バーチャルツアーの事例/ニューノーマルの観光産業・観光スポットから工場見学まで紹介

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旅行や観光に対する意欲がありながらも、社会的情勢をふまえて行動を控える層が存在します。このような人々の需要を受け止める先として注目されているのがバーチャルツアーです。

バーチャルツアーとは工場見学や観光地をインターネット上で楽しめるサービスのことを指し、多くの人が旅行に行けないストレスをここで発散しています。

コロナ収束後に観光業が回復していくために必要なプロモーション方法としても、バーチャルツアーは有効です。

本記事では、観光や工場見学に関するバーチャルツアー、メリットと将来性、事例などを紹介します。

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バーチャルツアーとは

新型コロナウイルスの流行によってさまざまな業種がオンライン化を求められました。

観光業界でも、オンラインで観光する「オンラインツアー」や、仮想空間上で観光する「バーチャルツアー」などが注目を集めています。

ここではバーチャルツアーとは何か、どのような種類があるのかを紹介します。

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コロナ禍で注目、オンラインで臨場感あふれる体験

バーチャルツアーとは、実際に現地へ足を運ばなくてもオンライン上で臨場感あふれるツアーが体験できることです。

新型コロナウイルスが流行後、各業界では感染症対策への取り組みが求められています。しかし、他人との距離が近くなる美術館などの屋内の展示や、観光スポットの訪問、通常見られない生産過程などを見られる工場見学などは、現地での体験と接触の減少を両立させることが難しいと捉えられてきました。

このような業種が市場へ価値を提供し続けるために取り組み始めたのがバーチャルツアーです。

Googleストリートビュー機能やYouTubeのパノラマ動画、Zoomなどのリアルタイム配信により、顧客も安心してさまざまなツアーを楽しむことが可能です。

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工場見学などの体験コンテンツもオンラインで

バーチャルツアーは美術館や世界遺産などの観光ツアーや工場見学などの業種に活用され、参加者は自宅から工場見学に参加できるようになりました。

たとえば、お菓子でおなじみのロッテはバーチャル工場見学サイトを運営しています。トップページにはロッテが販売するお菓子のイラストが並んでおり、クリックすることで各お菓子の製作工程を動画で楽しめます。

感染症対策になるだけでなく、移動のための時間や労力が軽減するメリットがあります。

観光スポットのバーチャルツアー、メリットと事例

観光地やツアー、資料館などの観光業は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けましたが、バーチャルツアーを取り入れることでなんとか生き延びています。

ここでは、観光スポットでバーチャルツアーを活用するメリットやコロナ収束後のビジョンを事例を用いて紹介します。

観光バーチャルツアー提供のメリット

観光業バーチャルツアーを取り入れると人材管理に余裕ができます。

休業要請や休館日の増加、人材不足などによって施設が開けられなくても、バーチャルツアーであれば最小限の負担でサービスの提供が可能です。

また、少しの間でも観光地のプロモーションが滞ってしまうと知名度や消費者の関心は低下してしまい、新型コロナウイルス収束後であっても流行前の集客力に戻すことは難しいでしょう。

新型コロナウイルス収束後に現地へ来てもらうためは、バーチャルツアーによって消費者へ継続的にアプローチが重要です。

事例1. 中国・万里の長城

万里の長城バーチャルツアー
▲万里の長城バーチャルツアー:The China Guide

海外でもバーチャルツアーが注目されており、世界的に有名な中国の万里の長城ではガイド付きのバーチャルツアーを提供しています。

The China Guideから申し込みができ、メールアドレスとクレジットでの支払いが必要です。

このような歴史的な観光地では背景知識を理解することを重要視する観光客も多いので、ガイド付きで一緒に歴史を紹介することで、より現地での体験に近い観光ツアーを再現しています。

また、将来的に海外旅行が解禁された時のことを考え、現地での観光ツアーも同じサイトから申し込みが可能です。

<参照>Private & Custom China Tours, China Travel Agency:GreatWall of China

事例2. 江戸東京博物館

特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」のバーチャルツアー
▲特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」のバーチャルツアー:江戸東京博物館 公式サイト

