ホテルのマスク事情|コロナショックを乗り切る対応事例と対策紹介

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新型コロナウイルスの感染予防のため、ホテルでもマスクの着用が当たり前となっています。

ホテルでは医療崩壊を防ぐ政府または各都道府県の施策として、大手ビジネスホテルチェーンを中心に軽症患者の受け入れを進めています。

この記事では、大手ホテルでの受け入れ体制や共通して行われている対策と中小規模のホテルが進めている独自の取り組みについて紹介します。

ホテル業界のマスク事情の変遷

新型コロナウイルス拡大に伴い、マスク着用に対する人々の意識の変化が起きています。はじめに、コロナウイルス対策の概要と新たな取り組みについて紹介します。

コロナ前のマスク事情

保険相談サービスを提供するWizleapが2020年1月29日、接客業従事者1,029人を対象に実施したアンケートによると、マスク着用が禁止されている接客業は実に32.8%にも上っていたことが分かりました。

従業員がマスクをしていることにより、表情が見えづらく不快に感じるという顧客への配慮から、新型コロナウイルスが世界規模に拡大する以前は、一部の企業ではマスク着用が禁止されていた背景があります。

しかしコロナウイルスの国内感染拡大や政府の要請により、マスク着用を徹底する動きが急速に広まりました。

帰国者・軽症患者の受け入れ開始

医療崩壊を防ぎ、感染者の増加に伴う病床数不足の軽減のため、民間の宿泊施設を活用して軽症患者を受け入れる動きが進んでいます。

楽天の会長兼社長を務める三木谷浩史氏は、4月11日自身のツイッターにて行政・自治体専用の療養用宿泊施設として楽天トラベルを通じ837施設、11万1,175室を確保したことを明かしました。

また三木谷氏は、自身が保有する大阪市内のホテルザ・パークフロントホテル」598室全室の無償提供を大阪府の吉村知事に提案しました。

この提案には世間から称賛の声が上がった一方、ホテル業界からは倒産を後押ししかねないとして、非難の声が高まっています。

加えて中小規模のホテルでは、一棟まるごと軽症患者受け入れ施設として提供することが直近の経営を救う反面、コロナ収束後の風評被害につながるのではないかという懸念の声が上がっています。

そのため、医療従事者向けに格安プランを独自に提供する動きもあります。

ホテルがマスク販売開始

経営が厳しいホテル業界では、業績回復を目指しマスク販売を行う取り組みが広がりを見せています。

北海道札幌市で営業するセンチュリーロイヤルホテルでは、新型コロナウイルス拡大によるマスク不足を補うため、高級Yシャツを手がけるシャツメーカーと協力し、職人が一つひとつ手作りした洗って使える布マスクを販売しました。

形状安定素材を使ったフィット感が顧客から高評を得たため、グループホテルのセンチュリーマリーナ函館、釧路センチュリーキャッスルホテルのフロントでも販売が開始されています。

ホテルのマスク対応:軽症患者の受け入れ

軽症患者などの受け入れを行う宿泊施設の担当者は手袋、サージカルマスク、目の防護具を着用し、 宿泊者との接近を避けて対応します。

また宿泊者にはマスクの着用が徹底されます。

大手ホテルチェーンでの対応

アパホテル、東横イン、スーパーホテルなど主要ビジネスホテルチェーンは、厚生労働省や各自治体からの要請に応じ、新型コロナウイルスの無症状者や軽症患者、海外から帰国し、PCR検査の結果を待つ者のための施設として部屋提供を行っています。

衛生管理を徹底するために、専門家の管理のもと一棟借り上げ方式での運用のため、一般宿泊者と軽症患者などの宿泊を同時に受け入れることはありません。

ホテルチェーンのホームページにて受け入れを行うホテルの所在地と期間についての最新情報が確認できます。

また貸し出し対象外のホテルでは、従業員のマスク着用の義務化や消毒液を使用した清拭消毒の推進など、積極的に新型コロナウイルスの感染予防に努めています。

チェーン以外の民間ホテルでの対応

新型コロナウイルス軽症患者等の受け入れにあたる宿泊施設は大手ホテルチェーンに留まらず、民間施設でも受け入れの動きが進んでいます。

成田ゲートウェイホテルでは、千葉県の要請に基づき、新型コロナウイルス患者の一時的な宿泊施設としてホテル全館を貸し出しています。

ホテルでは近隣病院の医師と看護師が毎日健康観察を行い、運営する県職員が防護服を着るべき区域を設定するなど、感染防止に努めています。

また京都平安ホテルは、4月13日より当面の間臨時休館していますが、休館前には、ホテル従業員はマスクを着用して宿泊者へのサービスに従事していました。

さらに品川プリンスホテルでは新たな衛生・消毒基準「Prince Safety Commitment(プリンス セーフティー コミットメント)」を策定、営業を再開しています。

