家賃支援給付金の不備が多発…再提出にならないための申請手順をわかりやすく解説

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家賃支援給付金は、新型コロナウイルスの感染拡大により打撃を受けた中小企業や個人事業主の支援策として、7月14日から申請受付が開始されました。

2兆円の予算を投じる大規模な支援策ですが、申請の手順が複雑で、書類の不備により再提出を求められるケースが多発しているようです。

本記事では、中小企業庁による解説動画とともに、給付額や手順をわかりやすく紹介していきます。

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書類の不備で再提出多発、給付は申請の1割以下

家賃支援給付金とは、新型コロナウイルスの感染拡大により売上が大幅に減少した中小企業や個人事業者を、地代や家賃の負担軽減により支援する取り組みです。

事業者に対する貴重な支援策のはずですが、給付は申請の1割以下にとどまってしまっているようです。

提出書類が多く、書類の不備により再提出を求められるケースが多発していることが、給付率の伸び悩みにつながっているようです。

口座名義のミスと売上台帳の内容で再提出を求められることが多い

こうした書類の不備としてよくあるのが「口座名義のミス」と「売上台帳の内容」だといいます。

口座名義については、全て半角のカタカナで入力するほか、小文字のカタカナは大文字に、スペースやかっこも半角、といった決まりがあります。

記入の際は以下に注意しましょう。

  • 「カイシャ」は「カイシヤ」と入力する
  • 名義を確認し、半角スペースなども正確に反映する

また売上台帳は、共通のフォーマットがあるわけではないため、内容について問い合わせがあったり、訂正を求められたりするようです。

記入の際は以下に注意しましょう。

  • 売上がゼロの場合も空欄にせず、「0」と記入する
  • 勤務日報、通帳の入金記録、請求書等を添付しない
  • 売上台帳の内容と、申請フォームに入力した内容が一致しているか確認する

申請にはまだ間に合う!しっかり確認して申請を

2兆円以上の予算のうち、8月17日時点で実際に給付したのはわずか1%にとどまっていました。8月25日には380億円の給付が決定したようですが、それでも予算の約2%となっています。

一方、予算に届いていないということは、今から申請しても給付に間に合うということでもあります。

提出書類や登録情報に関するミスが起きやすいことや、給付金の受給に時間がかかる可能性をふまえ、事前に内容をよく確認した上で早めに申請しましょう。

家賃支援給付金の対象・給付額は?

家賃支援給付金の対象、給付額について解説します。

対象:中小企業・個人事業者など

家賃支援給付金の対象となるのは、法人から個人事業者まで多岐にわたります。

  • 資本金10億円未満の中堅企業、中小企業、小規模事業者
  • 医療法人
  • 農業法人
  • NPO法人
  • 社会福祉法人
  • 個人事業者(フリーランスを含む)

給付額:法人で最大600万円、個人事業者で最大300万円

家賃支援給付金の給付額は、申請日の直近1か月以内に支払った賃料などをもとに算出されます。

法人は、2種類の算定方法をもとに、最大で600万円の受給が可能です。月額では100万円が上限です。

  1. 支払い賃料などが75万円以下:支払い賃料×2/3
  2. 支払い賃料などが75万円以上:50万円+75万円を超える金額×1/3
家賃支援給付金 法人 給付額 算定方法
▲[家賃支援給付金 法人の給付額の算定方法]:中小企業庁

個人事業者は、2種類の算定方法をもとに、最大で300万円を受給できます。月額では50万円が上限です。

  1. 支払い賃料などが37.5万円以下:支払い賃料×2/3
  2. 支払い賃料などが37.5万円以上:25万円+37.5万円を超える金額×1/3
家賃支援給付金 個人事業者 給付額 算定方法
▲[家賃支援給付金 個人事業者の給付額の算定方法]:中小企業庁

家賃支援給付金の申請方法

家賃支援給付金の申請の流れについて、必要書類とオンラインでの手続き、具体的な申請の流れを解説します。

必要な書類

法人の必要書類は、以下の8点になります。

  1. 自署の誓約書
  2. 売上が減った月・期間の前年度売上が属するすべての事業年度分の確定申告書別表一の控え
  3. 法人事業概況説明書の控え
  4. 受信通知(e-TAXで申告している場合のみ)
  5. 申請に用いる売上が減った月・期間の売上台帳など
  6. 賃貸借契約書の写し
  7. 直前3か月間の賃料の支払い実績を証明する書類
  8. 振込先の口座情報

