日本フードサービス協会は8月26日、毎月集計を行っている外食産業市場動向調査の2021年7月度報告を公表しました(日本フードサービス協会:データからみる外食産業)。
本記事では同調査の最新データをグラフ化し、外食市場の動向をわかりやすく解説します。
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外食産業市場動向調査【2021年6月】
外食売上高前年比は102.1%、前年と同水準にとどまる
編集部では外食産業市場動向調査のデータをもとに、2020年7月〜2021年7月の業態別売上高をグラフにまとめました。
緊急事態宣言は沖縄県を除き6月20日で解除され、全国各地でまん延防止等重点措置へと移行しました。
しかし、東京都では急速な感染拡大を背景に7月12日より再び緊急事態宣言が発令され、その後首都圏各地や東海地方、関西地方、東北地方、中部地方、山陽地方でも発令されました。
実施期間は当初予定から延長になり、8月27日現在は、9月12日までの期間が定められています。
こうした中、東京オリンピックが1年遅れで開催されたものの、原則無観客とあり、外食産業市場の大幅な需要回復とまではいかなかったようです。売上高は、前年同月比102.1%と僅かな上昇にとどまっています。
前々年比売上高(コロナ前との比較)は86.3%
以下の表は、売上高の前年同月比(2020年7月との比較)と前々年比(2020年7月との比較)を、全体と業態別に示したものです。
全体の数字を見てみると、コロナ流行以前である前々年同月(2019年7月)と比較した数字は、前年比以上に厳しく、86.3%にとどまっています。
売上高前年比 [単位:%] (2020年7月との比較) |
売上高前々年比 [単位:%] (2019年7月との比較) |
|
全体 |
102.1% | 86.3% |
ファーストフード | 108.6% | 103.9% |
ファミリーレストラン | 93.5% | 71.2% |
パブレストラン/居酒屋 | 61.5% | 30.0% |
ディナーレストラン | 88.3% | 57.8% |
喫茶 | 105.8% | 72.1% |
その他 | 105.3% | 83.7% |
売上高は全体的に下落していますが、唯一ファーストフードだけは前々年同月比103.9%の売上高を記録しています。
新型コロナウイルスの感染拡大により持ち帰り需要が高まっており、ファーストフードは持ち帰り飲食の選択肢として一定の支持を得ていることがうかがえます。
また昨年より早い梅雨明けが「アイスクリーム」の売上も好調であったことが伝えられています。
集計対象である全業態の中では、パブレストラン/居酒屋での落ち込みが大きく、営業時間の短縮や酒類提供停止のダメージを大きく受けていることが読み取れます。2019年比較では3分の1以下にとどまります。
主にアルコールが楽しまれる時間帯での営業をしていたディナーレストランも、営業時間の制限もあり厳しい状況に立たされています。
8月26日時点では新型コロナウイルスの感染拡大が更に続いており、8月27日より全国21都道府県が緊急事態宣言の対象、全国12県がまん延防止等重点措置の対象となります。
これにより、8月の外食産業市場は7月と比較して更に落ち込むことが予想されますが、引き続き持ち帰り需要の高まりにより、ファーストフード業界など一部の業界が恩恵を受けるものと思われます。
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