSニュースまとめ 6月
Facebookの7月のニュース
ここではFacebookに関するニュースを取り上げます。
「ホーム」画面アップデート、コンテンツ管理・発信がより簡単に
Meta社はFacebookで表示されるコンテンツの管理や発見をより簡単にできるように「ホーム」「フィード」タブをローンチしました。
「ホーム」タブでは、リールやストーリーズに簡単にアクセスできるようになり、よりパーソナライズされた情報を得ることができます。
「フィード」タブでは気になる友達やページをまとめたお気に入りリストを作成し、コンテンツのフィルタリングができるようになります。
Metaの新たな翻訳AI
Meta AIは200以上の言語を翻訳して高品質の翻訳結果を得られる「NLLB-200」を完成させたことを発表しました。
アフリカやアジアの言語の多くはサポートに対応されていないことが多く、特にアフリカの言語は25種類に満たせず、翻訳品質が低いことが課題でした。
NLLB-200によってアフリカで55種類の言語など、対応言語を増やすことでサポート範囲を拡大し、翻訳の品質を高めていくとしています。
今後はテクノロジーの構築を進めると同時に、非営利団体へ最大20万ドルの助成金を提供し、NLLB-200を世界に広めていく予定だということです。
クリエイターの収益化支援に1,000億円以上投資
Meta社はクリエイターがコンテンツを収益が得られるよう、2022年末までに取り組みやインセンティブプログラムに10億ドルを投資することを発表しました。
クリエイティブツールの拡充や、オンラインイベント・アフィリエイト機能(どちらも日本では未実装)の提供を始めます。
今後はIGTV動画の冒頭の広告やリールの再生回数に応じて報酬が出る仕組みが開始される予定です。
Instagramの7月のニュース
ここではInstgramの7月のニュースを取り上げます。
新たな購入方法 ”Payments in Chat”
Meta社は、新たな購入方法”Payments in Chat”の導入を発表しました。この新機能によって、ユーザーはInstagramでのやりとりを通して、商品をより簡単に購入できるようになりました。
事業者は、従来DMで行っていた業者とユーザーのやり取りを”Payments in Chat”上でできるようになったことで、顧客とのリアルタイムのコミュニケーション、アイテム説明と支払い要求の作成などがしやすくなります。
「リール」アップデート、リミックス機能拡充
Meta社は、クリエイターや他の利用者などコミュニティとコラボできるリミックス機能の拡充など、より簡単にエンタメ性の高いリール動画を作成できるクリエイティブツールを導入することを発表しました。日本を含む一部の国でテストしていたこの機能は、近日中に全世界で提供されます。
既存のリミックス機能は、クリエイター同士が気軽にコラボして、リール動画を投稿できるツールです。これまでリミックスできるものはリール動画のみでしたが、数週間後に写真もリミックスできるようになります。
15分未満の動画はリールに統合へ
今後投稿される15分未満の動画は「リール」に統合されるようになります(これまで日本などでテストされていました)。15分以上の動画は従来通り「動画」に分類されます。
インスタ、TikTokに対抗するアップデートを続け「同質化」反発する署名運動も
近年急速に成長しているTikTokにユーザーが流れることを阻止する動きとして、インスタではTikTokと似たような機能を追加したり、ショート動画である「リール」のアップデートに注力したりする動きがみられます。
しかしアメリカでは、元々のインスタグラムに戻ろうとする署名運動「MAKE INSTAGRAM INSTAGRAM AGAIN」も行われています。また、「フィードの全画面表示」というショート動画機能の拡充は、ユーザーの反発を受け、中止となりました。
Instgramは、TikTokに対抗しつつ、既存のユーザーをどう満足させるか、選択を迫られています。
Twitterの7月のニュース
ここではTwitterの7月のニュースを取り上げます。
新機能「ブランドいいね」リリース
日本、米国、英国、サウジアラビアの利用者にリーチしたい広告主向けに「ブランドいいね」の提供を開始しました。
「タイムラインテイクオーバー」と「ブランドいいね」を組み合わせることで広告を確実に見てもらいながら、よりブランドに対する愛着を醸成することができます。
テスト中の新機能まとめ
7月4日に「2022年上半期の主なプロダクトローンチ&アップデートまとめ」が公開されました。
その中では、現在テスト中の新たな機能も紹介されました。
・リアクション付き引用ツイート
リツイートする際、「リアクション付き引用ツイート」のボタンから、ビデオや写真のリアクションをつけたリツイートができます。iOSでテスト中です。
Tweet reaction videos can now start on Twitter!
