マッサージ店必見!接客やサービス提供に活かせる行動経済学の理論と効果7選

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顧客がマッサージ店を選ぶ際には、施術者の技術だけでなくさまざまな要素を検討材料にしています。新規顧客やリピーターを獲得するには、技術以外にもいかに顧客に寄り添えるかや、顧客との関係性の構築が必要不可欠です。

顧客との関係性構築の際、行動経済学の理論を意識することは大切です。行動経済学は顧客の満足度を高め、店舗にとって望ましい選択をしてもらうヒントとなるからです。

本記事では行動経済学の理論の中でも、マッサージ店に活かせるものを7つ解説します。

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マッサージ店に活かせる行動経済学の理論7選

以下の理論のうち、現在店舗で取り入れていない観点があれば、接客やメニューに反映することで顧客満足度が向上することが考えられます。

顧客からの評価が高まり、なおかつその評価が外部からわかるように公開されていれば、集客力の向上や改善が期待できるでしょう。

1. ナッジ理論

ナッジ理論とは、強制することなく顧客に決定権を持たせながら、顧客に気づかせることなく施術者の望ましい選択肢に誘導する行為を指します。

例えばマッサージ店で2つのコースを顧客に選んでもらう際に、体の不調を改善するために、良いコースを提案しながらも、顧客に決定権を委ね選択してもらうことが挙げられます。

マッサージ店では、施術者の提案が絶対であるというような関係性は好ましくありません。

顧客の体の状態を理解し、それに寄り添って提案や施術をすることで、顧客の理解を得るとともに、相手の立場になって施術内容を強制しない関係性が望ましいといえるでしょう

2. 利用可能性ヒューリスティック

人間は意思決定の際に無意識に利用可能性ヒュリースティックというプロセスを経ています。これは意思決定にあたり情報を収集する際に、無意識的に入手しやすい情報や覚えやすい情報に頼って意思決定をすることを指します。

人は直感的に意思決定しようとするため、情報収集などの努力をせずに少ない情報で判断しようとしてしまいます。

具体的には、自身が体験したことや周囲に起こったこと、インパクトのあること、具体性のあるものを元に判断します。

例えばマッサージ店では、過去に別の店舗で受けた施術の結果、体の不調が改善しなかったり改悪してしまったりといった経験から、同じ方法では症状が改善しないと思っている人もいます。そういった人に同じ方法でマッサージをしようとすると、顧客からの不評につながりかねません。

こういった場合には顧客のヒアリングを確実に実施し、施術への理解を得ることが重要です。

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3. 現状維持バイアス

人間の心理には、知らないものを受け入れず現状維持したいという作用がはたらくことがあります。これが現状維持バイアスです。

マッサージ店においては、従来の施術から内容を変えたりこれまで通っていた店舗とは別の店舗に変えたりする際に、この現状維持バイアスが働きます。バイアスにより、顧客は現在の施術や店舗ではない未知のものを受け入れることに抵抗を感じます。

こういった現状維持バイアスによる顧客の抵抗感や不満を前提に考えれば、マッサージやではむやみやたらと新たな施術を提案しないよう気を付けるべきでしょう。

そうはいっても新しいメニューの開発で新規顧客層を開拓したり、当たらな収益源を確保することは大切です。その場合はキャンペーンで割引になるなど何か理由を与えることで、既存顧客にも試してもらえる可能性が高まります。

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4. アンカリング効果

アンカリング効果とは、最初に提示された内容や金額が基準となり、後から提示される情報を判断することを指します。

アンカリングという言葉は、船が錨をおろす(アンカリングする)とそこから動けなくなることが由来です。マッサージ店においては施術内容の提示の際、このアンカリング効果が作用することを意識すると良いでしょう。

最初に顧客の予算や利用したいコースを聞いたり見積もったりしたうえで、それよりも少し上位のコースを案内すれば、顧客は無意識にそのコースを基準として比較検討をします。その結果、基準となる内容よりも下位のコースでは不満に感じ、顧客が来店当初想定していたよりも高額のコースを選択することが期待できます。

