STORESとは、無料登録によって簡単にネットショップが出店できるサービスです。このサービスを使ってネット上にショップを出店することは、新型コロナウイルス感染症の流行による巣ごもり需要に応え、売上を増加させられる可能性を広げることにつながります。
コロナ禍がネットショッピングにもたらした影響については、総務省統計局の2017年1月から2020年6月までの調査でも明らかで、普及率も利用率も上昇傾向にあり、購買商品も多様化しています。
本記事では、STORESを利用してネットショップを出店する方法、登録することで実際に受けられるメリットとデメリット、および使い方を解説します。
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STORESとは
STORESとは、簡単な操作によってネットショップを開設できるウェブサービスです。
また、ネットショップの開設にとどまらず、ネット予約システムやキャッシュレス決済までサービスの幅は及びます。
無料のネットショップ開設サービス
STORESは「はじめての人もいますぐ、かんたんに」をキャッチコピーとして掲げており、簡単な操作かつ無料でネットショップを出店できます。申し込み者が18歳以上であれば、誰でも始められるのが特徴です。
こうした利便性の高さから、毎月1万ものショップが新たに出店されています。
ショップは有料プランでなくとも複数の商品を販売でき、サイトデザインのカスタマイズ、SNS連携機能や倉庫サービスなどの業務効率化機能も利用可能です。
ネット予約・オンライン決済サービスも
STORESには、商業活動をしている事業者に役立つ機能が備わっています。「STORES 予約」と「STORES 請求書決済」が、その代表的なサービスです。
STORES 予約は、簡単に始められるネット予約システムです。オンライン予約はコロナ禍の世相に沿っているのみならず、ビデオ会議サービスのZoomを利用してのオンラインレッスンやオンライン接客といった拡張性を持ちます。
STORES 請求書決済は、決済端末を不要としたWebページベースのオンラインでの決済手段です。顧客に決済用のWebページへアクセスしてもらうことで、オンラインの手続きによって決済を完了できます。
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STORESに登録するメリット
STORESに実際に登録して出店することで、複数のメリットが生まれます。これらは主に3つの要素としてまとめられ、STORESの魅力にも通じています。
1. さまざまな商品を販売できる
STORESでは、さまざまな種類の商品を販売できます。上記のようなレディースファッションはネットショップの定番ですが、STORESではこれ以外にも様々な種類の商品が取り扱い可能です。
衣類にあわせる雑貨、アクセサリーなども定番で、STORESに商品登録ができます。
さらに、STORESでは食品も商品として陳列できます。このほか、形あるものであれば、家具、海外商品、中古商品などまで取り扱えます。
ほかには、デジタルコンテンツも販売商品として追加できます。著作権的に問題のない音楽や小説や漫画といった内容が対象です。講座やセミナーやライブの電子チケットも販売可能であり、多様な業種の事業者に恩恵のある、STORESの応用性の高さを示しています。
2. 販売促進につながる機能が豊富
STORESには、商品の販売促進につながる機能が豊富にそろっています。メールマガジン、ニュースの作成、クーポンの発行、商品の再入荷通知、InstagramおよびWEARを対象としたSNS連携と、ユーザーの戦略思考に応える内容です。
このうち、Instagramとの販売連携を実施すると、Instagramの画像から3タップで商品詳細ページに遷移ができるようになります。
STORES公式が2018年5月7日から2018年12月24日まで調査したところによれば、Instagram販売連携機能の効率的な運用によって、Instagramからの流入数が平均して40%アップしていました。数字の面からも販売促進が機能していることがわかります。
3. 業務効率化も可能
STORESは、多彩な業務効率化機能の存在もメリットになります。
品番管理や在庫数一括更新といった機能に加え、保管・梱包・発送業務を代行する倉庫サービス、アイテム登録時にInstagramの写真を選択できるInstagram画像連携、納品書PDF出力などがあります。
また、各種の分析機能も備えており、ショップの訪問者数や滞在時間などを確かめるアクセス解析が使えるほか、Google アナリティクスの設定や外部の広告タグの使用も可能です。
STORESに登録するデメリット
STORESにはこれまで解説したようなメリットがありますが、決して良いことばかりではありません。STORESに登録して使用するにあたって生じるデメリットについては、2つのポイントにまとめられます。
自力で集客が必要
STORESを利用する際には、自力での集客が必要です。
公式サイトのショップ事例で一部のショップが紹介されているものの、ほかにショップが集まるプラットフォームのような仕組みは存在しません。
したがって、STORESから自分の店舗を見つけてもらうためには、自らの手で集客のルートを構築しなければなりません。
STORESの機能を活用するのであれば、Instagram販売連携は集客の力になります。
また、Instagramに限らず、ほかのSNSで広報活動に取り組み、ユーザーの認知度を高めて店舗への導線を示すことが重要です。
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フリープランではロゴを非表示にできない