他の都道府県でも同様の動きがみられ、大手ビジネスホテルチェーンだけでなくシティホテルなどを中心に受け入れが進んでおり、このような民間の対応宿泊施設一覧は各都道府県のホームページにて公開されています。

ホテルのマスク対応:一般宿泊者向け

軽症患者等の受け入れにはあたらず、一般宿泊者向けに新型コロナウイルス対策を徹底し、通常営業を続けているホテルもあります。

ここでは2つのホテルを例に、多くのホテルで行われる対策について紹介します。

帝国ホテル

帝国ホテルでは、新型コロナウイルス感染予防のため、館内の消毒、アルコール消毒液の設置やサウナやプールといった一部施設の提供を中止する対応を行っています。

従業員に対しては全員マスク着用を徹底し、出勤時の体調チェックにより発熱や体調不良者が勤務にあたることのないように対策をしています。

また不要不急の外出を控え、時差出勤を活用することで他者との接触頻度を下げるよう指導しています。

宿泊者に対して検温の実施、30分毎の定期消毒、ホテルショップやエレベーターの人数制限、アルコール消毒への協力や体調不良時の申し出をするように理解を求めています。

この他、各部屋は利用後3日間を空けてから消毒をしたうえで別の宿泊者に提供するなど、感染予防のために徹底的な対策が行われています。

ロッテシティホテル錦糸町

ロッテシティホテル錦糸町では、新型コロナウイルス感染予防および拡散防止のため、アルコール除菌の実施、空間除菌剤や消毒液の設置を全館で行い、従業員に対してはマスクの着用を促しています。

館内の施設では、ゲストラウンジの利用が中止となっているほか、衛生面を考慮して朝食の提供形式がビュッフェ形式からプレート形式へと変更になっています。

宿泊者に対しての案内はホームページ上で随時更新されています。

ホテル業界共通のマスク対応

保険相談サービスを提供するWizleapが2020年1月29日、インターネット上で1,022人を対象に実施したアンケートによると、接客業に従事する人がマスクをしていることに対して賛成している意見が73.09%を占めました。

多くのホテルで共通する取り組みとして、従業員全員がマスクを着用して業務にあたっています。

また宿泊者に対して入館時や食事の際のアルコール消毒に協力するよう依頼をする事例もあります。

政府や自治体の方針の変更などにより求められる対策は日々変化しており、宿泊者やホテル施設の利用客が重視している最新のガイドラインに沿った運営を徹底することが求められます

さらに宿泊者と従業員の全員が安全に過ごせるような様々な対策について、SNSなどを用いて積極的に発信することにより顧客に安心してホテルを利用してもらえるでしょう。

ホテルはマスクと徹底した衛生管理でコロナ対策を

新型コロナウイルスが流行する前のホテル業界ではマスク着用に前向きではありませんでしたが、現在はほとんどのホテルで着用が必須となりました。

宿泊療養のために一棟借り上げ方式にて提供されたホテルでは、感染者のうち条件付きで軽症患者を受け入れており、ガイドラインに基づいた衛生管理を徹底しているため、一般宿泊者と軽症患者等の宿泊を同時に受け入れることはありません 。

また営業を継続するホテルでは従業員と宿泊者の感染拡大防止に向けた徹底的な対策が施されており、安心と安全に配慮の上で宿泊を提供しています。

しかしながら、宿泊者やホテルの施設利用者、および利用予定者が万が一体調不良に陥ってしまった際は、自宅からの外出を控え、冷静に医師の判断を仰いでもらうよう要請するなどの判断が必要となります。

再び感染が全国的に広まり病床不足への懸念が深まる中、軽症患者などの受け入れにあたるホテルは社会から注目を集めることでしょう。

受入期間中の衛生管理や情報発信を工夫することで、受入後の営業への影響を少なくし、場合によては集客へのポジティブな影響も期待できるでしょう。

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