多くの温泉施設ではポイントカード制度を導入しており、それぞれが特典やキャンペーンにおいて、独自のサービスを提供しています。
ポイントカードは、温泉施設での客単価アップや、リピーター獲得のための戦術でもあります。
この記事では、温泉施設での実際のポイントカード導入事例をあげながら、ポイントカード導入のコツやメリットを紹介します。
温泉でのポイントカード導入事例3選
温泉でのポイントカード導入事例においては、それぞれの制度や発行料、特典などに違った点が見られます。
ここでは、温泉施設における実際の導入事例を3つ紹介します。
関連記事
人気の温泉地ランキング2021
1. ぬくい温泉
岐阜県本巣市の温泉・宿泊総合施設である「ぬくい温泉」では、100円につき1ポイントが貯まるポイントカードを発行しています。利用時にフロントにて100円でポイントカードを発行でき、その日から使えます。
ポイントはドリンクの交換券や入浴回数券、ホテルで使える宿泊ペア券などの関連施設内で利用できるもののほか、米などにも交換ができます。
ぬくい温泉の特徴的な点として、温泉施設の利用料金だけでなくお土産屋や自動販売機の利用でもポイントがつくようになっていることがあります。
毎月5のつく日と20日、30日を「ぬくいの日」としてポイントが2倍になるシステムがあるだけでなく、誕生日に会員が施設を利用すれば入浴券をもらえるキャンペーンなどもあり、会員がカードを利用する動機付けを複数用意していることも特徴です。
2. 天然温泉きぬの湯
茨城県常総市の天然温泉「きぬの湯」では、ポイントカード機能が付帯したメンバーズカードを導入しています。
メンバーズカードとしての役割があるため入会金は1,000円と高めですが、入浴料や施設利用料が割引になり、ガラポン抽選会といった会員限定のイベントに参加できるなどの優待が受けられます。
また、ポイントカードとして100円の利用につき1ポイントのポイントカード機能もついています。ポイントは施設内のフードや無料入浴券、貸切施設の無料延長券、酒やギフトセットなどに交換できます。
3. つむぎの湯
山梨県市川三郷町の日帰り温泉「つむぎの湯」では、スタンプ式のポイントカードが使われています。
特徴として利用金額ではなく1回の利用ごとにポイントがつくことと、併設施設での買い物にてレジ袋不使用でエコポイントが1ポイント(1人につき1日1回のみ)つくことです。
また誕生月に利用したり、毎月5のつく日の利用することでも追加ポイントがつくようになっています。温泉以外の利用でもポイントが付くため、比較的ポイントが貯まりやすいといえます。
ポイントが30ポイント貯まると、無料入浴券もしくは粗品のプレゼントがあります。
事例から見るポイントカードで集客力を上げる3つのコツ
上で見てきた事例から、温泉施設のポイントカード導入における特徴が見えてきます。
ここでは、温泉でのポイントカード導入に関して気をつけるべきコツについて解説します。
関連記事
日帰り温泉施設の集客術
1. 通常ポイントの他にキャンペーンを開催する
ポイントカードのシステムを設計するにあたっては、通常のポイントが貯まるシステムだけでなく、ポイント2倍デーなどの定期的にポイントが多くもらえる日を設けたり、ポイントカードを持っていることで受けられるサービスをつくったりするなど、追加でのキャンペーンを併用することが有効的です。
ただポイントを貯めるよりも、ポイントを貯める楽しみを感じさせる仕組みや、ポイントカードの利用にお得感を持たせる取り組みが、顧客が施設を利用する動機につながります。
2. ポイント数に応じた特典で選択の自由度を高める
特典を得るために必要なポイントがあまりに大きいと、利用頻度が少ない顧客にとってはハードルが高く、ポイントを使えるようになるまで施設を利用することが現実的ではありません。そうなるとポイントカードとしての意味が薄れてしまいます。
逆に小額の利用で手に入る、ドリンク50円引きなどのサービスではお得感が少なく、多くの金額を消費するリピーターにとっての利点が少なくなります。
それぞれ利用頻度の違う利用客に対して訴求するような、大小さまざまなポイント特典が必要です。
3. 入浴以外の方法でもポイントが貯まるようにする
温泉には入浴施設以外にも併設している売店やフードコーナー、土産物屋などの施設があります。またマッサージなどのサービスを提供している場合もあります。
それらの温泉以外の併設施設やサービスでもポイントが貯まる仕組みにすることで、利用客にとっては消費意欲につながり、温泉に入るついでに買い物もしてもらえて、客単価のアップへとつながります。
ポイントカード導入のメリット
温泉でのポイントカード導入には、さまざまなメリットがあります。
ここでは、温泉施設がポイントカードを導入することによって得られるメリットについて解説します。
1. 顧客の囲い込みにつながる
ポイントカードによって繰り返し来店する動機を作ることで、リピーターとして顧客を囲い込むことにつながります。
顧客にとっては、ポイントカードでポイントを貯めることが利用する一つの動機となり、ポイントカードによってつなぎ止め、再度の利用を促す効果があります。
しかし、ポイントカード自体は競合の施設でも導入している可能性が高いため、ポイントで得られる特典の内容などで差別化を図る必要があります。
2. 優良顧客を育成し再来店の促進ができる
リピーターとして顧客をつかみ、顧客の利用状況を把握することができれば、今度はその顧客を優良顧客として接することが可能になります。
ポイントカードの利用が多い顧客に対してより付加価値の高いサービスを提供し満足度を高めることで、優良顧客としてリピート率も上がります。
また、その優良顧客の口コミによって新規顧客への呼び込みとなるなど、副次的な効果も期待できます。
3. 客単価の向上につながる
ポイントカードがあることにより、顧客がより多くの消費を行う動機となります。
ポイント2倍デーの時にあわせて温泉の利用や買い物をしたり、「もう少しで欲しいものと交換できるポイントに達するから」とついでの消費をしたりと、客単価の向上へ期待ができます。
集客を促すきっかけをポイントカードにすることで直接的な割引を行わず、客単価に影響せずに顧客にお得感を感じさせることができるともいえます。
温泉施設の客単価アップやリピーター増加につながるポイントカード
温泉施設でのポイントカード導入は顧客の利用動機を増やし、客単価のアップやリピーターの増加につながるなどメリットがたくさんあります。
新規顧客の獲得には広告やSNS運用などコストがかかりますが、ポイントシステムを理由にリピーターを確保できれば、店舗や施設が集客にかけるコストを軽減できる可能性があります。
旅行客の利用が多い温泉施設でも、リピーターの獲得は非常に重要です。ポイントカードの活用は顧客の囲い込みにに有効であることが事例から見えてきます。
すでにさまざまな温泉施設でポイントカードが導入されており、新しくポイント制度を導入するためには他にはない魅力的な特典など、差別化が必要です。自社の強みに合わせたポイントカードのシステムを考えることが求められています。
口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年11月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年11月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→写真・PDFからメニュー名を文字起こしする機能が実装 ほか【2024年11月版 Googleマップ・MEOまとめ】