江戸東京博物館では、江戸東京の歴史と文化に関する資料を展示し、年に5~6回で特別展やさまざまな体験教室を展開しています。

2021年4月24日から開催された特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」はバーチャルツアーをインターネット上に無料公開しました。

バーチャルツアーでは展示作品の解説が表示でき、自分のペースで特別展を見学できます。バーチャルツアーで予習をしてから博物館に足を運んだり、逆に博物館で作品を楽しんでからバーチャルツアーでじっくり解説を読んだりとさまざまな楽しみ方を提供しています。

<参照>江戸東京博物館:特別展「冨嶽三十六景への挑戦 北斎と広重」バーチャルツアー公開のお知らせ

工場のバーチャルツアー、メリットと事例

続いて、ブランドへの支持を高める効果も期待できる工場見学を、オンラインで展開する「工場のバーチャルツアー」について紹介します。

工場がバーチャルツアーを取り入れることによるメリットや、リアルの工場見学の良さをオンラインでどう伝えるかの工夫について、事例から紹介します。

バーチャル工場ツアーを行うメリット

そもそも工場見学は商品や企業の魅力をアピールするために行われます。生産過程やこだわりを伝えることで消費者は安心して商品を購入してくれるようになります。

同時に、地域の伝統的な産業であれば、たとえば歴史を発信することで社会的役割を果たすこともできます。

バーチャル工場見学ツアーが発足してからは工場見学への参加ハードルが下がったため、これまで時間的、物理的な制約で参加をためらっていた層の参加も期待できます。

事例1. 墨製造工場(奈良県)

墨づくりのバーチャルツアー
▲墨づくりのバーチャルツアー:奈良県墨製造工場 公式サイト


奈良県にある墨製造工場のバーチャル工場ツアーでは、オンラインならではの要素を取り入れて参加者を楽しませています。

バーチャルツアーの内容は墨づくりに関する製造工程の見学です。通常の見学では立ち入れないような製造現場も公開しています。オンラインだからこそ見せられる場所であり、こうした点から従来のツアーよりも魅力を感じる層もいるでしょう。

また、参加者には墨づくりができる体験キットが届きます。工場見学と伝統産業の体験の双方を十二分に味わえる工夫がされており、参加者を飽きさせないような構成です。

バーチャルツアーによって誰でも気軽に工場見学ができるようになりましたが、同時に画面を通しての時間の共有にあたり、集中力が切れないような工夫が必要になるでしょう。

<参照>HIS:【奈良】ご自宅で奈良の伝統産業に触れる!日本にいる希少な墨職人が教えるオンライン墨作り体験

事例2. 三菱自動車岡崎製作所(愛知県)

車づくりのバーチャルツアー
▲車づくりのバーチャルツアー:愛知県三菱自動車 公式サイト

愛知県にある三菱自動車岡崎製作所では、車が完成するまでの工場見学をバーチャルツアーで提供しています。

出荷までの各過程を動画またはアニメーションで解説しており、好きな段階からコンテンツを再生できます。デザインや解説がやさしいため、子供と一緒に楽しめる内容となっています。

従来の見学方法だと、親は子供がどこかに行かないように気を配る必要がありますが、バーチャルツアーの場合自宅で見学でき、こうした気がかりから解放されながらコンテンツを楽しめることが期待できます。

他にも、製造者の気持ちや、注意を払うポイントの解説が紹介されており、こうした点が大人も楽しめるつくりになっています。

<参照>三菱自動車:バーチャル工場見学

バーチャルツアーで市場に観光コンテンツの価値を印象づける

バーチャルツアーは3密を避けながら観光地や工場を見学できるサービスであり、プロモーションの施策として世界的に注目されています。施設側はバーチャルツアーを取り入れることで、担当者がいなくても見学ができるサービスの提供と継続的なアプローチが可能です。

現場での体験が難しい今、観光資源が顧客に提供できる価値について、市場にイメージしてもらうことは簡単ではありません。バーチャルツアーによるプロモーションは、構成や構図に工夫が必要ですが、選択可能な娯楽の幅が狭まっている今だからこそ心に響くこともあるはずです。成功のポイントをしっかりと理解したうえでの取り組みが重要です。

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