新型コロナウイルスの流行拡大により、メイクアップ化粧品の購買体験にも変化が起こっています。顧客の衛生に対する意識が高まっていることを受け、AI技術を活用した「非接触」型で商品を体験できるサービスが続々登場しています。
こうした中で注目が集まる“メイクのデジタル化”事例として、本記事では大手化粧品ブランド「KATE」や「コーセー」の2つの事例を紹介します。
KATE×AI技術:顔印象分析をもとにアイシャドウをカスタマイズ
KATEがAI技術を活用した「KATE iCON BOX」が、9月8日よりマツモトキヨシmatsukiyo LAB 相模大野ステーションスクエア店にて期間限定で展開されています。店頭でテスターを試さずとも、自分の顔立ちや肌の色味にあったパーソナライズされた化粧品を提案することで、新しいメイク体験を顧客に提供します。
「KATE iCON BOX」ではAI技術と独自の顔認証分析をもとに「顔印象分析」を通じて顧客に最適な4色を提案します。商品は自動販売機のような機械を通じて受け取ることができます。
「KATE iCON BOX」ではアイシャドーの提案のほかメイク方法も提案します。メイクの仕上がりをバーチャルで確認したり、自分で好みの色をカスタマイズしたりすることも可能です。
色のカスタマイズから商品の受け取りまでの一連の流れを非接触で提供していることも特徴的です。店員による接客ではなく、カメラで顔をスキャンするだけで簡単に自分に似合うアイシャドウを理解することができます。
分析結果とオリジナルパレットの画像はスマホなどに保存し、SNSなどでシェアすることもできるため、同ブランドに対する口コミによる知名度の向上も期待できるでしょう。
KATEは以前にもAR機能を活用したデジタルテスター「TESTER PLAY」を導入しており、メイク体験のデジタル化に注力しています。
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コーセー×AI技術:スマホで手軽にパーソナルカラー診断
コーセーが展開する化粧品ブランド「ヴィセ」ではスマホで簡単に自身のパーソナルカラーを診断できるサービス「パソカラ」のアップデート版を9月10日から12月までの期間限定で展開します。アップデート版では今回は「大人顔」「子ども顔」などを判断する「顔立ちタイプ診断」が追加されました。
コーセーでは2019年1月にAIを活用したパーソナルカラー判定サービスを導入しており、同社の調査では現在まで累計330万人以上が体験しているということです。
「パソカラ」ではスマホでアップロードされた写真をもとに顔のパーツやフェイスラインなどをAIが解析し、その顧客に合ったパーソナルカラータイプが表示されます。
コーセーではパーソナルカラータイプと顔立ちタイプ診断にもとづいてヴィセのアイテムを提案し、よりパーソナライズされたメイク体験の提供とブランドの価値向上を図ります。
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コロナ禍での顧客ニーズを満たすデジタルコンテンツ
新型コロナウイルスの影響で、店頭で直接商品を試したり店員と接触したりすることに抵抗がある顧客も少なくありません。一方でメイクアップ化粧品のような分野では、商品のスペックだけで購入判断することが難しいこともまた事実です。こうした状況の中で、今回紹介したようなデジタルコンテンツは、顧客の商品理解に対するニーズを満たすことができます。商品理解のためのデジタルコンテンツの拡充は、化粧品ブランドだけでなくさまざまな分野で、消費の後押しとして機能するでしょう。
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