三越伊勢丹ホールディングスが2月2日に発表した2021年4月〜12月期の連結決算によれば、純損益が9億2300万円の黒字(前年同期は347億5900万円の赤字)に転換したといいます。
三越伊勢丹ホールディングスは銀座三越や伊勢丹などの百貨店業をはじめ、クレジット、不動産事業なども展開しています。百貨店などは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う時短営業や来店人数の制限などが特に営業への影響を与えていましたが、昨年9月に緊急事態宣言が解除されたことで、人々の外出機会が増加し、さらに冬にかけて冬物衣料や歳暮などが消費回復の勢いを加速させたといいます。
本記事では、発表された四半期報告書に基づいて解説します。
営業利益は30億円の黒字、宣言解除受け
2021年は続く新型コロナウイルス感染症の感染拡大により経済活動の制限が繰り返されていたが、同年10月には感染者数の大幅な減少と緊急事態宣言の解除を受け、百貨店の客足が回復していったことが今回の黒字転換への契機となったと報告されています。
四半期報告書によれば、結果として、売上高は3146億円、営業利益は30億円(前年度は148億円の赤字)となり、黒字回復となりました。
百貨店業はクリスマスや年末の消費意欲、ショッピングアプリの利便性向上が売上につながる
店舗においては、昨年10月以降の感染者数の大幅な減少に伴う客足の回復が追い風となりました。加えて、クリスマスや年末に向けた消費意欲の高まりを受けてラグジュアリーブランドや宝飾品等の高付加価値商品が引き続き好調に推移したことや、おせちやクリスマスケーキの受注が2年連続で伸長していたことも要因と考えられています。
また、リアル店舗だけでなく、コロナ禍におけるデジタル改革にも力を入れています。独自の「三越伊勢丹リモートショッピングアプリ」では、リアル店舗のようなショッピング体験をオンライン上で提供するも、顧客の利便性向上へと貢献しています。
また、定期食品宅配の「I SETAN DOOR」は、既存顧客向けにシーズンMDの提案を強化したことで、堅調に推移したという結果になったといいます。
コロナ禍の百貨店、リアルとデジタルの融合で顧客体験価値向上
三越伊勢丹は、黒字回復の要因として新型コロナウイルス感染症の一時的な収束や冬の消費意欲の高まりが追い風となったことに加え、独自のショッピングアプリによるコロナ禍に対応した販促方法の活用も影響を与えました。
コロナ禍における集客の成功には、リアル店舗の良さとデジタルツールの良さを掛け合わせ、顧客体験価値の向上をはかることが1つの鍵となりそうです。
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<参照>
株式会社三越伊勢丹ホールディングス:四半期報告書-第14期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)