インターネットを活用した集客のためのマーケティングは、業種の別を問わずもはや必須の時代です。一方でウェブサイトの運営は時間、コスト、そして技術的な負担が大きく、個人商店や小規模事業者の中には、ウェブサイトの設置に踏み出せないケースもあります。
こうしたデメリットを克服しながら、ウェブ上に情報発信できるとしてFacebookの存在感が高まっています。
本記事では、スーパー銭湯のマーケティングの一環としてFacebookを活用するための具体的な方法や効果、さらには運用実例について詳しく紹介します。
※2021年1月、Facebookページへの「いいね!」ボタンの削除が発表されました。今後フォロー機能のみが残り、ページのファンはフォロワー数として表示されます。「いいね!」はフォローに自動的に置き換えられることになっています(2021年1月28日追記)
Facebookを集客に活用するメリット
日本におけるFacebookのユーザー数は、2020年時点でおよそ2,600万人となっており、ユーザーの中心は30〜40代です。
より若い年齢層がユーザーの中心であるInstagramなどと比較するとスーパー銭湯の集客ターゲット層に近く、Facebookを活用したマーケティングは、集客効果がより期待できます。
FacebookページとFacebook個人アカウントの違い
FacebookページもFacebookの個人のアカウントも、検索エンジンの結果に表示されます。
Facebookページは、Facebookのサービスにログインすることなく閲覧できます。Facebookのアカウントを持たないネットユーザーも、Facebookページから情報をチェックできることを意味します。
ただし、できるのは閲覧のみで、いいね!やコメントを残すにはFacebookアカウントを持っている必要があります。
一方、個人用アカウントで開設されたページを閲覧する場合、ユーザーはFacebookのサービスにアカウントを開設し、ログインする必要があります。
スーパー銭湯が集客目的で開設する場合には、Facebookページを開設する方がより多くの人にリーチできると考えられます。
Facebookページは開設や運用のコストがかからない
Facebookページの最大のメリットは、無料で開設、運用できる点です。
投稿も、テキストの入力から写真、動画の貼り付けまで手間なく簡単に行えます。
ウェブサイトと比較すると、運用にかかるコストや時間が大幅に削減できます。
顧客との結びつきが強まり情報の拡散が期待できる
Facebookは、ユーザー同士が「友だち」として結びつくシステム上の特性から、他のSNSと比較してユーザーとの親和性が高いのが特徴といえます。
Facebookページを開設し見込み顧客であるユーザーと繋がることで、そのユーザーたちが「いいね!」「コメント」「シェア」といった機能を使い情報を拡散する可能性が高まります。
スーパー銭湯のFacebookページ準備
Facebookページの具体的な開設方法について解説します。
Facebookのメリットとして、操作や管理方法が簡単であることを紹介しましたが、アカウントの開設やページの設置についても同様に、基本的には画面上に示される手順に沿って進めていくことで簡単に開設できます。
1. 管理者の個人アカウントを作る
Facebookページを作成するためには、Facebookの個人アカウントの所有が前提条件になっています。
Facebookに個人アカウントを所有していない場合には、まずは個人アカウントを開設します。
Facebookアカウントを作成する際には、Facebookページにアクセスして、[新しいアカウントを作成]をクリックし、名前、メールアドレスまたは携帯電話番号、パスワード、生年月日、性別を入力して[登録]をクリックします。
Facebookページ開設のために用いた個人アカウント情報は、Facebookページ上には表示されません。また複数人での管理を希望する場合には、あとからページの管理者を追加・変更することもできます。
2.Facebookページを作成する
個人アカウントが取得できたら、「ページを作成」にアクセスします。すると「ビジネスまたはブランド」と「コミュニティまたは公人・著名人」の2つのカテゴリが表示されるので、スーパー銭湯の集客目的のためのページの開設であれば、「ビジネスまたはブランド」を選択します。
選択後に「スタート」ボタンをクリックすると、Facebookページの「Page Name(名前)」と「Category(カテゴリ)」入力ページが表示されるので、希望するページ名と業種を選択します。
スーパー銭湯の場合には「ローカルビジネスまたはスポット」や「会社または団体」に属するケースがほとんどです。その後住所、電話番号、プロフィール画像、カバー画像の登録などが求められるので、画面の表示に従って登録を進めていきます。
ここまでの作業が完了すれば、初期画面が設定されます。
作業中は非公開にしたい場合には、[設定]>[一般]>[公開範囲]の手順で進め、「編集する」をクリックし、[ページは公開されていません]にチェックを入れて変更を保存します。これでFacebookページは非公開になり、外部からのアクセスが制限できます。
その後はページ内で用いるユーザーネームを作成し、ページ情報の基本データを設定して、ページの設定を[公開]に変更することで作業は完了となります。
3. Facebookページの管理者向け機能/基本の3つ
Facebookページは、管理者向けにさまざまな機能を設けています。
そのなかでも、管理者になるうえで最低限知っておきたい3つの機能についてわかりやすく解説します。
- 受信箱
「受信箱」は、Facebookページへのコメントやメッセージだけではなく、連携しているInstagramアカウントへのコメントなどが一括管理できるツールです。
受信箱からは、投稿の閲覧だけではなく返信もでき、さらにフォローアップフォルダ・完了フォルダを利用することによって、複数人で管理していても、対応中の投稿なのか、対応を完了した投稿なのかがわかる仕組みになっています。
