東京商工リサーチは、2023年1-8月におけるラーメン店の倒産が前年同期比250%増となる28件と、大幅に増加したことを発表しました。前年2022年全体が21件であり、8月までの時点ですでに上回っていることもわかります。
コロナ禍の影響に加え、物価高や人件費の上昇が影響しており、国民食として人気の高いラーメン店が厳しい状況に立たされています。
この記事ではこの問題の背後にある要因と、業界全体の現状について詳しく説明します。
2023年1〜8月のラーメン店倒産は前年同期の3.5倍、コロナ関連が5割超
2023年1-8月の「ラーメン店」の倒産は、前年同期比250%増の28件と急増しています。
8月時点ですでに2022年の年間倒産数(21件)を上回るとともに、2021年の年間倒産数(28件)に並びました。
月平均で3.5件のペースで倒産が続いており、2009年以降の15年間で最多だった2013年の42件をも超える可能性が出てきました。
ラーメン店の倒産の大半はコロナの影響によるものだということで、2023年1-8月のコロナ関連倒産は15件。前年同期の6件から急増していて、ラーメン店の倒産全体の半数以上(構成比53.5%)を占めています。
人出は大幅に回復しているものの、コロナ禍に特別貸付などの融資を受けていた事業者は、その返済に追われます。本当の意味でコロナ禍の影響から抜け出すまでには、まだ時間がかかる見込みです。
小・零細規模のラーメン店が中心 物価高や人件費の上昇が収益に悪影響
ラーメン店の倒産を規模別に見てみると、資本金が「1千万円未満」の店舗が26件(前年同期4件、構成比92.8%)を占めています。
内訳は「個人企業他」が14件(前年同期比1300%増、前年同期1件)、そして「1百万円以上5百万円未満」が10件(前年同期比400%増、前年同期2件)、「1百万円未満」が2件(前年同期0件)です。
従業員数別では、「5人未満」の店舗が25件で、前年同期比525%増加、構成比は89.2%となっています。一方、「5人以上10人未満」(前年同期は3件)、「10人以上20人未満」(前年同期0件)、「20人以上50人未満」(前年同期1件)はそれぞれ1件でした。
ラーメン店の倒産は特に小規模で従業員の少ない店舗に多く、物価高や人件費の上昇が収益に悪影響を及ぼしていることが浮き彫りになっています。
西日本で倒産目立つ、最多は中国地方
地区別で見ると、最も多いのが中国地方の8件(前年同期2件)。次いで、近畿地方で5件(前年同期1件)、関東地方(前年同期4件)と中部地方(前年同期0件)ではそれぞれ4件と報告されています。
都道府県別で見ると、広島が最多の4件(前年同期0件)で、次いで大阪と福岡でそれぞれ3件。東京、京都、島根、山口で各2件の倒産が報告されました。
博多ラーメンの本場である福岡でもラーメン店の倒産が増えており、西日本を中心に倒産が発生している傾向がみられます。
<参照>
東京商工リサーチニュースリリース:「ラーメン屋さん」の倒産が前年同期比3.5倍に急増 食材価格・光熱費高騰で年間最多ペース
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