博報堂は、「博報堂SDGsプロジェクト」の一環として行った「生活者のサステナブル購買行動調査2023」の結果を公表しました。
SDGs（持続可能な開発目標）への認知度が上がり、購買行動における環境・社会意識も高まっていることが明らかになりました。リユース品の取引など「サーキュラー（循環）」な購買行動が特に若年層で広がっていることが注目されています。
「SDGs」の認知率5割、知名率は8割超え
博報堂が実施した「生活者のサステナブル購買行動調査2023」によれば、SDGs（持続可能な開発目標）に関する認知度と知名率がともに増加しています。
SDGsについて「内容を知っている」と答えた人の割合（認知率）は20～69歳で54.0%（前回50.5%）に上昇しました。「内容は知らないが名前を聞いたことがある（知名率）」を含めると81.9%（前回80.8%）を数えるなど、多くの人がSDGsについて何らかの情報を持っていることが分かりました。
特に10代（16～19歳）の若い世代ではSDGsの認知率が高く、認知率が77.6%、知名率が91.2%を記録しました。SDGsの認知が広がり、多くの人々がその存在を認識していることが明らかになりました。
買い物の際の環境・社会意識が若年層を中心に上昇
調査では、買い物の際に環境や社会への影響を考慮する意識が高まっていることが分かりました。
20～69歳の平均スコアは10点中4.98点で、2019年の4.66点から0.32ポイント上昇していることが確認されました。これは、多くの人々が商品を選ぶ際に環境や社会への影響を意識し、サステナブルな選択を積極的に行っていることを示しています。
なかでも10～20代の若年層を中心に、購買行動における環境・社会意識が年々高まっています。2023年における10代（16～19歳）の平均スコアは10点中5.48点で、2022年からは0.43ポイント上昇。20代の平均スコアは5.22点で、2022年からは0.4ポイント上昇しています。
一方、サステナブルな購買行動に関しては、大きな変化は見られませんでした。依然として「ミニマル（最小限）」「ロングライフ（長期的）」「サーキュラー（循環）」といったサステナブルな傾向が重要視されています。
特に10～20代（16～29歳）の若年層では、「サーキュラー」な行動に関する意識が高まっています。例えば不要なものを他の人に譲ったり、中古品を購入したり、商品を共有したりする「サーキュラー」な行動に積極的に取り組んでいることが調査結果から分かりました。
「サステナブルな商品」という言葉に対するイメージを尋ねた調査では、「自然な」「優しい」といった言葉が最も多く挙げられました。
多くの人々がサステナブルな商品に対して自然環境への配慮や、人や地球に優しいといったポジティブな印象を持っていることが分かりました。「すべての人に関係がある」や「グローバルな」といった言葉も関連づけられており、SDGsでうたわれている「誰一人取り残さない」というメッセージや、国際的な取り組みであると認識されています。
＜参照＞
博報堂ニュースリリース：博報堂「生活者のサステナブル購買行動調査2023」レポート
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