- お知らせ
「お知らせ」機能とは、投稿に対して「いいね!」やコメントがついた時に知らせてくれる機能です。通知のオン、オフの設定は自由にでき、さらに複数で管理している場合には、管理者ごとに条件の設定が変更できます。
- インサイト
「インサイト」は、Facebookページのアナリティクス(データ分析)機能となっています。
この機能を活用すると、投稿がどれくらいの人にリーチしたか、「いいね!」を押してもらえたかを具体的な数字で把握でき、上手に活用すればマーケティング戦略上貴重な情報となります。
スーパー銭湯のFacebookページ運用事例
次に、実際に運営されている3つのスーパー銭湯のFacebookページを紹介します。
それぞれの事例に異なる優れたポイントがあり、自社のFacebookページ運用の参考にできるでしょう。
1. スーパー銭湯 湯らぎの里
はじめに紹介するのは、富士山の麓にある富士市蓼原で、富士山の雪解け水のバナジウムが豊富に含まれる井戸水を使用していることで知られる「スーパー銭湯 湯らぎの里」のFacebookページです。2020年10月現在、1,186人から「いいね!」をもらい、1,282人にフォローされています。
スーパー銭湯の中には、常に新しいイベントを打ち、集客の目玉としている店舗があります。「湯らぎの里」もイベントが豊富で、Facebookページでは写真を使いながらわかりやすく、タイムリーにイベントの告知を行なっており、ユーザー視点から見ると、非常に実用性の高いページに仕上がっています。
今週末13日(土)14日(日)、「冬眠明けのカエル風呂♨」やります(^o^)v 湯らぎの里のたくさんのカエルさん達が、気合い十分で出番を待ってます❗ みなさんぜひ遊びに来てくださいね(*^^*) @ スーパー銭湯 湯らぎの里
スーパー銭湯 湯らぎの里さんの投稿 2020年6月7日日曜日
2. スーパー銭湯 ゆらら
2つ目の例として、広島県福山市にある「スーパー銭湯 ゆらら」があげられます。「ワンコインの幸せ」をコンセプトにしている店舗で、2020年10月現在664人の「いいね!」、699人のフォローを獲得しています。
こちらの店舗の集客の目玉となっているのが、毎週テーマを変えて行われている「イベント風呂」で、Facebookページの内容も、イベント風呂の内容の告知が中心になっています。
使用している写真は、おそらくネット上のフリー素材と思われるものが多いものの、イベント内容が具体的にわかる非常にキレイな写真が使われています。質の高い写真は、ページの印象に大きく影響します。既存の素材を上手に活用することで、コストをかけずに好印象のページづくりができる好例だといえます。
【お知らせ】 7月に入り、当館では週末サ活(サウナ活動)と称して通常料金よりもお得なキャンペーンを実施しております。 この度、サウナー(サウナ好きな人)のお客様のお声を反映して水風呂に”氷柱”を投入するイベントを実施いたします。 ”男子...
スーパー銭湯 ゆららさんの投稿 2020年7月17日金曜日
3. スーパー銭湯 鈴の湯
「スーパー銭湯 鈴の湯」は、三重県松阪市にあります。2020年10月現在320人の「いいね!」、376人のフォローを獲得しています。
こちらのFacebookページの特徴は、情報欄に「イベント行事やお知らせ事項・お得な情報を紹介していきます」「掲示物もUPしていきますのでシェアしてもらえると嬉しいです」と明確に打ち出している点にあります。
投稿はお知らせが中心となっていますが、ポスターなどを撮影して見やすいページづくりがされています。
コメントに対してもきちんと返信を入れており、集客のための細かい工夫が施されていることがわかります。
鈴の湯よりキャンペーンの お知らせです。 8月10日(月祝)までの間、 小学生以下の入浴料が100円になる キッズデーを実施します! 松阪市ですと やっと夏休みに入った小学校も 多いかと思います! 近くで遊んだ帰りにご家族で 銭湯は如何でしょうか? お気軽にご利用ください!
スーパー銭湯 鈴の湯さんの投稿 2020年8月7日金曜日
Facebookでお得な情報を紹介して集客につなげる
スーパー銭湯の場合、露天風呂の有無、天然温泉か銭湯に近いものなのか、さらには食事処やエステやマッサージの有無など、店舗ごとに施設の特徴が異なります。
ユーザー視点で見ることによって、顧客が事前にネット上で施設の概要を把握し、安心して来店できる仕組みをつくれるでしょう。
さらに、スーパー銭湯は週ごとのイベントや行事風呂などスパンが短いイベントの告知が多くなりがちです。その点でも制作までにコストも時間もかかる紙媒体の利用と比較すると、ネット媒体は店舗にとっても利用価値が高い媒体だといえます。
昔から「裸の付き合い」などと称されるように、滞在時間が長いスーパー銭湯は、店舗とユーザー、さらにはそこに集うユーザー同士の結びつきが他の業種と比較すると近くて強いのが特徴といえます。
そのため、数あるSNSの中でも、ユーザーとのつながりを楽しむという特徴が強いFacebookは相性がよいといえるでしょう。単純に広告やお知らせ媒体としてだけではなく、顧客とのコミュニケーションツールとしてもFacebookページを活用することで、集客力の強化が期待できるでしょう。
Facebookを使った効果的な集客方法とは?メリット・コツ・広告を解説
SNSの中でもFacebookは、長文の投稿が可能であるという特徴があります。Twitterは140文字、Instagramは写真を投稿することがメインのSNSであるため、長文を記載すると改行が無くなったり、読みにくくなるというデメリットがあります。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
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