先に示された内容に思考を寄せる具体例にはほかにもあります。「不安な点はありますか?」と聞くと不安なことが、逆に「安心な点はありますか?」と聞くと安心なことが浮かぶこともアンカリング効果です。たとえばマッサージ後に「ほかに不調な部分はありますか?」と聞くよりも、「どのあたりが改善しましたか?」と聞くことで顧客の意識も変わります。

アンカリング効果とは?意味やマーケティングへの活用事例を業種別に紹介

たとえば2万円の予算で掃除機の購入を考えていたときに、元値が4万円の掃除機が在庫処分のため2万8,000円で売られていたら予算をオーバーしているのにもかかわらず購入を検討してしまうことなどが挙げられます。 この場合、元値の4万円が基準となるため顧客にお得感を感じさせます。


5. フレーミング効果

フレーミング効果とは、同じことでも表現の枠組みを変えることで情報の受け取り手の印象が大きく変わることを指します。相手に与える印象を変えることができれば、相手の選択にも影響を与えることにつながります。

よく用いられるのが単位です。例えば、1000mg配合といわれる場合と、1g配合といわれる場合では、実際の配合量は変わらないにもかかわらず、前者の方が多く配合されているような印象を受けます。

マッサージ店でもオプションのサービスを紹介する際には、顧客の受け止め方が変わることを理解して、説明や提案の表現の細部まで気をつけなければなりません。

たとえばマッサージのプランを「眼精疲労集中ケアコース、パソコン仕事の方に」「むくみ解消コース、大事な日の前に」と名付ければ、前者は目を使う仕事をする人に、後者は体形を整えて外出したいと考える人に訴求できるでしょう。

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6. 極端回避性

極端性回避とは、極端に数字が大きいものや、逆に極端に数字が小さいものを避けようとする心理です。これにより3つの選択費が提示されているとき、人は真ん中の選択肢を選びやすいとされています。

マッサージ店では時間によってメニュー設定がなされている店舗が多いです。メニュー設定をする際には、最も売りたいメニューの前後に「松竹梅」でいうところの「松」と「梅」を用意していくと、客単性回避により真ん中のメニューが選ばれやすくなるため効果的だといえます。

例えば最も売りたいメニューが「60分10,000円」のメニューであれば、「30分6,000円」「120分9,000円」とその前後にメニューを設定します。

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7. 選択のパラドックス

選択のパラドックスとは、選択肢が多いほど満足感を得られる一方で、選択する行為そのものにストレスを感じてしまうために、最終的に選択への満足度が低下する現象を指します。

現在多くの商品サービスがあふれており、その情報もテレビや新聞、インターネットなどあらゆる場所にあふれています。そういった情報を通して選択する際に、その選択肢を選ぶ理由についても考える人が多くみられます。

マッサージ店においては、メニューを増やすことで顧客に対して適切な施術が実施できるからと、多くのメニューを用意している店舗もあるかもしれません。

しかし顧客は、自身の不調に関係するメニューのみ選択肢として考えているのも事実です。メニューが多い場合には、顧客の選択するメニューをみながらメニュー数を減らすことも検討する必要があります。

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マッサージ店の利用を行動経済学で読み解く

マッサージ店を運営するにあたって必要なのは、施術の技術のみではありません。マッサージ店の顧客とのかかわりの中で、メニューの選択時、施術の印象を尋ねる時、新しいメニューを開発し既存顧客に勧めるときなど、各段階で注意すべき心理があります。

顧客の意思決定の裏側にある思考や心理的作用を知ることで、顧客にとってストレスのないサービスの利用が実現します。サービスの質も確保できれば、顧客満足度も上昇しリピーターとなってくれることが期待できます。

店舗へのポジティブな感想や評価を、たとえば口コミ投稿やSNSでの情報拡散につなげることができれば、新規顧客の獲得にもつながるでしょう。


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