コロナ禍でも売上”減少幅”おさえた3つの百貨店、その理由とは

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日本商工リサーチの発表によると、全国の主要百貨店70社の2020年度(2020年4月期-2021年3月期)の売上高は、合計4兆996億円と前年比27%減少しました。2019年度に比べ1兆5,189億円の減少です。

全体の約8割が赤字、また9割の企業が減収となりました。調査開始以来、5期連続の減収です。

この記事では、このような中でも減収幅を比較的小さく抑えた3つの百貨店について紹介します。

百貨店売上高トップ20社すべて減収…減少幅が小さかった3つの百貨店

売上高トップは、4年連続で高島屋(5,407億円)です。2位はそごう・西武(4,404億円)で、3位は大丸松屋百貨店(4,364億円)でした。

高島屋は売上高トップの座は維持しましたが前年比で約25%減少となりました。高島屋だけでなく前年比は各社軒並みマイナス20%代からもっとも大きなところではマイナス42%という状況です。

特に減少幅の大きかったのが松屋で、銀座本店と浅草店という訪日外国人の多く訪れるエリアであったことが大きく影響しているようです。

上野や新宿など、訪日外国人も訪れる繁華街に出店する大丸松坂屋百貨店、小田急百貨店、京王百貨店でも前年比マイナス33〜35%と大きな影響を受けています。

ところがトップ20の百貨店でも、京阪百貨店、名古屋三越、鶴屋百貨店の3つの百貨店は前年比マイナス22%〜マイナス16.44%と比較的ダメージを小さく抑えられています。

東京商工リサーチ主要百貨店70社の2020年度(2020年4月期-2021年3月期)売上高ランキングトップ20
▲主要百貨店70社の2020年度(2020年4月期-2021年3月期)売上高ランキングトップ20:東京商工リサーチ

1. 京阪百貨店/3大都市圏で唯一黒字、郊外のロケーションが優位に

京阪百貨店は東京、大阪、名古屋の3大都市圏にある百貨店のうち、唯一黒字を維持した百貨店です。2019年度の売上高との比較では、マイナス16.44%にとどまりました。

京阪百貨店は京阪ホールディングスの子会社で、電鉄百貨店のひとつです。鉄道駅と隣接したロケーションであることからリモートワーク等での電車利用者減少の影響を受けたものの、日常必需品である食料品の購入に利用されていたことから、最終的に黒字に結びついたようです。

都市圏の郊外に位置している店舗も多く、都心や遠出を避ける心理がはたらくなかでも一定の売上を確保できたという背景もあるようです。

2. 名古屋三越/もともと午後8時までの営業時間、時短営業の対応不要

名古屋三越栄店と名古屋三越星ヶ丘店を展開する名古屋三越は、前年比マイナス19%となり、売上トップ20の百貨店では京阪百貨店についで小規模となりました。

京阪百貨店と同様に郊外に位置する店舗があり、通勤通学の減少や混雑回避の心理がはたらくなかでも売上への影響が少なかったと考えられます。

また両施設とも、営業時間がもともと午後8時や午後7時であったことも、減少幅が小さく済んだ要因となっているでしょう。

3. 鶴屋百貨店/都市圏に比べ緊急事態宣言の発令期間みじかく

鶴屋百貨店
▲鶴屋百貨店:公式サイト

鶴屋百貨店は熊本を中心にする百貨店で、2020年で創業70周年を迎えます。8月末には県内初進出の5店舗百貨店内にオープンしました。

2020年度の決算の売り上げは前年比マイナス21.1%と、他社に比べ比較的小さくなりました。売り場面積の広さに加え、大都市圏にある百貨店に比べて緊急事態宣言の発令期間が短かく客足への影響が小さく済んだと考えられます。

現在では感染が拡大している状況を鑑み、入店制限や曜日による営業時間の短縮を実施しています。

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<参照>
コロナで百貨店の売上高 1兆5,000億円減少 百貨店の8割が赤字 : 東京商工リサーチ
コロナ禍の百貨店業績、黒字1億円以上は3社だけ | 百貨店・量販店・総合スーパー | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
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    口コミラボ編集部

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