日本フードサービス協会は7月26日、毎月集計を行っている外食産業市場動向調査の2021年6月度報告を公表しました(日本フードサービス協会:データからみる外食産業)。
本記事では同調査の最新データをグラフ化し、外食市場の動向をわかりやすく解説します。
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外食産業市場動向調査【2021年5月】
外食売上高前年比は100.1%、前年と同水準にとどまる
編集部では外食産業市場動向調査のデータをもとに、2020年6月〜2021年6月の業態別売上高をグラフにまとめました。
4月25日から相次いで発令されていた緊急事態宣言は沖縄県を除いて6月20日に解除されましたが、緊急事態宣言の解除後も7都道府県はまん延防止等重点措置に移行し、酒類提供の制限や営業時間の短縮などの措置が引き続き実施されました。
これにより外食産業の売上高は前年比100.1%となり、前年と同水準にとどまっています。
前年(2020年)の6月は緊急事態宣言は解除されていたものの、都道府県間の移動は自粛が続いており、人流の回復は遅れていました。その時期と同程度だったことから、外食産業の状況は2021年6月も引き続き厳しかったことがうかがえます。
前々年比売上高(コロナ前との比較)は77.4%
前々年同月(2019年6月)との比較ではさらに厳しく、77.4%にとどまっています。
売上高前年比 [単位:%] (2020年6月との比較) |
売上高前々年比 [単位:%] (2019年6月との比較) |
|
全体 |
100.1% | 77.4% |
ファーストフード | 109.1% | 96.8% |
ファミリーレストラン | 88.4% | 64.2% |
パブレストラン/居酒屋 | 41.3% | 15.9% |
ディナーレストラン | 85.1% | 40.6% |
喫茶 | 111.2% | 68.8% |
その他 | 91.7% | 67.3% |
先に述べた通り、緊急事態宣言・まん延防止措置の影響を受け全体的に数値の下落がうかがえます。
特にパブレストラン/居酒屋は前々年比15.9%まで下落しており、酒類提供停止に伴う休業などの煽りを受けてしまっているといえるでしょう。
7月には東京オリンピックが開催されていますが、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の4都県では無観客開催となることが決定しており、外食産業の回復に対する影響はかなり限定的なものとみられます。
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