— Twitter Support (@TwitterSupport) January 6, 2022
Testing on iOS: when you tap the Retweet icon, choose “Quote Tweet with reaction” to create and customize your very own Tweet Take –– a reaction video (or photo) with the Tweet embedded. pic.twitter.com/1E30F8rKYh
・ツイートを投稿する新しい方法
新しくツイートするとき、ホーム画面から直接ツイートを作成できます。iOSでテスト中です。
We’re making it easier to start a Tweet with a new composer bar above the bottom navigation menu. Now testing with some of you on iOS. pic.twitter.com/jXb260Gm08
— Twitter Support (@TwitterSupport) January 6, 2022
・ホーム画面上の検索
iOSでアプリを開いた際、検索バーがホーム画面に表示され、より簡単に検索できます。iOSでテスト中です。
Search on the Home tab, let's gooooo
— Twitter Support (@TwitterSupport) January 10, 2022
Now testing on iOS: some of you will see a new search bar or 🔍 icon on the Home tab to easily search Twitter right when you open the app. pic.twitter.com/2B40tlf62A
Twitterの削除申請、日本が世界トップ
Twitter社が公開した2021年下半期の透明性に関するレポートによると、Twitterのコンテンツ削除要請数は、日本が2万3,555件で「世界で一番多い国」となりました。
前回よりも27%増えており、全世界の半分の要請数を占めています。金融犯罪や麻薬、売春の禁止などの法律に関するものがほとんどでした。
どうなるTwitter?マスク氏の買収劇行方は
マスク氏は4月に、総額6兆円とされるTwitter社の買収を契約しましたが、Twitter社の偽アカウントの割合に関する対応に疑念を示し、Twitter社の現経営陣と対立しています。
彼は7月上旬に買収を取りやめると発表しました。
一方でマスク氏の買収中止を契約違反とし、買収貫徹を求めてTwitter社は裁判を起こしました。Twitter社は裁判を9月中旬に行うよう求めていますが、裁判は10月中に行われる見通しです。
今後の裁判の展開に注目が集まります。
LINEの7月のニュース
ここではLINEの7月のニュースを取り上げます。
「LINEで予約」、カラオケ館と提携
LINEは、「LINE公式アカウント」のオンライン予約やトークでの予約が可能なサービス「LINEで予約」において、新たにカラオケ館全215店舗との連携を開始したと発表しました。
ユーザーはLINEのカラオケ館公式アカウントからページを切り替えることなく、スピーディな予約が可能となります。
LINE GIFT、主なユーザーは20代女性
LINEギフトの利用ユーザーの最多は20代女性で、直近1年間で「贈った人」「もらった人」ともに6割以上が女性です。
一方で「贈った人」「もらった人」ともに50代以上の割合が2倍近く増加するなど、高年齢層にも浸透しています。
TikTokの7月のニュース
透明性確保へ、取り組み強化
TikTokはプラットフォーム保護において、ユーザーの信頼獲得することを目的として「透明性・信頼性センターの立ち上げ」「透明性レポートの公開」など、継続的な透明性を確保するための取り組みを行っています。
TikTok含め、大手SNSは情報の管理体制やフェイクニュースの削除など、プラットフォームの透明性や信頼性を担保した取り組みが求められます。
特にTikTokは、アメリカなどで情報の管理体制が批判されており、そのことへの対応策だと思われます。
YouTubeの7月のニュース
ショッピング機能の拡充へ
YouTubeのショッピング機能に投資することをYouTube幹部が明言しました。
ショッピング機能はクリエイターの新たな収入源となると見込まれています。大手ECサイトのShopifyとの提携し、ライブショッピング機能の実装を目指します。
<参照>
Meta:Facebookでより簡単にコンテンツの管理や発見ができる 「ホーム」と「フィード」タブを発表
Meta:There's a New Way to Buy Products on Instagram — Right in Chat
Meta:単一のAIモデルで200言語を翻訳: 高品質な機械翻訳についてのアップデート
Meta:リミックス機能のアップデートなど、リールのクリエイティブツールをさらに拡充
Meta:Introducing New Ways to Collaborate and Create With Reels
Fashionsnap:インスタグラムがTikTokと同質化?署名運動が発足 キム・カーダシアンも反応
Twitter:ブランドいいね:感情豊かな表現が可能な新プロダクト
Twitter:【2021年下半期】Twitter透明性センターを更新 レポート公開から10年の節目
日本経済新聞:マスク氏のTwitter買収、「深刻な危機」に直面 米報道
THE OWNER:マスク氏とTwitter 買収撤回を巡る法廷闘争の行方は?
LINE:「LINEで予約」、新たにカラオケ館全215店舗との連携を開始
TikTok:透明性への責任を果たすための取り組みを強化
YouTube:The creator economy: How YouTube Shopping buys creators opportunities
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