動画コマースとは、ECサイトに掲載する商品動画を通して商品の魅力を発信し、視聴画面から購入手続きができるオンラインショッピングのことです。
すでにアパレルブランドやコスメ、ライフスタイルなどの幅広い業種で活用されています。
動画コマースは特に、ユーザーのオンラインショッピングに対する不安を解消してくれるサービスとして需要があります。
本記事では、動画コマースの特徴とメリット・デメリット、ライブコマースや動画ECとの違い、そして活用事例を紹介します。
- 動画コマースとは
- 動画コマースのメリット・デメリット
- メリット1. 多くの情報をユーザーに伝えられる
- メリット2. イメージとのズレが生じにくい
- メリット3. いつでも視聴できる
- メリット4. 購入意欲を高める
- メリット5. 購入までがスムーズ
- デメリット1. コンテンツの準備に時間とコストがかかる
- デメリット2. トラブル対策が必要
- 動画コマース活用の3事例
- 1. インセクトコレクション(Insect Collection)/アパレル
- 2. unico(ウニコ)/家具・インテリアなど
- 3. ジョンマスターオーガニック(john masters organics)/コスメ・ヘアケアなど
- 動画コマースで購入前の不安を解消、ユーザー目線の動画作成がポイント
目次
動画コマースとは
動画コマースとは、ECサイトに掲載されている動画を視聴する際に、動画から直接商品を購入できる、新しいオンラインショッピングです。ここでは動画コマースの特徴やライブコマースとの違い、似たような言葉の「動画EC」との違いを解説します。動画コマースの特徴
動画コマースでは動画で商品を紹介することで、画像よりも商品情報を圧倒的に多く提供できます。ユーザーは立体的にデザインを確認でき、画像では伝わりづらい質感や大きさ、動作、音などの情報を購入の判断材料にします。従来のECサイトでは実際に手に取ったり、テスターができないので、イメージしていた商品を選んでしまった経験をした方も少なくないでしょう。
このオンラインショッピングの不安要素を動画コマースで補填できれば、購入率も向上するでしょう。
ライブコマースとの違い
ライブコマースとは、LIVE配信で商品を紹介しながら視聴者とコミュニケーションがとれる販売方法です。テレビショッピングのように偶然お得な商品と出会い、今しか買えない心理を働かせる可能性を持っています。LIVE配信では、商品を紹介している最中に「商品の裏側を確認したい」「お手入れの仕方は?」などのコメントを送り、配信者が回答していくことが可能です。双方向にコミュニケーションがとれるので、実店舗に似たような接客サービスを再現できます。
また、LIVE配信日に視聴者を集めるような話題性やインフルエンサーの起用、告知が重要です。他にも、LIVE配信は編集ができないので、失言や放送事故を未然に防ぐための対策が必要です。
「動画EC」との違い
似たような用語で「動画EC」と呼ばれるコンテンツがありますが、これは動画コマースと違って動画から直接商品を購入できない形式を指し示しています。動画ECはECサイトに動画を埋め込んで商品を紹介し、購入はECサイトページで行います。
動画ECの場合、購入までのステップが増える一方で、動画コマースよりも手軽に導入できるメリットがあります。
動画コマースのメリット・デメリット
ここでは動画コマースを導入することで、どのようなメリットとデメリットが生じるのかを解説します。メリット1. 多くの情報をユーザーに伝えられる
動画には商品の色味や質感、大きさ、機能性、使用シーンなど、さまざまな商品情報を盛り込めるので商品の魅力を最大限アピールできます。さらに店舗スタッフが商品の使い方やお手入れの仕方、専門的な知識を動画に盛り込むことで、実店舗での接客と同等の商品紹介を提供できます。
メリット2. イメージとのズレが生じにくい
動画によって十分な商品情報と使用しているシーンを確認できるので、ユーザーが商品のイメージを掴みやすいです。購入前にイメージできていると実際に手元に商品が届いたときの満足感にもつながり、オンラインショッピングへの抵抗が薄れるでしょう。
メリット3. いつでも視聴できる
動画コマースはいつでも視聴できます。ライブコマースだと配信日と時間が決まっているため、ユーザーが合わせなければなりません。動画コマースならユーザーの好きなタイミングでいつでも動画を視聴できるので、より多くのユーザーに商品をアピールできます。
メリット4. 購入意欲を高める
動画内に使用シーンやテスター映像を取り入れることで、ユーザーは購入後のメリットをイメージできるなど、購入意欲を高める効果があります。オンラインショッピングで購入意欲が低下してしまうのは、商品の情報が不十分であったり、ユーザーが購入後に使用しているイメージが持てないことが原因とされています。
動画コマースでこれらの不安要素を排除することで、購入意欲を高められるでしょう。
メリット5. 購入までがスムーズ