STORESに登録する際には、ふたつあるプランからひとつを選択します。しかし、無料のフリープランを選択した場合、STORESのロゴが強制的に表示され、設定などで消すことができません。
有料のスタンダードプランの場合は、このロゴを非表示にできます。スタンダードプランには、ほかの面でも多くの恩恵があるため、後ほど別項目でふたつのプランの差異について解説します。
STORESの登録方法・手数料
STORESの登録時には手数料は発生しません。また手続きは要求された項目に必要な情報を入力するだけなので、とても簡単です。
STORESの登録の流れについて、順番に見ていきます。
1. 公式サイトからアカウントを作成
STORESへの登録は、公式サイトのトップのヘッダーメニューにある「ネットショップ開設」ページから実施します。続いて上記画像のような登録案内ページへ遷移するので、「まずはアカウント作成」をクリックします。
アカウント作成のための入力画面が表示されます。
すぐに内容が確認できるメールアドレスを入力し、使用するパスワードを設定します。
認証コードが記載されたメールアドレスに送信されるので、指定の欄にコードを入力します。
2. 必要事項を順に入力
次に、必要事項の入力に取り組みます。
まずはショップ名とIDの入力です。画面の説明にもあるとおり、IDはネットショップのURLの一部として組み込まれます。
続いて、事業者情報の入力です。
必要なのは代表者氏名、代表者氏名のフリガナ、代表者の生年月日、事業の実店舗の有無、事業の想定売上、連絡先電話番号です。
事業と書いてあって法人向けの申し込みページではないかと思われるかもしれませんが、次のページで個人や個人事業主を選択できるので、問題なく手続きを進められます。
最後に、運営に関する情報の入力です。
インターネットを利用した通信販売を始めるにあたり、特定商取引法および関連法律に沿った表示が義務づけられています。
ここで記入した内容は、買い物にきた顧客へも表示されます。
ここまでの情報が問題なく入力できていれば、STORESに登録し、ネットショップを出店するための手続きは完了です。
フリープランとスタンダードプラン
STORESの本格的な利用の開始前に、先の項目で触れたふたつの利用プランを解説します。STORESにはふたつの利用プランがあり、無料のフリープランと有料のスタンダードプランに分かれます。
フリープランは無料ではありますが、STORESの多くの機能が使用できます。
スタンダードプランは月額2,178円で、契約した初月は無料のメリットがあります。独自ドメインやアクセス解析といった有料でしか使えない機能も用意されています。
スタンダードプランで取得できるドメインは「https://○○.com」「https://○○.net」「https://○○.shop」のいずれかで、契約時に設定します。既存のドメインの移管はできません。
<参照>STORES:料金プラン
STORESの使い方
STORESの使い方を知るには、管理画面に多数掲載されている公式のスタートガイドが便利です。
ガイドにはスクリーンショットが添付されており、ショップに掲載する写真や紹介文のコツも書かれているため、ショップ運営やインターネットの初心者でも安心です。
アイテム登録
STORESにアイテム、すなわち商品を登録する方法を解説します。メニュー左の「アイテム」をクリックし、続いて右上の「アイテムを作成」をクリックします。アイテム作成の画面が出てくるので、登録したい商品の写真や詳細情報を入力して追加完了です。
写真は中身、パッケージ、梱包、使用が推定されるシーンなど複数の観点から撮影して掲載することで、効果を増します。説明文も商品の魅力を伝えるだけでなく、関連する詳細な情報を記載しておくことで、顧客が持つであろう不明点をなくして購買意欲につなげられます。
ストアデザイン
STORESに出店したネットショップ、ストアはデザインを変更できます。メニュー左の「ストアデザイン」をクリックし、店舗の雰囲気の応じた内容に変更することで、見込み顧客へ的確に雰囲気を伝えられます。
このストアデザインはロゴや背景のレパートリーが特に豊富であり、ネットショップの独自性を表現できます。
ストア設定
ストアの設定を変更するには、メニュー左の「ストア設定」をクリックします。ここでは発送方法や決済方法の設定、メール送信の設定などが可能です。また、ネットショップの公開状態やフリープランとスタンダードプランのプラン変更も可能です。
発送方法の設定は、すべての条件で同じ送料にする一括設定と、地域や手段に合わせて送料を細かく変えられる送料詳細設定があります。
決済方法の設定は、STORESで利用可能な決済方法の中から、自店舗で利用する手段を設定します。
STORESでは、クレジットカード(カード会社の審査あり)、銀行振込、コンビニ決済、翌月後払い、PayPal、キャリア決済、楽天ペイ、代金引換(スタンダードプランのみ)、Amazon Pay(Amazonの審査あり・スタンダードプランのみ)が利用可能です。
STORESで簡単にショップ開設、コロナ禍のネットショッピング人気に便乗
STORESは、無料かつ簡単な手続きで自分あるいは事業のネットショップをオンラインで展開できる、利便性の高いサービスです。
新型コロナウイルス感染症の猛威によってネットショッピングのユーザーと利用ジャンルが増えている中で、STORESは多様な商品を登録でき、初心者でも安心して使え、実店舗のように多額の初期費用を必要としないメリットを備えています。
また、STORESへの出店には集客方法と認知度向上の面での弱さというデメリットがありますが、効果的なSNS戦略と並行することで、オンラインショッピング分野への販路開拓という道が開けていきます。
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