美容室の予約にはWebサイトやホットペッパービューティーを活用するのが主流となっています。
SNSの運用で集客を進める美容室が増えており、なかでもFacebookは拡散力が高いSNSとして注目されています。
Facebookページは検索エンジンに表示されたり予約機能を搭載できたりと、Webサイトのような役割を持たせられます。認知を高めたい店舗にとって魅力的なポイントといえるでしょう。
ほかにもFacebookから直接広告が出せる機能や、他のSNSと連携してアクセスをひとつのアカウントに集中させるような活用方法などがあります。
本記事では美容室がFacebookを活用するメリットや集客のポイント、成功事例を紹介します。
※2021年1月、Facebookページへの「いいね!」ボタンの削除が発表されました。今後フォロー機能のみが残り、ページのファンはフォロワー数として表示されます。「いいね!」はフォローに自動的に置き換えられることになっています(2021年1月28日追記)
美容室がFacebookを活用するメリット
Facebookを運用することで、美容室のリピーターと交流する機会を増やすとともに新規顧客の獲得につなげられます。なぜFacebookが集客に向いているか、メリットを含めて解説します。
美容室の数は増加している
厚生労働省が発表している「平成30年度衛生行政報告例の概況」では、美容室の数が年々増加していることが明らかになっています。
平成30年度末までに美容室は251,140施設まで増加し、前年度よりも3,562施設と1.4%の増加を示しており、今まで以上にオリジナリティのある情報発信で集客する必要が出ています。
近年ではネットやSNSを活用して美容室を探す顧客が増え、店舗側も予約サイトへの登録や自社のWebサイト作成に力を入れるようになりました。
たとえば国内内最大級の美容系予約サイトのホットペッパービューティーでは、41,966店が登録しています。
Facebookは拡散力が高い
集客を目的にFacebookを活用するのであれば、エッジランクを理解する必要があります。
エッジランクとはFacebookで使われているアルゴリズムのことです。ニュースフィードに表示される投稿は、「親密度」「重み」「経過時間」という3つの要素によって優先度が決まります。
「親密度」では、どの程度ユーザーとコミュニケーションをとっているかという点が考慮されます。「いいね!」、コメント、タグ付け、メッセージ、プロフィールへの訪問などの回数が多いユーザーほど、親密度が高いことになります。
コメントや「いいね!」が付くほど「重み」のある投稿だと判断され、また、新しい投稿の方が「経過時間」のエッジランクが高まります。
つまり、新しい投稿でコミュニケーションをとっている投稿やユーザーからの反応が集まっている投稿ほど、拡散しやすくなるということです。
Facebookは他のSNSと連携できる
SNS連携を活用すると、ひとつの投稿を他のSNSにも投稿できます。
Facebookで投稿した内容を他のSNSでも連携できると、投稿用の原稿をつくる作業量が軽減できるため、プロフィールの改善や投稿コンテンツ案を練る時間がつくれます。
InstagramやTwitterからFacebookページにも誘導できるため、各SNSと連携することは、顧客のFacebookへのアクセスやフォローの機会を増やしたり、他のSNSをフォローしたりする可能性を高めます。
Facebookを活用するには
Facebookを集客のために利用する場合、個人のアカウントとは異なることを意識してアカウントを作る必要があります。
アカウントの設定から投稿内容の決め方、Facebook広告について解説します。
Facebookページの作り方
法人用のFacebookページをつくるには、個人のFacebookアカウントが必要です。
個人アカウントを作成するには、facebook.comにアクセスして「新しいアカウントを作成」をクリックしてください。
個人情報を入力したら「登録」をクリックします。このとき、アカウントの作成を完了するにはメールアドレスまたは携帯電話番号の確認作業が必要です。
個人アカウントが作成できたら「作成」のなかから「ページ」を選択して、Facebookページを作成します。
ページのカテゴリー選択で「ビジネスまたはブランド」をクリックします。
ページ名とカテゴリーの入力画面に切り替わったら、企業または店舗名を記入します。カテゴリーは文字を打ち込むと関連ワードが表示されるので、近いものを選択してください。
以上でFacebookページの開設が完了します。
最後にプロフィールや写真などを追加して、ユーザーの関心をひくFacebookページを目指します。
投稿の内容
アカウントを開設したあとは、投稿内容を充実させていきましょう。店舗のイメージやコンセプトを決めてから投稿すると、届いてほしいユーザーのもとに投稿が拡散されやすくなります。
お店の雰囲気や専門性など、サロンの魅力的なサービス内容を発信したり、話題性のあるコンテンツを揃えたりと投稿内容を工夫することで、ユーザーの興味をひきやすくなります。
クーポンや初回限定割引などの投稿は、新規顧客の集客に効果的です。
ほかにも口コミの紹介や現場の裏話、スタッフ紹介などを投稿すると、実際に働いている人のことがわかり、ユーザーは親近感を持ちやすくなります。
最近は口コミを参考に美容室を選択する人が多いため、こうしたコンテンツを充実させることがサロン選びの決め手になる可能性もあります。
口コミ・レビューが集客に与える影響とは?口コミマーケティングの必要性と良いレビューの集め方
消費者行動の変化により、消費者は商品やサービスを購入する前にレビュー(口コミ)を確認してから意思決定をする傾向が強くなっています。店舗集客でもレビュー(口コミ)の影響力は大きく、グルメサイトなどのレビュー(口コミ)が集客に大きな影響を与えています。それらを背景に口コミマーケティングなどの新しい用語も登場しています。この記事では、レビュー(口コミ)が購買行動に与える影響や効果的なレビューの獲得方法まで紹介します。目次レビュー(口コミ)が商品購入に与える影響力インターネット利用者の過半数が商品...
