ディスカウントストア大手のドン・キホーテは2月24日、PB商品に対するダメ出しを募集する「ダメ出しの殿堂」特設サイトを公開しました。
本記事ではこの「ダメ出し募集」の取り組みについて、口コミマーケティングの観点から考えます。
関連記事
中国最大のSNS「Weibo」活用事例:マツモトキヨシ、ドン・キホーテなど
【独自】「挨拶もろくにできないのか」小売店口コミ★1を100件分析してわかった原因は
コロナ「追い風」に…ナゼ?ホームセンター「カインズ」が好調な3つの理由
ドンキ、PB商品へのダメ出しを募集する「ダメ出しの殿堂」特設サイトをオープン
今回ドン・キホーテが公開した「ダメ出しの殿堂」特設サイトでは、同社が展開するPB(プライベートブランド)商品である「情熱価格」に対するユーザーからのダメ出しを募集しています。
今後はプライベートブランドではなく「ピープルブランド」として、消費者の意見を取り込みながら商品開発に取り組んでいくということです。
対象の商品に対して、「おいしいけど、売上が伸びないんです。」など担当者の赤裸々なコメントが掲載されており、どこに「ダメ出し」してほしいのかが伝えられています。
消費者側は、特設サイト上に設置されている「ダメ出しする」ボタンをクリックし、商品を選択すると、140字で該当商品に対する意見を投稿できます。
また、特設サイト下部の「ここに載っていない商品のご意見はこちら」をクリックすると、そのほかの商品に対する意見も送信できます。
ネガティブな口コミを「商品の改善」に活かす戦略
Web上で商品やサービス、店舗などに対して寄せられる口コミは、全てが高評価なものとは限りません。時にはネガティブな口コミが投稿され、消費行動に悪影響を与えることもあります。
ただし、「批判的な口コミ=企業にとってネガティブ」とは限りません。口コミは消費者が参考にするものであると同時に、企業側が来店者の率直な感想を見られる場でもあります。
商品やサービスに対する批判は、それらをより良くしていくための手がかりでもあるのです。
その上で今回のドン・キホーテの取り組みは、ネガティブな口コミを積極的に募集し、商品開発に役立てようとしているところが画期的だといえるでしょう。
関連記事
批判口コミ=ネガティブとは限らない。低評価な口コミへの3つの対処法を解説
商品のプロモーションとしても成立している
今回の取り組みは、新商品の開発につながるだけではありません。
消費者側が「ダメ出ししたい」と考え、ダメ出しできそうな商品がないか探しているうちに、魅力に気づいて購入するという消費行動が生まれるかもしれません。商品の認知度向上にも役立つ可能性があるといえるのです。
また、自分がダメ出しした商品の改良版が発売されていたら、購入して本当に改善されているのかを試してみたくなるでしょう。
この取り組み自体が、商品開発につながるのみならず、プロモーションとして成立しているのです。
「ダメ出しの殿堂」は、口コミマーケティングの先進事例
口コミを商品開発や店舗経営改善、さらにはプロモーションに活用できている企業は、そう多くはありません。
一方で、消費者からの口コミが商品開発やプロモーションにつながっているという点で、今回のドン・キホーテの取り組みは口コミマーケティングの先進的な事例だといえます。
PB商品や流行に合わせた商品を店内に所狭しと陳列し、独自の世界観を生み出しているドン・キホーテ。マーケティングにおいても独自の施策を生み出し、消費者のニーズを取り込みながら成長を続けています。
<参照>
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】