ECビジネス2021年版レポート
株式会社エルテックスは、2021年8月27日に「EC・通信販売事業関与者の実態調査」の第17回レポートを発表しました。
同レポートは、「通販事業全般の課題」「EC/通販システム導入時の重視点」、「年商規模別返品率」などを集計・分析した調査結果をまとめています。
年商別に見る、商品返品率
以下のグラフは、「あなたの事業所での出荷に対し返品される数値(返品率)でいちばんあてはまるものをひとつだけお選びください。(単一回答)」に対する回答結果をグラフにしたものです。
この結果から、EC・通信販売事業の出荷数に対する商品返品率について、全体のボリュームゾーンは53.5%を占める「5%〜10%」であることがわかります。
年商別の結果を見てみると、10~100億円未満の事業者は5%以上が60.0ポイントとなっており、事業規模別ではこのレンジで商品返品率が高くなっていることがわかります。また年商100億円以上では「5%未満」の回答が53.7%となっており、年商の大きい事業者の方が返品を抑えていることが分かりました。
通販事業で重要視していることは「売上の拡大」
本調査では、EC・通販のビジネスで重要と思われるものについても質問しています。
グラフは、「あなたの会社、事業所の通信販売事業(EC:エレクトロニック・コマースを含む)について、ビジネス上重要と思われるものをいくつでもお選びください。(複数回答) 」に対する回答を、2017年から2021年まで集計した結果です。
4回の調査全てで「売上の拡大」
2021年の結果について、2020年と比較し変化があったのは「よく売れる商品の開発」「事故が起きない安全なシステム強化」で、それぞれ7.3ポイント低下しました。
ビジネスで重要と思われるものは?(単一回答)
またビジネスで重要と思われるものについて1つだけ回答してもらったところ、「売上の拡大」「事故が起きない安全なシステム」の2項目は年商が増えるほどスコアも上昇、「既存の顧客へのサービス向上」が低下する傾向にあります。
年商規模が1億〜10億未満の事業者は「既存顧客へのサービス向上」を選択した割合が20%弱となりました。
また、EC・通販ビジネスの管理システム導入で重視する点を1つだけ選んでもらったところ、「導入や運用のコスト」のスコアは年商1~10億円未満で23.4ポイントであったのに対し、年商100億円以上の事業者で47.1ポイントと約半数に迫る勢いとなっています。
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