個人事業者の必要書類は、以下の9点です。

  1. 自署の誓約書
  2. 確定申告書第一表の控え
  3. 所得税青色申告決算書の控え
  4. 受信通知(e-TAXで申告している場合のみ)
  5. 申請に用いる売上が減った月・期間の売上台帳など
  6. 賃貸借契約書の写し
  7. 直前3か月間の賃料の支払い実績を証明する書類
  8. 振込先の口座情報
  9. 本人確認書類の写し

申請方法:オンライン、または申請サポート会場

申請方法はオンラインと、申請サポート会場での記入の2パターンがあります。

オンラインでの手続きでは、必要書類を事前にデータ化し、申請を行うパソコンに保存しておきましょう。

保存の際はスキャンして取り込む方法と、カメラで撮影した画像を取り込む方法があります。また保存形式は「PDF」「JPG」「JPEG」「PNG」のいずれかと決められているので、よく確認しましょう。

自分で電子申請をおこなうことが難しい場合、補助員が入力サポートをおこなう「申請サポート会場」を利用できます。申請補助シートを記入後、会場を予約し、必要書類・申請補助シートを印刷したものと筆記用具を会場に持参し、申請します。

申請補助シートを印刷することが難しい場合は、会場で印刷された申請補助シートの受け取りもできます。ただし申請補助シートを記入後、別途会場を予約する必要があります。

申請の流れ

オンラインでの申請の流れについて、中小企業を例に動画と合わせて解説します。

1. 申請前に、企業が申請対象かを確認


家賃支援給付金ポータルサイトのトップページから、「制度内容」内の「申請できる方」をクリックします。中小企業の場合は「法人の方」をクリックし、申請対象の条件を確認しましょう。

2. 申請に必要な書類を確認


家賃支援給付金ポータルサイトのトップページから、「給付の流れ」内の「申請方法」をクリックします。「申請要領」には申請に必要な書類の情報が掲載されており、今後の申請の流れも合わせて確認できます。

申請後に入力内容や添付書類に関し修正が必要となった場合、改めて内容再確認の手続きが必要となり、給付が遅れてしまいます。申請前に必ず「申請にあたっての注意」と「よくある不備」を確認しておくことが大切です。

3. 家賃支援給付金の申請作業

ポータルサイトトップページにある、オレンジ色の「申請する」ボタンをクリックし、「お手続き用情報の入力」画面に進みましょう。申請前に準備する内容を改めて確認したら、必要項目を記入していきます。

登録が完了すると、登録したメールアドレスにログイン情報の登録に関するメールが届きます。メールに記載のURLからログイン情報を登録しましょう。

マイページにログインできるようになったら、各項目を一時保存しながら入力を進めていきます。全ての入力が完了したら、申請内容を再度確認します。一度申請すると申請の取り消しや登録内容の修正ができないため、申請前に十分に確認することが大切です。

4. 申請後の流れを確認


無事登録が完了すると、登録した住所に「家賃支援給付金の振込のお知らせ」が届き、数日以内に登録した口座に給付金が振り込まれます

申請後は、マイページにログインすると申請状況の確認が可能です。

登録内容や添付書類に修正が必要となった場合は、登録したメールアドレスへのメールと、マイページへの通知により連絡が来ます。マイページから修正点を確認し、再申請しましょう。

家賃支援給付金の申請の状況は?振込日数は申請後1ヶ月程度が目安か

※2021年1月19日追記

2020年7月14日から申請受付が開始された家賃給付支援金ですが、その後の振込状況はどうなっているのでしょうか。

経済産業省の2021年1月15日時点の集計によれば、1月10日までに、累計約93万件が申請されており、約78万件給付完了となっています。

当初1割以下だった給付率が現在では8割以上となっており、給付状況はかなり改善されたといえるでしょう。

家賃支援給付金の給付の推移(申請件数、給付件数)経済産業省
▲家賃支援給付金の給付の推移(申請件数、給付件数):経済産業省より編集部キャプチャ

また、支援開始当初は冒頭でも触れたとおり書類不備の兼ね合いもあり、振込日数については千差万別で目安は示しにくい、と経済産業省よりコメントがありました。

その後の実際に申請し振り込まれた体験談を調査すると、振込までの日数は申請後およそ1ヶ月程度に落ち着きつつあるようです。

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<参考>

家賃支援給付金公式ページ

DREAM GATE:ココに注意!「持続化給付金」「家賃給付金」実際に申し込んだら見えた落とし穴

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