デモグラフィック属性とは人口統計学の指標で、性別、居住地域、職業、年齢、学歴、家族構成などの要素を指しています。これらの要素はマーケティングにおいても重要な指標であり、顧客のセグメント化やニーズの分析に役立ちます。
また、デモグラフィック属性と同じくマーケティングに活用できる要素に、ジオグラフィック属性、サイコグラフィック属性、ビヘイビアル属性などがあります。これらの関連用語もおさえたうえで、商品やサービスに応じて使い分けられれば、より緻密なマーケティングにつながります。
この記事では、デモグラフィック属性の概要、関連用語、マーケティングにおける重要性を解説します。
デモグラフィック属性とは
デモグラフィック属性はマーケティングにおいて欠かせない要素です。デモグラフィック属性により顧客をセグメント化することは、ターゲット選定や見込み顧客へのアプローチを考えるうえで非常に重要です。
以下では、デモグラフィック属性の概要、関連用語を紹介します。
デモグラフィック属性
デモグラフィック属性とは人口統計学上の指標の1つで、顧客データのセグメント化にも用いられます。具体的には、性別、居住地域、職業、年齢、学歴、家族構成などの属性を指し、これらの指標をもとに顧客を属性ごとに分けることを「セグメント化」と呼びます。
特定の指標に基づいて顧客をセグメント化すれば、共通するニーズを洗い出しやすくなります。また、デモグラフィック属性をもとに明確なターゲット像を設定できれば、ターゲットへの訴求ポイントや訴求に用いる媒体の選択にも役立ちます。
デモグラフィック属性はマーケティングにおいて重要な要素の1つです。
デモグラフィック属性の関連用語1. デモグラフィック変数
デモグラフィック変数とは、顧客の集団を分析した結果、得られる変数です。主な要素は性別、年齢など、デモグラフィック属性と同様ですが、属性は個人にフォーカスしているのに対し、変数は集団にフォーカスしています。
デモグラフィック属性の関連用語2. デモグラフィックターゲティング広告
デモグラフィックターゲティング広告とは、デモグラフィック属性をもとにターゲティングした見込み顧客に対して配信される広告です。ブラウザのユーザー情報やSNSの登録情報から広告を配信するユーザーの絞り込みや、効率よく広告を展開できる利点があります。
デモグラフィック属性以外のセグメント
マーケティングにおけるセグメント化で用いられる要素はデモグラフィック属性だけではありません。そのほかにも「サイコグラフィック属性」や「ジオグラフィック属性」、「ビヘイビアル属性」など、複合的な観点から分析することでより緻密なマーケティングにつながります。
以下では、デモグラフィック属性以外の3つの要素を紹介します。
1. サイコグラフィック属性
サイコグラフィック属性とは、価値観、趣味嗜好、購買動機などの属性を指し、「心理学的属性」と訳されます。価値観や趣味などの抽象的な要素も多く含まれることからセグメント化やターゲット選定に用いるのが難しい属性でもあります。
一方、ユーザーのニーズに合致した訴求をするうえで、役立つ指標であるのもたしかです。
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2. ジオグラフィック属性
ジオグラフィック属性とは、在住地域、その土地の気候風土、人口密度、文化などの属性を指し、「地理学的属性」と訳されます。特定の環境下で人気を得る商品やサービスのマーケティングにおいて多く用いられますが、デジタルマーケティングでの採用は少ないでしょう。
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3. ビヘイビアル属性
ビヘイビアル属性とは、商品やサービスの利用履歴、購入履歴などの属性を指し、「行動学的属性」と訳されます。実際の行動に反映されているため、ニーズを分析しやすい要素です。
デジタルマーケティングでは、ブラウザの検索履歴やWebサイトの閲覧履歴などを利用したターゲティングが考えられます。
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セグメントを意識したマーケティングの重要性とデモグラフィック属性の例
マーケティングではセグメントの意識が求められます。多様なニーズを持つ顧客の中でどんな層を獲得するか、そのためにどんな施策が必要かを考えるうえで、顧客のセグメント化は重要です。
以下では、マーケティングにおけるセグメントの重要性、デモグラフィック属性が活用されたマーケティング事例を紹介します。
なぜセグメントは重要なのか
インターネット上には、特定の層をターゲットにしたメディアやコンテンツが数多くあります。Webメディアは、さまざまな情報を広く取り扱う、テレビやラジオなどのマスメディアとは異なり、ある分野に特化して深い情報を取り扱っています。
また、SNSにおいても同様でYouTubeやInstagramでは、ユーザーが自らの興味に基づいて検索します。そのため、WebメディアやSNSを活用したマーケティングでは、販促を狙う商品やサービスに応じてターゲットの選定が必要です。そこで求められるのがセグメント化です。
セグメント化により取り込むべきターゲットの属性を絞り込み、各属性からよく利用するSNSや閲覧するWebメディアを特定して重点的に露出を図ります。マーケティングにおいてセグメント化を活用できれば、見込み顧客に対してより効果的にアプローチできます。
デモグラフィック属性の事例
デモグラフィック属性をもとにターゲットを選定する際は、できる限り明確なターゲット像を設定することが大切です。性別、年齢、居住地域、職業など、さまざまな要素からニーズを予測していきます。
以下では、デモグラフィック属性をもとにターゲティングする例を紹介します。
- 年齢:40~50代
- 性別:男性
- 居住地域:都市
- 職業:サラリーマン
- 年収:300~500万円
- 学歴:高卒
- 家族構成:既婚、子どもあり
上記のような属性を設定した場合、年収がそれほど高くないうえ、都市部では家賃やその他の物価が高く、子育てにも費用がかかるため、価格帯を比較的低めに設定すべきであるとわかります。また、年齢を考えると、SNS広告よりも新聞、ターゲットの年齢層が高めのメディア、電車の中吊り広告などに出稿すれば目にとまりやすいでしょう。
デモグラフィック属性から商品やサービスの特長、価格、広告展開を検討することで、より消費者のニーズに近いマーケティングが可能です。
セグメントを意識して顧客を分析
WebメディアやSNSの流行によりプラットフォームの細分化が進む中で、マーケティングにおけるターゲティングの重要性はさらに高まっています。そこで求められるのがユーザーや消費者のセグメント化です。
セグメント化は、ターゲットの特定やニーズの把握に役立ちます。デモグラフィック属性をもとにセグメント化すれば、サービスの特長、商品の価格、広告展開などの検討材料となり、より効果的なマーケティングにつながるでしょう。
また、ユーザーや消費者をセグメント化するための指標には、デモグラフィック属性、ジオグラフィック属性、サイコグラフィック属性、ビヘイビアル属性など、さまざまな要素があります。どの要素を用いるべきかは、商品やサービスの内容やマーケティング手法によって異なり、いずれの場合も複合的な観点から分析することが肝要です。
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