コロナ「第2波」でも自粛すべきでないワケ:正しく警戒し事業存続に向けできることとは?

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2020年7月7日、東京都は新たに106人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表しました。都内で1日あたりの感染者数が100人を超えるのは、これで6日連続となりました。

「第二波の到来か」「緊急事態宣言の再発令か」と取り沙汰される中で、先行きに不安を感じている人も少なくないようです。

しかし、全体の状況を把握するためには、感染者数以外の情報も冷静に判断する必要があります。関連するデータも紐づけて見てみると、また新しい構図が見えてきます。

東京 6日連続で新規感染者100人超え

東京都は7月7日、新型コロナウイルスの新規感染者が106人新たに確認されたと発表しました。新規感染者の数が100人を超えるのはこれで6日連続となります。

5月2日に154人の新規感染者が確認されて以来、7月2日に107人と2か月ぶりに新規感染者が100人を超え、特に7月4日は131人と、100人を大幅に上回りました。

再び緊急事態宣言が発令される可能性も

7月1日、菅義偉官房長官は記者会見にて、東京を中心とした新型コロナウイルスの感染拡大を受け、最悪の場合は再び緊急事態宣言もあり得るという考えを示しました。

症状の有無に関わらず濃厚接触者を積極的に検査していることから、直近の感染者数の増加が緊急事態宣言に当たるとは考えていないとしつつ、感染者の増加スピードが高まれば、 緊急事態宣言を発する可能性もあるとしています。

緊急事態宣言の発令にあたっては、4月と同様、新規感染者数、感染経路不明の割合や医療供給体制の状況等を勘案し、専門家の意見を聞いたうえで総合的に判断するということです。

数値の正しい認識・判断とは

直近の東京を中心とした感染者の増加が報道されたことを受け、第二波の到来を懸念する声なども聞かれており、警戒を強めている人も多いと思います。

しかし、表面的に感染者数だけを見るのではなく、関連するデータも冷静に考察することで、実は必要以上に怖がる必要はないと考えることもできます。

「2か月前に後戻り」ではない 、死者数は減少傾向

Twitter上では、新規感染者数は確かに増加しているものの、検査数が増えている一方で、重症患者数、死者数、入院患者数はそこまで増えていないため、5月の頃に後戻りしたわけではないという意見も上がっています。

新型コロナウイルス 自粛すべきでない理由
▲新型コロナウイルス重症患者数はそこまで増えていない:Twitterより、口コミラボ編集部スクリーンショット

Twitter:イシケンTV - ニュース解説 / 石田健 さん@ishiken_botによる投稿

感染者数に関しては、母数となる検査数も結果を大きく左右するため、確認された感染者の数が、そのまま感染者数の実数として把握できているとは限りません。

無症状や軽症などの感染者がいても、検査を実施して陽性を確認できなければ、感染者として計算することはできません。

感染者数の完全な実数を把握することは不可能に近く、いたずらに検査数を増やすことは偽陽性や偽陰性と診断された人を増やすことになり、更なる医療リソースの圧迫にもつながりかねません。

そのため、感染者数のデータだけで、全体の状況を把握することは難しいといえます。

一方で、新型コロナウイルスによる死者数に関しては、ある程度正確なデータが分かります。

一日における新型コロナウイルスによる死者数のピークは、91人が亡くなった4月22日となっており、その後は全体として減少に向かっています。

さらなる自粛は「経済が持たない」ー都幹部

東京都は、7月1日から新型コロナウイルス感染の「次の波」への警戒を呼びかけるための、新たな指標の試行を開始しました。

全業種に対する休業要請を解除した6月19日までは、具体的な数値基準を示し、週平均20人以上で「東京アラート」、50人以上なら「休業を再要請」としていましたが、新指標ではそのような数値基準が撤廃されています。

小池知事は日々の感染状況より医療提供体制に軸足を置き、全体像をつかむことを重視するとしていますが、都の幹部は「これ以上休業要請をしたら経済が持たないというのが大前提だった」と述べています。

