訪日外国人観光客にとって定番となっている旅行ルートを「ゴールデンルート」といいます。ゴールデンルートとは、メジャーで人気のある観光スポットを回る旅行の行程のことです。 旅行会社が企画してパッケージとして組み立てていることが多く、日本の観光として有名な地域だけを効率的に見て回るルートになるため、最小限の旅費、日程で多くのスポットを見て回ることができます。デメリットとしては、自分のペースでゆっくりと旅行先を観光することが難しくなるということがあります。 外国人、特に中国人にとっての日本のゴールデンルートとして最も人気なのが、東京・箱根・富士山・名古屋・京都・大阪という日本の人気5都市を周遊する伝統的な日本旅行のルートです。 成田空港から入国し、東京周辺の観光スポットを巡ってから、箱根、富士山、名古屋等を経由し関西を観光し、関西国際空港から帰国するという、およそ5日〜10日程度の旅程で、関西から関東に向かう逆のルートもあります。 このゴールデンルートで日本をまわることで、大都会、自然、そして歴史を体感でき、日本の「おいしいところ」を満喫できるので、人気のあるポピュラーなルートです。
ゴールデンルートの楽しみ方の例
- 1日目
- 成田空港到着後、成田周辺のホテルで一泊。成田山などの周辺観光スポットを回ることも。
- 2日目
- 東京に向かい、上野公園を散策、都心にある美しい自然を体感します。その後、浅草寺のある江戸の下町浅草へ。銀座や新宿といった日本随一の繁華街でショッピングを満喫し、東京で一泊。
- 3日目
- 箱根に向かい、芦ノ湖から富士山を一望。周辺の観光スポットを回って、富士山のお膝元、河口湖へ向かう。
- 4日目
- 世界遺産に登録された富士山の5合目からスタート。プランによっては山頂まで登山することも。その後、静岡側から富士山を見ることのできるスポットである浜名湖を通って、名古屋に向かう。
- 5日目
- 名古屋を出発し、京都へ向かう。朱色の鳥居が有名な伏見稲荷大社や、金閣寺、清水寺といった京都の主要な寺社を観光し、日本の歴史を満喫。
- 6日目
- 大阪を観光。豊臣秀吉が築城した大阪城や、世界最大級の大きさを誇る水族館「海遊館」、大阪を代表する繁華街の心斎橋でショッピングを楽しんで大阪で一泊
- 7日目
- 関西国際空港から自国に向け日本を出国。
非ゴールデンルートの観光地は?
非ゴールデンルートの観光地(東京・箱根・富士山・名古屋・京都・大阪以外)であっても、北海道、沖縄、福岡といった国際路線が充実する地方空港が所在する地域は、訪日外国人が多く宿泊しています。 ただ、飛行ルートの都合で寄り道するだけであったり、MICE(マイス、ビジネスと関わりがあり多数の人の移動を伴う行事)といったビジネス目的の訪日外国人の割合も多く、これらの訪日外国人のインバウンド消費を促すためにも、非ゴールデンルートでのインバウンド対策も急務と言えます。