動画コマースは動画から直接購入画面に飛べるので、情報収集から購入までユーザーが必要とする手間を省略できます。動画ECのようなECサイトでは、動画を視聴して気になった商品を見つけてもサイトに飛ぶ必要があり、購入までのステップが複雑です。
動画コマースを導入することで、動画での商品紹介のメリットを得ながら、購入までのユーザー行動をスムーズにできます。
デメリット1. コンテンツの準備に時間とコストがかかる
動画コマースは動画制作が必要不可欠なので、その制作期間とコストが必ずかかります。外部発注だとデメリットの負担が大きく感じるかもしれませんが、社内で動画制作ができる人材がいればコストカットだけでなく動画制作の自由度も広がります。
デメリット2. トラブル対策が必要
過去のLIVE配信やアーカイブに残してある動画を活用する場合、動画内に問題がないかを再確認する必要があります。特にLIVE配信では視聴者の質問に回答できる一方で、うまく対応できなかった場合やトラブルの種になりそうな発言が起こってしまう可能性があります。
過去の動画を活用する際はユーザー目線でトラブルになりそうな箇所がないかを確認する必要があるでしょう。
動画コマース活用の3事例
ここでは動画コマースを活用している事例をアパレル、ライフスタイル、コスメの業界ごとに紹介します。
1. インセクトコレクション(Insect Collection)/アパレル
Insect Collectionは香川照之さんがデザインを監修する、昆虫をモチーフにした洋服や雑貨を販売する服育事業です。
動画コマースを展開し、商品のデザインや質感、動きやすさなどを動画で伝えています。
また、商品の着用画像にはタグが付いており、タグをクリックすることで商品の詳細情報や購入手続きを進められます。
動画を視聴したユーザーの31.4%が興味を持ち、終了画面からECサイトに飛んでいます。
<参照>
香川照之プロデュース インセクトコレクション(Insect Collection)公式サイト|昆虫モチーフ専門アパレル 子供服など
2. unico(ウニコ)/家具・インテリアなど
株式会社ミサワのライフスタイルブランド「unico」では、動画コマースを活用して新商品のPR活動をしています。
Instagramのライブ機能やIGTV機能で発信した商品がすぐに購入できるように設定されており、検討期間を必要とするインテリアや家具の購入を促進します。
動画内では、unicoのスタッフが家具の魅力を細かく伝えたり、メンテナンスの仕方、ユーザーからの質問への返答など、実際に来店しているかのように説明が丁寧です。
関連記事
Instagram「リール」とストーリーズ・IGTVの違いは?メリット、動画投稿方法、活用事例3選
<参照>
【公式】unico(ウニコ)|家具・インテリア・収納の通販
3. ジョンマスターオーガニック(john masters organics)/コスメ・ヘアケアなど
オーガニックでナチュラルなコスメ・ヘアケア用品などを扱うジョンマスターオーガニックでは、「meet up! CHANNEL」というショッピングチャンネルで過去のLIVE配信や動画を提供しています。
化粧を落としたスタッフに対象商品を使用し、商品の特徴や効果、使い方などを紹介しています。
ヘアケアやボディケア用品、化粧品は、実物を確認しなければ色味や質感また適切な量などがイメージできないことが多いですが、動画コマースを活用することでこれらの疑問点解決を図っています。
<参照>
meet up! CHANNEL|ライブポータル – ジョンマスターオーガニック公式オンラインストア|ナチュラル&オーガニックコスメ
動画コマースで購入前の不安を解消、ユーザー目線の動画作成がポイント
動画コマースは商品の魅力を伝えるのに有効な手段の一つで、ユーザーに対して購入意欲の増加を期待できます。さらに動画の視聴から購入までをスムーズに進められるので、ユーザーの購入意欲の高まりを逃しません。
動画コマースを効果的に活用するためには、商品を購入する際にユーザーが気にするポイントや疑問に思うこと、具体的な使用シーンを動画に盛り込むことが大切です。口コミラボ 最新版MEOまとめ【24年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】
そこで口コミラボでは、MEO・口コミマーケティングに役立つ最新ニュースをまとめた「Googleマップ・MEO最新情報まとめ」を毎月発行しています。
本記事では、主に2024年9月・10月の情報をまとめたレポートのダイジェストをお届けします。
※ここでの「MEO」とは、Google上の店舗・施設情報の露出回数を増やしたり、来店行動につなげたりすることで、Google経由の集客を最大化させる施策を指します。
※『口コミアカデミー 』にご登録いただくと、レポートの全容を無料でご確認いただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。
→「ポリシー違反によるビジネスプロフィールの制限」が明文化 ほか【2024年9月・10月版 Googleマップ・MEOまとめ】