実際、機械的に感染者数が一定数を超えたら休業を要請する、という方法は、感染者が出ておらず、営業自粛を避けたい事業者にとって歓迎できない面もあるでしょう。

一般市民の間でも、感染者数だけではなく、医療体制も含めて判断するのは合理的だという声も聞かれます。

都と国の足並みにはズレも指摘されている

小池都知事は、7月4日の記者会見で不要不急の他県への移動を控えるように呼びかけました。

一方、菅官房長官は7月6日の記者会見で「県をまたいだ移動の自粛を一律に要請する必要があるとは考えていない」と述べており、両者の認識の相違が表面化する形となりました。

菅官房長官は小池知事の自粛要請について「東京都としての判断だろうと思う」と述べており、即座に自粛要請の撤回を求めてはいないものの、引き続き東京都との間で調整を進めて行くと説明しました。

官房長官や都知事から発せられる自粛要請は非常に大きな効果を持っているため、国と東京都と間で自粛要請に対する方針がまとまらなければ、事業者にとって今後の客足の予測も難しい状態が続いてしまいます。

各事業者が取るべき対応とは?

新規感染者数が100人を超える日が続き、世間には不安が広がりつつあります。

しかし、先の休業要請で疲弊した事業者にとって、このタイミングで再び自粛をしてしまえば、そのまま経営危機へとつながりかねません。

そのため、日々移り変わる社会情勢を観察しつつ、可能な範囲で通常通りの営業を続けることが求められるといえます。

過度な自粛は必要ない

東京都は県外への移動を自粛するよう呼びかけていますが、政府はまだ移動自粛を求める段階ではないとしており、なおかつその他の消費行動に関しても特別に自粛を求めている訳ではありません。

そのため、事業者側が過度に自粛をしてしまうことは、事業者自身の体力を削るばかりか地域全体の経済を鈍化させることにもつながります。

事業者としては、可能な限りで通常通りの営業を続け、休業要請で失った営業利益を取り戻すと共に、地域経済の活性化に務めることが重要です。

もちろん、営業を続けるに当たっては適切な感染拡大防止策の徹底が必要です。また、各自治体では事業継続に向けた補助金も提供されている場合があるため、現状どのような支援が受けられるのかを常に把握することも大切です。

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自粛を避けつつ営業を続けるには?

コロナ禍の中で事業者が営業を続けるには、適切な感染拡大防止策の徹底が不可欠です。

店舗では、ソーシャルディスタンスの確保や消毒液の完備、マスクを着用していない来客の入店を断るなど、感染拡大防止を念頭に置いた衛生的な環境を保つことで、自店が感染拡大の場となる最悪の事態を避けられます。

また、実店舗による営業が難しい場合、インターネットを活用してオンラインショップを出店したり、SNSを活用したプロモーションに力を入れることも有益です。

特に、今まで店頭での応対にリソースを割いていた事業者の場合、余ったリソースを用いてインターネット経由の販売やプロモーションを模索することで、アフターコロナにおいても持続可能な経営形態を作り出すことも可能となるでしょう。

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「正しく怖がる」ことの重要性

ここ数日間、東京を中心に感染者数が増加しているのは事実です。

一方で、感染者数だけを見てむやみに怖がる必要はなく、母数となる検査数や医療体制など、関連するデータも見たうえで冷静に状況を判断することが重要です。

変化していく状況に適切に対応するには、表面的な情報に左右されるのではなく、関連する必要な情報に対してアンテナを高く広く張り、総合的に判断して備えることが欠かせません。

またそれらの情報を踏まえ、自社でどのような感染予防対策を行えばいいのか、それをどのように顧客にPRすれば安心して利用してもらえるのかを検討することが大切です。

これまでの休業要請や客足の戻りの鈍化による経営状況の悪化を支援する政府や民間の取り組みは様々ありますが、あくまで一時的な支援であり継続した事業存続を行うためには自社での売上確保が重要となります。

テイクアウトデリバリーなど新たな事業スタイルへの変換も、今後ウィズコロナアフターコロナの時代において事業が取り組むべき課題と言えるでしょう。

<参照資料>

NHK:東京都 新たに106人感染確認 100人以上は6日連続 新型コロナ

ロイター:感染スピード高まれば、最悪の場合緊急事態宣言の可能性=菅官房長官

東京大学保健センター:検査

毎日新聞:他県への移動 都は「自粛を」 国は「必要ない」 また足並みに乱れ

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