大日本印刷株式会社(DNP)は、接客や商談の質の向上を支援するための新たなシステムを開発しました。
リモートで接客中の顧客の声をもとにAIが「感情」を解析し、接客中のスタッフに解析結果を伝えることで、効果的な接客・商談をサポートします。
DNPは2019年から、すでにリモートでの接客・商談を対象としたサービスを提供しています。今回開発した感情解析システムを加え、新たなリモート接客の代行支援を12月に開始しました。
開発の背景
近年、労働人口の減少などの理由から、小売・流通業界において販売員の確保は困難になっています。加えて、コロナ禍をきっかけの一つとして、接客や商談を非対面・非接触で行いたい場面が増加しています。
このような理由からオンラインでの接客や商談が急増していますが、その一方で課題も残されています。例えば、接する相手の感情が分かりにくく、提供する情報の選択や、商談完了のタイミングの判断が難しいなどの課題は多くの企業に共通していることでしょう。
このような課題に対処するために開発されたのが、AIが顧客が話す声から「感情」を解析し、その結果を即座に接客・商談の担当者に通知するシステムです。
DNPには、多様な業種・業態の接客業務のアウトソーシングの実績があります。そこで培った技術・ノウハウを活かし、2019年以降リモートでの接客・商談をサポートするサービスや、接客を専門とするスタッフの派遣と育成、接客の効果分析などの事業を幅広く展開しています。
「AIによる感情解析システム」その特徴とは?
DNPが開発した新たなシステムには、主に3つの特徴があります。1. 顧客の「感情」をリアルタイムに可視化
1つ目の特徴は、顧客の声の「波形の振幅や間隔」と「周波数」を解析し、話し手の感情の状態をリアルタイムに可視化できることです。解析した感情は、9つの感情(正直・本心/高い期待/興奮/恥じらい/確信が持てない・自信がない/ストレス/緊張/強い興奮/より高いストレス)に分類されます。
それをもとに「顧客の発言の信憑性」や「現状の心境」を、リモートで接客中のスタッフが扱う情報端末に表示します。
音声分析の結果をオペレーター等が即座に知ることができるため、より効果的に接客や商談を進めるにはどうすべきか、その場で検討していくことができるということです。
2. 個人情報を記録せずに感情解析が可能
2つ目は、顧客との会話を録音・録画することがないため、個人情報の管理に配慮した運用が可能になることです。さらに本機能は、「DNP遠隔接客支援サービス」だけでなく、他社の接客支援システムに対しても、特別な仕様に変更することなく導入が可能となります。3. リモート接客の代行支援まで幅広く対応
3つの特徴は、システムの提供にとどまらず、本システムを活用した接客の代行支援サービスを含む幅広い業務に対応するということです。また、リモート接客を行う専門スタッフの派遣や育成、接客にあたり必要なコンテンツの作成、接客の効果分析なども行います。購入を検討する際に詳細な説明が必要となる業種、例えば家電量販店や旅行代理店、保険の窓口などの小売・流通企業、メーカーが主なターゲットです。
このような関連サービスも含めて、DNPは2025年度までに20億円の売上を目指しているということです。
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<参照>
DNP:AIで顧客の声から“感情”を解析し効果的なリモート接客を支援