居酒屋では、席代やチャージ料の代わりとして、お通しがよく出されます。お通しは、元々はおもてなし精神の表れであったようです。
この記事では、お通しの概要、目的やメリット・デメリット、お通しによって常連客を獲得する方法について解説します。
そもそもお通しの目的とは
居酒屋では顧客の着席後に「お通し」と呼ばれる少量の料理が提供されます。
ここでは、お通しの本来の目的や現在の居酒屋におけるお通しについて解説します。
お通しの本来の目的
お通しとは、顧客が席に着いてオーダーした料理を調理する間のつなぎとして提供される料理です。
本来は、調理時間にお客様のテーブルにつまみがない状態を作らないために用意されていたもので、おもてなしの精神から生まれた習慣です。
また、お通しという言葉は、店側の慣用語として用いられていたものであるという説が有力です。来店した顧客の注文を調理場へ通した、という意味を込めてお通しと呼ばれていたようです。
しかし、現在では当初とは異なる意味合いも持っています。
現在のお通しの姿
もちろん現在のお通しも、料理ができるまでのつなぎという役割はあります。
しかし、現在ではお通しに新たな意味を持たせている居酒屋も少なくありません。
お通しは席代やチャージ代に代わる利益の確保手段としても取り入れられています。
席代やチャージ代では、店舗を利用するためだけに費用がかかってしまうため、顧客目線では損をしたと感じることもありますが、お通し代という形で請求することにより、顧客の満足度を大きくは下げずに単価を上げることが可能です。
お通しで常連客が作れる理由
お通しは、顧客のおもてなしや客単価を上げるだけでなく、常連客を作るためにも活用できます。
お通しを活用して常連客を作るためにはいくつかのポイントがあります。
以下では、常連客作りのポイントやお通しのメリット・デメリットについて解説します。
常連客を作るポイント
居酒屋の常連客を作るポイントは、おいしい料理、居心地の良い空間、心のこもった接客です。
この3つのポイントのうち、お通しでアピールできるのは料理の味です。
お通しは、顧客が入店して初めて口にする料理です。
そのため、お通しの味は顧客が常連客になるかどうかを左右する1つの要素と言っても過言ではありません。
また、居心地の良い空間や心のこもった接客も大切なポイントです。
居酒屋は単に食欲を満たすための場ではなく、顧客にとって交流や憩いの場でもあります。
これらの点を意識することで常連客のつきやすい居酒屋を目指すことが可能になります。
お通しのメリット・デメリット
お通しを取り入れることによって店舗が得られるメリットは、客単価の上昇だけではありません。
顧客がオーダーした料理の調理時間を確保できることや、余った食材を活用できることなどもメリットとして挙げられます。
さらに、クオリティの高いお通しを準備しておくことができれば、店舗の評価や次の料理への期待感を高められるでしょう。
一方、顧客側にも、料理を待っている間、お通しを肴にお酒を楽しめるというメリットがあります。
お通しによる店舗側のデメリットは、開店前に仕込む料理が増えることです。
また、顧客側のデメリットは、食べたい料理でなくとも代金がかかってしまうことなどが挙げられます。
お通しで常連客を作る方法
お通しで常連客を作るためには、お通しによる顧客側のデメリットを解消する必要があります。
お通しのクオリティにこだわることで、食べたくない料理に対して代金を払うという状況が顧客側に生まれないよう努めましょう。
また、バリエーション豊富なおいしいお通しを提供することで、顧客には次回来店する際の楽しみができます。
常連客を作るためにはお通しの質にこだわることが大切です。
お通し例とその活用法
お通しに対するこだわりが常連客獲得につながることは前述の通りです。
ここでは、具体的にどのようなお通しが適しているのか、 お通しの良い例や悪い例、お通しの活用法について解説します。
お客様が離れていく悪いお通し
店舗がお通しの味にこだわることはもちろん重要ですが、その他にも注意すべきポイントがあります。
まず、お通しが手抜きであると顧客に感じられないようにすべきです。
例えばざく切りにしたキャベツに塩昆布をかけるだけのサラダや、枝豆をそのまま提供するだけといったお通しは印象が良くありません。
また、煮物のような大量に作り置きできる料理は、お通しとして提供しやすい料理ですが、必ず温めて提供するようにしましょう。
居酒屋を経営する上では、仕込みにかかる時間やコストを軽減することも大切です。しかし、その思惑が顧客に伝わってしまうと満足度を大きく下げる要因にもなりかねないため、注意が必要です。
魅力が伝わる手の込んだお通し
反対に、手が込んでいるお通しや食材にこだわっているお通しは、顧客にとって魅力的な逸品となります。
例えば、季節によって旬の野菜や魚を使用することや店舗のコンセプトに合った料理をお通しとして提供できると、お通しで店舗のこだわりを伝えられます。
また、顧客の苦手な食材がお通しとして提供されることを防ぐために、数種類のお通しを用意して選べる方式にしても良いでしょう。
苦手な食材を避けられるだけでなく、より好みに近い料理を選べるため、お通しによって顧客満足度が上がりやすくなるというメリットもあります。
お通し活用法
お通しの中で特に評判の良い品は、レギュラーメニューへの導入を検討しても良いでしょう。
それぞれのお通しの評判を確かめる際には、顧客同士の会話や常連客との会話からうかがう方法が効果的です。
また、できる限り多くの顧客から意見や評価を聞いておきランキング化していくと、総合的に評価の高い品がわかります。
ランキング化した結果、評価の低かったお通しについては、顧客からのフィードバックを参考に味を整えたり、他のメニューと交換したりして、質の高いお通しのバリエーションを増やしていくと良いでしょう。
魅力的なお通しで常連客を作る
魅力的なお通しを提供することは、顧客満足度を高めるだけでなく常連客作りにも役立ちます。
その上、客単価の向上や顧客のファーストオーダーに対する待ち時間の減少にもつながるため、お通しは居酒屋にとっての大きな武器になります。
一方、お通しの質が低ければ顧客満足度の低下にもつながりかねません。
いかにして魅力的なお通しを提供できるかという点は居酒屋にとっての生命線とも言えるでしょう。
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