【マッサージ店必見】アンカリング効果を集客に使う方法・具体例を紹介

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マッサージ店ではさまざまなプランやオプションが用意されており、それぞれの料金総額、時間あたりの単価など数値を提示する場面が多くあります。

消費者は、最初に目にした数値を基準としてその後に提示された数値が妥当かどうかを判断する傾向をもちます。

この効果を活用し店頭やチラシに掲載される価格や数量、時間などの消費者が最初に目にするあらゆる数値に工夫を施すことで、集客力のアップが期待できます。

本記事では、消費者が数値を妥当だと判断する基準の一側面について示したアンカリング効果という心理的効果に注目し、その特徴と活用方法について紹介します。

アンカリング効果とは

アンカリング効果とは、直前に与えられた数値情報がその後の数値判断に影響をもたらす心理的な効果を表します。

質問の直前に何らかの数値が与えられると、実際には直後に行われる質問とは全く意味をもたない数値にもかかわらず、無意識のうちにその数値を判断の基点として考え、本来の認知を歪めてしまいます。

実際にアンカーとなる数値の大小によって、直後に行った質問に対する数値の回答や数値に対する印象が変化することが実験結果から明らかになっています。

マーケティングにおいてこの効果を活用する場合には、金額、数量、時間といった数値全般を利用して、消費者に最初に提示する数値を工夫することによってアンカリング効果を誘発できます。

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アンカリング効果の語源

アンカリングとは英語で船を係留することを意味し、アンカー、すなわちいかりをおろした地点から船が遠くに動くことがない様子を表します。船がいかりと繋がっている鎖の長さ以上に動けないのと同様に、アンカーが存在することで、消費者は無意識のうちに基準点を設けて数値の妥当性を判断する傾向にあります。

最初に与えられた数値を基準点としてその数値から大きく乖離した選択をとらなくなる心理的効果を、いかりをおろした船に例えてアンカリング効果と呼ばれるようになったといわれています。

アンカリング効果の実験例

ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーが行った実験では、アンカリング効果が数値推定において認知バイアスの原因となることを裏付ける結果が明らかになりました。

実験では、細工されたルーレットを用いて被験者に65または10という数値を与え、その値がアンカーとして機能しているかどうかについて調査が行われました。

65という数値を見せた被験者に対し、国連に占めるアフリカ諸国の割合が65%よりも大きいか小さいかどちらだと思うか質問と具体的な割合を推定させた結果、推定の中央値は45%となりました。一方10という数値を見せた被験者に対し、同様に65%の部分を10%に置き換えて質問したところ、回答の中央値は25%となりました。

この実験の結果、質問とは無関係であっても何らかの数値が直前に与えられると、その数値がアンカーとして機能しその後の数量などの判断に影響を及ぼすことが明らかになりました。

マッサージ店でアンカリング効果を使うには

アンカリング効果をマッサージ店の集客に活用することで、多様な選択肢の中から店舗が勧めるプランを選択させるように促すことも期待できます。

ここからは価格設定と割引表示の仕方に焦点を当てて紹介します。

プランの紹介順序:最初に高額なプランを認知してもらう

最初に高額プランの料金を提示しておくことで、その他のプランがお得に感じられるように印象を操作できます。

たとえば、利用者も多くなく、来店客の予算感ともずれそうであったとしても、店舗には25,000円のスペシャルコースがあることをまず伝えます。来店客は検討もしませんが、その数字はそれ以降目にする同店のその他サービスの価格についての、高いか安いかの印象を左右します。

その次に12,000円のコースを紹介する場合を考えます。12,000円は最初に目にした25,000円の数字と比較し小さい数字です。来店客がもともと5,000円から10,000円の間で施術を受けたいと考えていれば、12,000円は予算オーバーですが、何の事前情報もなく12,000円という数字を見る場合と比べて「高い」と感じる度合いは低いと考えられます。

割引表示の仕方にも注意:割引前の金額をしっかり見せる

価格を表示する際には、値引き前の金額をアンカーとして機能させるために前もって目に入る場所に掲示すると効果が見込めます。

たとえば、通常価格が5,000円のプランを3,000円で提供する場合には、通常価格を値引き後の金額よりも上に参考値として掲載し、先に目に入るように工夫することが大切です。

割引率を表示する際にも、40%オフなどと記載するだけでなく、値引き前の価格を掲載することで、具体的にどの程度お得になっているのかをわかりやすく示すことができるでしょう。

アンカリング効果を使うときの注意点

アンカリング効果を意識したマーケティング手法は、消費者が購入の決め手としやすい価格に対して影響を与えられる使い勝手のよいものです。

しかし、守らなければならない法律や効果の出にくい場面もあるため、注意が必要です。

1. 二重価格表示に注意

マッサージ店において注意すべき点として、景品表示法に違反しない範囲での価格表示や値引率の表記が必要になります。

景品表示法では、価格を著しく安くみせかける表示や、商品またはサービスの取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示を禁じています。

特に、過去の価格との比較を表示する場合には、過去に実際に相当期間販売されていた価格のみ表示することが許されます。これまでに販売実績のない価格記載や、消費者にとって誤解を招く表記を避けることが重要です。

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2.効果は長期間続かない

長期間に渡ってアンカリング効果に基づく値引き表示を実施すると、値引き後の価格が消費者にとって当たり前となり、広告や看板でアンカーとして機能させたい価格を提示しても効果が薄れてしまいます。

加えて、アンカリング効果は消費者が事前に提供価格や相場を把握している場合には効果が出にくいものになります。

消費者にとって目新しく価格への前提知識がないプランを用意することで、提示した価格がアンカーとして機能することが期待できます。

アンカリング効果を適度に利用してマッサージ店の集客に役立てる

人間は、価格、時間、数量などさまざまな数値に対して、直前に与えられた数値に依存して判断する傾向にあることが、アンカリング効果によって明らかになっています。

マッサージ店では、アンカリング効果を意識した価格表示を実行することで店舗の勧めたいプランを選択する利用者を増やしたり、期間限定のお得感を感じた新規利用者獲得が期待できます。

アンカリング効果を活用する際には、景品表示法を遵守し値引きの期間を限定したり、アンカーの効果が薄れないように消費者が価格の相場をもたない新プランの提供などにも取り組んだりする必要があります。

アンカリング効果のもつ特徴と注意点を押さえ、マッサージ店での集客アップに役立てることが大切といえるでしょう。

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