ペットショップのポイントカード制度には、他の業種とは少し違った戦略が必要になります。
この記事では、ペットショップでのポイントカードの実例を紹介しながら、導入にあたって必要な戦略や考え方についてまとめていきます。
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ペットショップのポイントカード導入例
各ペットショップは、それぞれに特色のあるポイントカード制度を採用しています。ここでは、各店舗の導入例を紹介します。1. ペットの専門店コジマ
関東圏を中心にペットショップを展開する「コジマ」では、自社店舗でのみ使えるポイントカードを導入しています。自社ECサイトでの買い物ではPontaポイントが使えるなど、一部では共通ポイントの導入もしています。買い物だけでなくトリミングやペットホテルの利用でもポイントが貯まるようになっており、付与率は基本的に100円につき1ポイントです。
大きな特徴はランク制度で、年に2回(4月1日と10月1日)の更新日に集計される「直近半年での購入総額」によってランクが決まります。ランクが高ければ高いほど、ポイントカードを利用した時の付与ポイントが多くなります。
たとえば半年間の利用額が税込20,000円以上だった場合はシルバー会員となり、いつでもポイントが2倍になります。公式サイト:ペットの専門店コジマ ポイントカード会員募集(https://pets-kojima.com/anshin/pointcard/)
2. ペットワールドアミーゴ
東京に本社を置き、日本全国に幅広く店舗を展開している「ペットワールドアミーゴ」でも、自社専用のポイントカードを取り入れています。エリアにより東日本カードと西日本カードに分けられており、それぞれのエリアの店舗で使えます。ポイントアップデーを数多く設定し(毎月3日、13日、23日、第3日曜日、11日、22日はポイントが3倍)、来店動機に繋げている点が特徴です。
また西日本カードにはランク制度もあり、月ごとの買い物総額によってランクがアップします。ランクが高い会員にはより多くのポイントが付与されます。公式サイト:ペットワールドアミーゴ 西日本カードについて(https://amigo-pet.co.jp/member/card_green.html)
3. ペットショップwith
石川県で展開するペットショップチェーン「with」で導入されているポイントカードは、決済手段や利用するサービスに応じてポイントが変わるポイント付与制度が大きな特徴です。現金での決済では商品購入税込み110円につき2ポイントが付与されるのに対し、クレジットカードや電子マネーの決済では税込220円につき2ポイントが付与されます。
同じ現金でも、トリミングやホテルサービスなどの利用の場合は税込220円につき2ポイントが付与されます。
また、会員になることで会員限定のセールやイベントなどの情報が届くようになります。
公式サイト:ペットショップwith ポイントカードサービスのご案内(http://pet-with.com/user_data/point.php)
ペットショップのポイントカード事情
以上の事例をふまえ、ポイントカードの形式と、ペットショップで取り入れられているポイントカードの傾向について説明します。
ポイントカードの形式は2種類に大別される
ポイントカードには、大きく分けて2種類があります。
ひとつは複数の店舗や業種をまたいで使える共通ポイントカードです。
加盟店であればどこでもポイントが貯められて、使うこともできるものです。Tカードなどがこれに当たります。
普段からポイントを貯めている人がどの店舗に行くか迷ったときには、ポイントが貯まるポイント加盟店を選ぶ可能性が高いと考えられ、ポイントをきっかけにした集客につなげられます。共通ポイントが持つブランド力を借りられ、運営会社から会員データなどを提供してもらえることもメリットです。
もうひとつは、自社でのみ使えるポイントカードです。
こちらは自店舗や系列店しか使えないオリジナルのポイント制度です。自店の顧客ニーズに合わせて特典内容等を柔軟に設計できるため、リピーターの来店促進につなげやすくなります。
また顧客の情報を自社で把握できるようになるため、顧客の囲い込みができることも強みです。
自社ポイントを活用するペットショップ
ペットショップには、自社のポイントカードを活用している店が多くあります。
前述のペットの専門店コジマや、下記のワンラブなどのペット専門チェーン店では、自社でのみ使えるポイントカードが導入されています。
ペットショップのように提供しているサービスに独自性が強く、日常的な利用がそれほど見込めない業種では、独自のポイント制度で顧客の囲い込みをするケースが多い傾向にあります。ペットショップはその例の1つです。
公式サイト:ワンラブポイントカード(https://www.pet-onelove.com/pointcard/)
ペットショップがポイントカードを活用する際におさえておきたいこと
ペットショップは、ペットを購入した顧客と長く付き合っていくことになります。ひとりでも多くの顧客にリピート来店してもらうために、ポイントカードサービスを導入する際の大切な要素を3点紹介します。
1. ランク制度をつけ、顧客を囲い込む
ポイントカードにランク制度をつけることで、消費単価が高く、より企業に共感している優良顧客にリピートされやすくなります。
「2割の優良顧客が売り上げの80%をつくる」というパレートの法則が知られているとおり、優良顧客の獲得と維持は売り上げを伸ばすために非常に重要です。
また優良顧客の口コミによる宣伝効果も無視できない点です。企業に共感しているロイヤリティの高い消費者は、友人や家族に自分の好きなブランドや商品を勧めるようになり、新規顧客の獲得のプロモーションを担ってくれます。
さらにランク制度を導入し、優良顧客になればなるほど特典が付与されるしくみにすると、顧客のリピーター化につながります。
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2. 顧客の登録情報などを用いて適切な情報提供につなげる
自社ポイントカードを通じて顧客情報を把握、管理できることも利点です。
セールやキャンペーンなどのお得な情報を顧客に提供できるだけでなく、ポイントカードで顧客の情報と購買情報を参照し、適切に活用できれば、より多くのマーケティング戦略を立てられるようになります。
たとえば、年齢層や時期による売れ筋商品の違いや、特定の属性の顧客が好んで選ぶ商品などの情報がわかれば、商品レイアウトの変更やセット販売など、販売方法の工夫につながります。
3. 付与ポイントが増える日をつくり、顧客の定着を狙う
来店動機として、付与するポイントを増やす日を設けることも重要です。
定期的なポイントアップデーがあれば、その日に合わせて来店するリピート顧客を増やしやすくなります。
また、来店が少ない傾向がある日をポイントアップデーに設定しておくことで、売り上げの安定につなげることもできます。
ペットショップでポイントカードを導入する際はランク制度でリピーター獲得へ
1人の顧客の来店頻度がそれほど高くないペットショップのような業態では、ポイントカードによる顧客の囲い込みが有効です。ランク制度を導入したりポイントアップデーを設けたりといった、リピーターを増やす試みが売り上げの確保につながります。
自社の強みを理解し、顧客の需要をふまえたオリジナリティのあるポイントサービスを設計することが必要です。
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