Facebook広告を利用する
新規顧客やフォロワーを早く増やしたい場合はFacebook広告の活用もひとつの手です。
友人の投稿内容が流れてくる「タイムライン」と同じように、店舗の投稿内容を掲載することができます。
広告は画像や動画、スライドショーなど、拡散したい情報に合った形式を選択します。
Facebook広告はユーザーのエリアや年代、関心に絞って広告を拡散できるため、ターゲットを明確にイメージして出稿内容をつくるとよいでしょう。
美容室のFacebookの活用事例
独自の世界観を発信していたり、SNS連携をうまく機能させていたりと、美容室がFacebookを活用している事例を紹介します。
1.ALBUM HAIR
東京都に5店舗あるALBUM HAIRはアメーバブログにアクセスを集める仕組みになっていて、Facebookページはショップとして活用されています。
ショップ機能を活用してヘアケア用品を中心に販売し、Webサイト誘導して購入までの流れをつくっています。
ALBUM HAIRさんの投稿 2020年8月30日日曜日
美容室がブログ運営をするメリットと投稿のコツ、自社ファンの増やし方
誰でも簡単に始められるブログは、美容室だけではなく様々な業界でも有益な集客手段の一つとして活用されています。しかし「どんな内容を投稿すれば良いのかわからない」と悩む事業者も多いでしょう。この記事では、美容室がブログ集客を行うメリットやコツについてご紹介します。美容室がブログを始めるメリット美容室がブログを始めるメリットは様々ありますが、その中でも2つのメリットをご紹介します。コストをかけずに広告ができるブログの解説や運用は、基本的には無料のサービスがほとんどで、コストをかけずに宣伝ができま...
2.美容室 LIPPS
表参道に店舗があるLIPPSは男性から人気を集める美容室です。Facebookの投稿は男性モデルをメインにした投稿やカップル向けの投稿が充実しています。
季節に合わせたおすすめのヘアスタイルの提案やオリジナル商品のプロモーションなども、Facebookを通して行っています。ターゲットの性別と年代を絞ったコンテンツを発信している事例といえます。
暑い時期のポイントはコレ
美容室 LIPPS リップスさんの投稿 2020年6月20日土曜日
コンパクトマッシュ爽やかショート ⚪︎耳周りすっきり ⚪︎目にかからない ⚪︎スタイリング簡単ヘアスタイル
LIPPS 横浜店
@lipps_yokohama
パーマ推し美容師🌈 【@...
3.Garden Tokyo
銀座のGarden TokyoはSNS投稿でも人気を集めており、SNSの連携機能が活用されています。主にInstagramに投稿しながら、FacebookではInstagramと同内容の投稿(リポスト)や、オリジナル商品の投稿が行われています。
1日に2、3回ほど定期的に投稿されており、SNS連携による作業量軽減の効果が表れています。
#Repost @kw_bob with @...
GARDEN Tokyo 美容室さんの投稿 2020年8月1日土曜日
4.ヘアサロン dydi 表参道
dydi 表参道は、Facebookでヘアスタイルの紹介と価格などの店舗情報を投稿しています。
美容室のスタッフがヘアスタイルの紹介をしており、FacebookからWebサイトに誘導しています。
プロフィールから予約の画面に移れるようになっており、Facebookから予約がしやすい環境が整備されています。
.
ヘアサロン dydi 表参道(ディディ オモテサンドウ)さんの投稿 2020年7月10日金曜日
.
dydi _hair style by(@kodamanatsuko13 )
【#ワンポイント_dydi_ボブ】
.
✨新規のお客様✨
cut + color + treatment ¥7980
cut...
5.グレース バイ アフロート(grace by afloat)| フォーサイスグループ
大阪にあるグレース バイ アフロートは、クーポンの紹介やヘアアレンジ、商品紹介などを投稿しています。写真だけでなく動画やスライドショーを活用し、投稿内容にあった形式で発信しているのが特長です。
プロフィールから予約画面に移れるように設定されており、ホットペッパービューティーに誘導する仕組みになっています。
超簡単🎶メンズ揉み込みセット😊 アシスタントりょうがによる セルフメンズセット😄👍 選べるネット予約 📢キャッシュレスサロン ★PAYPAY・LINEPAY、メルペイ、aupayでのお支払い可能★ 📢Tポイント高還元サロン ★Tポイント付与・利用可能★
グレース バイ アフロート(grace by afloat)| フォーサイスグループさんの投稿 2020年9月2日水曜日
事例を参考にFacebookの運用を
美容室の増加にともない競争が激化するなか、美容室は集客のためにSNS、特に拡散力が高いFacebookを活用しています。
Facebookは「親密度」「重み」「経過時間」を考慮して運用すれば、高い効果を得られる可能性があります。
施術の画像や店内の雰囲気が伝わる投稿でユーザーの関心を集め、早く新規顧客を得たい場合はFacebook広告を活用して投稿を拡散させるとよいでしょう。
SNS連携を活用して作業軽減した事例やショップに特化した事例など、それぞれのSNSの魅力やFacebookの拡散力を活かして運用している美容室を紹介しました。
事例を参考に自店のコンセプトに合った運用方法を探すことが成功の鍵になるでしょう。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】